ドローンジャーナル

ファーウェイのワイヤレスXラボ、ドローンを活用した低空域における

デジタル経済実現を目指した「デジタルスカイ計画」を発表

ファーウェイのワイヤレスXラボは、 「第8回グローバルモバイルブロードバンドフォーラム」11月15日~16日、 英国・ロンドンにおいて、 ドローンの活用と通信カバレッジの向上を通じて低空域におけるデジタル経済の実現を目指す「デジタルスカイ計画」を発表した。

 急成長を続けるドローン産業は、 長年にわたりもっとも注目を集めてきたトピックのひとつだ。 ドローンは現在、輸送、農業、インフラ、救命救急、エンターテイメントなどさまざまな分野においてきわめて重要な役割を果たしつつある。かつてインターネットの誕生によってコンピュータが新たな発展段階に突入したように、 ドローンがネットワークに接続されることでその活用可能性は大きく広がるだろう。

しかし、産業が発展するにつれ、 ドローンと遠隔操作プラットフォーム間でのポイントツーポイント(P2P)通信では、 多様なニーズを満たすことができなくなってきている。 革新的なアプリケーションには、 ドローン間やドローンとユーザー間での通信が必要不可欠だ。その点において、移動体通信に接続されたコネクテッドドローンは、 より最適な飛行ルートを取り、 動作の効率性を向上させ、空域をより合理的に利用できるため、 多くの経済的利点をもたらすことに繋がる。

第8回グローバルモバイルブロードバンドフォーラム」の展示

ファーウェイ ワイヤレスネットワークプロダクトライン 最高マーケティング責任者である周躍峰(ピーター・ジョウ)はこのことを詳しく述べている。

これまで陸上で行われてきた多くのことが、 空中で行われるようになってきている。たとえば、空飛ぶタクシーも近い将来現実になるだろう。ドローンと移動体通信ネットワークを融合することで空域が再定義され、 移動、 ショッピング、 創造の方法が変化する未来がやってくる。しかし、現在直面している問題は、それを実現きる環境が整っていないということだ。
現在使用されている基地局はすべて地上の人とモノのために設計されているため、 低空を飛行するドローンは電波の反射とサイドローブカバレッジで対応しているが、 結果としてドローン間での深刻な電波干渉の問題が発生しているのである。 既存のネットワークでは対応できるドローンアプリケーションの数に制限があるうえ、 120メートル以下を飛行するドローンにしか対応ができない。

したがって、 ネットワークの構築こそ、ドローン活用におけるイノベーションに向けた最初のステップとなる。 デジタルスカイ計画では、 高度300mの低空域でネットワークカバレッジを提供し、 ドローン活用のための高度な試験環境を構築することを目指していく。 また、 この計画では、 低空域のデジタル経済を実現するために見通し外(Non Line of Sight、 NLOS)における飛行制御の検証や大容量のデータ通信にも対応していくことを予定している。

デジタルスカイ計画は、 3つのフェーズで構成されている。
●第1段階(2017年~18年)
コネクテッドドローンの活用に向けたデモサイトを構築し、 移動体通信ネットワークベースの管理に向けた標準化を促進することを目指す。
●第2段階(2019年~20年)
フィールドテストを中心に行い、 小規模での商用化(5か国以上で展開)を目指す。
●第3段階(2020年以降)
低空域におけるデジタルネットワークサービスの商用化を実現し、 同空域で30%以の通信カバレッジを実現することを目指す。

また、 ファーウェイのワイヤレスXラボは、 政府、 通信事業者、 ドローンメーカー、 業界団体、 顧客企業から構成されるデジタルスカイ研究グループを設立した。 2017年10月には、 デモサイト構築に向けた各社連携による取り組みを進めるため、 上海にデジタルスカイハブを設置。 2018年にはこうしたデジタルスカイハブを欧州、 カナダ、 韓国などでも設置することを予定している。

 「第8回モバイルブロードバンドフォーラム」では、 ドローンから送信するライブ映像が来場者に披露された。 既存の第4.5世代移動体通信(4.5G)ネットワークでも、 NLOSによる飛行制御、 データ通信、 飛行への対応は可能だ。しかし、 超広帯域、 超低遅延、 高信頼性、 広範なカバレッジを実現する次世代の5Gネットワークではドローンの能力はさらに向上する。 将来的に、 空中でのインテリジェントな交通管理が現実のものとなり、 新たに創出されたデジタル空域が都市の生活を一変させることとなるだろう。