ドローンジャーナル

テラドローン、現地の携帯電話事業者と共同で韓国初のドローン管制システム事業を開始

 テラドローンは2017年11月24日、韓国の携帯電話事業者「LG U+」と共同で、クラウド型のドローン管制システムの商用サービスの提供を始めたと発表した。ドローン管制システムを事業化した例は、これが韓国で初になるという。

 今回提供を始めるサービスの名称は「U+ スマートドローンクラウド型ドローン管制システム」。ネットワーク経由の操作で、夜間や目視外の範囲でも現在位置を把握しながらドローンを自律飛行させることが可能だ。管理画面を確認することができる。災害現場の監視や測定、物流輸送などの用途を想定しているという。

 従来韓国では、操縦者の肉眼で機体を把握できる範囲でしかドローンを飛ばすことはできなかった。しかし、11月10日から施行となった「ドローン特別承認制」によって、当局が定めた安全基準を満たせば、夜間飛行や目視外飛行が可能になった。今回のサービス提供開始はこのドローン特別承認制がきっかけになったと言える。

 クラウドのシステムにはPCやタブレット、スマートフォンなどの携帯情報機器でアクセスでき、目的地を入力するだけでドローンが離陸、飛行し、目的地到着後に元の位置に帰還する。ネットワークがつながる場所なら、数百km離れた場所にあるドローンも制御できるという。ドローン飛行中は飛行空域周辺の湿度、風向、風速などの気象情報のほか、ドローンの飛行高度、速度、蓄電池の残量などを随時確認できる。さらに、電波強度を検知し、受信電波強度が強い方向に飛行経路を設定する機能も持つ。

 独自の機能として、危険を回避する機能も搭載する。ドローンが飛行中にほかのドローン機体や鳥類などを認識したら、その場で停止して衝突の危険を回避する。また、飛行中の状況に応じて、必要な場合は自動的に旋回して緊急帰還する。安全に着陸できる状況にないときは、パラシュートを開いて軟着陸を試みる。

 さらに、ドローンが搭載するカメラがとらえる映像をフルHD(1920×1080)の画質で管制システムに送信し、そのリアルタイム映像をIPTV放送で配信する機能も提供する。この画像は世界中どこからでも視聴可能だ。ちなみに、ドローンのカメラが捉えたフルHD画像をリアルタイムで配信する機能は世界初のものになるという。LTEから5Gへの移行が始まったら無線通信速度がおよそ10倍となり、フルHDにとどまらず、4K、8Kの画像をリアルタイム配信できる見込みだ。

 テラドローンとLG U+は今後、航空安全法改正案の施行を待ち、山間地域でのドローンを活用した宅配サービスや、緊急物資輸送などの物流業、災害多発地域の監視や海水の水深測定、建築などの測量業、警備、航空撮影、環境データ取得などさまざまな業種に幅広く対応する予定だという。さらにシステムの改良を続け、2018年までに3次元地図や上空電波地図を作製する機能や、ドローンによる道案内機能を順次提供するとしている。