FINANCE Watch
米マイクロソフト社長兼COOにベルーゾ氏~組織固めで辣腕を起用

  米マイクロソフトは14日(現地時間)、社長兼最高執行責任者(COO)に副社長のリック・ベルーゾ氏(47)を指名した、と発表した。これまで社長を兼務していた最高経営責任者(CEO)のスティーブ・バルマー氏は社長兼務のみ外れる。Linuxの急成長などコンピューター基本ソフト(OS)の市場が波乱含みとなっているほか、会社分割裁判の行方も見通せない状況が続いているなか、これまでのコンシューマー部門で辣腕を振るってきたベルーゾ氏を社長兼COOに起用することで体制を強固なものにする狙いがある。

  ベルーゾ氏は、デジタルグラフィックで有名なシリコングラフィックス社のCEOやヒューレット・パッカード副社長などを歴任して1999年9月にマイクロソフト入り。当時、不振から事業の中止が噂された、個人向けインターネット事業“マイクロソフトネットワークス(MSN)”を立て直し、アメリカンオンライン(AOL)などと並ぶほどの存在にした。

  ベルーゾ氏の就任によってこれまでCOOだったボブ・ハーボルド氏は退任。社長を兼務していたバルマー氏はCEOに専念する。ベルーゾ氏はコンシューマー向けサービスや新ソフト担当の副社長職をこれまで務めてきており、日本法人にも訪れている。マイクロソフトの日本法人広報では「特段、大きな変化は無いとみている」としながらも、日本になじみのあるCOO誕生を歓迎している。

■URL
・ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2001/Feb01/02-14FebReorgPR.asp

(市川徹)
2001/02/15 11:23