FINANCE Watch
イー・ウイングと日本オンラインの合併会社は「カブドットコム証券」

新社名ロゴ
三和グループのイメージカラー「緑」を採用
イー・ウイング 小早川氏(左)
日本オンライン 藤島氏(右)
  三和銀行(8320)系のイー・ウイング証券と伊藤忠商事(8001)系の日本オンライン証券は17日、合併契約書を正式に締結し4月1日を合併期日にすると発表した。法的な存続会社はイー・ウイング証券となるが、社名は日本オンラインの“サイトブランド”をもとに「カブドットコム証券」とする。日本オンラインの普通株1株に対してイー・ウイングの普通株0.97株を割り当てる。システムインフラは日本オンラインのものを踏襲する。

  新会社の会長には、日本オンラインの藤島久則社長が、社長にはイー・ウイングの小早川眞希雄社長が就任する。資本金は25億4,000万円。株主構成は、伊藤忠と三和をはじめ、つばさ証券(8621)、証券持ち株会社のフリートセキュリティーズ(傘下にクイックアンドライリー、シュアトレード、USクリアリング)、朝日生命保険、マイクロソフトなど。両証券の既存株主での構成となるが保有比率は非公開。このほか、第一勧銀などみずほグループや富士通なども株主となっている。

  昨年12月現在の口座数はイー・ウイングが3万72(1月16日現在は3万686)、日本オンラインが2万9,400(同3万36)、重複口座数が2,010で、これを除いた口座数の合計は5万7,462となる。4月の開業時には7万口座を見込んでいる。このほか、ウィット・キャピタル証券と提携したことにより、同社からの口座も移管される予定。

  採算性については、両社の最低手数料(株式手数料のみ)で試算しても単月で黒字になる見込みとしており、収益や企業価値を高めた上で早期の株式公開も目指す方針だ。ただ、新会社の手数料体系は決まっておらず、3月初旬から中旬にかけて公表する。

  小早川社長は「三和銀行と伊藤忠の両グループの協力のもと、証券界、eビジネスの勝者として確固たる地位を目指す」と、抱負を述べた。また、藤島氏社長は「引き続き顧客満足度の高い会社をコンセプトにしていく」と強調した。

  今後、三和のネットバンキングでの資金決済連動や、提携カードの発行、伊藤忠グループのネット関連会社や小売り企業でも利用可能な取引に応じたポイントの付与、信用取引、日米株の相互取り次ぎを含めたフリートセキュリティーズとの提携などを検討していく。このほか、将来、店舗展開する場合も両グループのネットワークをフルに活用していく方針だ。


合併の概要

口座数など

■URL
・イー・ウイング証券と日本オンライン証券の合併情報
http://www.kabu.com/ej/
・イー・ウイングと日本オンラインの合併証券にリテールを移管~ウィットキャピタル証券
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/17/doc1683.htm

(別井貴志)
2001/01/17 19:20