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2001年のアジア経済は堅調~NRIが1部上場企業対象に調査

  アジア経済は2001年も堅調―。野村総合研究所(NRI)が行った「日本企業の国際事業展開に関する調査」で、上場企業がこんな見通しをもっていることが明らかになった。調査は2000年11月15日から12月8日にかけて金融を除く東証1部上場企業1,204社の国際事業企画担当者を対象にを実施した。有効回答は194社(回答率16%)。

  まとめによると、回答企業の約8割が、何らかの国際的な事業・資本提携が必要と考えており、その理由として販売力の強化やリスクの軽減を挙げ、「脱自前主義」が進んでいることを示している。

  一方、2001年のアジア経済の景気の見通しについては「(良かった)2000年と同程度」との答えが44%を占め、「悪い」は9%にとどまり、楽観的な見通しをもっているとみられる。アジアにおける自社の業績見通しについても同様の回答が多く、「2000年と同程度」が44%、「悪い」は8%にとどまっている。昨年から今年にかけて、日本企業のアジア事業における業績の回復感が高まり、定着したとみられる。

  また、アジアにおける強化市場としては「中国」との回答が62%を占め圧倒的に多く、次いで「台湾」「タイ」となっている。アジア以外では「北米」との回答が60%と最も多かった。

■URL
・野村総合研究所
http://www.nri.co.jp/
・「日本企業の国際事業展開に関する調査」
http://www.nri.co.jp/news/2001/010110-1.html

(別井貴志)
2001/01/10 11:52