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横浜現市庁舎街区の再開発。30階ビルに大学・行政棟保存ホテルなど

横浜市は4日、現市庁舎街区の再開発事業者として三井不動産を代表とするグループに決定。事業コンセプト「MINATO-MACHI LIVE」として、新産業拠点などの産学連携拠点や体験型観光サービスなどを取り入れ、関内・関外地区の活性化やブランド向上を目指す。

横浜市は、2020年に市庁舎をみなとみらい線 馬車道駅近に移転予定(横浜市中区本町6丁目50番地の10)。今回決定したのは、横浜スタジアムに隣接する現市庁舎街区(横浜市中区港町一丁目1番)の再開発事業で、敷地面積は16,522.87m2。三井不動産を代表とし、鹿島建設、京浜急行、第一生命保険、竹中工務店、DeNA、東急、関内ホテルマネジメントが参加する。

中核施設として、高さ160.7m(地上30階、地下1階)の高層ビルを計画。15-30階の上層階は、グローバル企業のイノベーションセンターを目指す「イノベーションオフィス」、11-14階には総合大学を誘致する。オフィスのほか、新産業創造拠点や市民の健康増進のためのウェルネスセンターも入居する。

施設概要

観光・集客施設として、DeNAが運営するライブビューイングアリーナ(3,000m2)や行政棟を保存活用した星野リゾートによるレガシーホテル、バスターミナルなどの交通結節拠点、有隣堂によるライブ書店などが入居する。

借地期間は合計78年(開業前・事業終了後工事期間含む。運営期間は70年間)。2020年12月に基本計画協定の締結や定期借地権設定契約などを行ない、2024年度末の開業を目指す(行政棟は'24年6月先行開業)。

ライブビューイングアリーナは、DeNAが運営。スポーツを中心としたコンテンツや周辺地区の音楽施設と連動し、365日エンターテインメントを配信。横浜スタジアムのイベントが無い日でも関内地区の集客力を強化する。

ライブビューイングアリーナ

レガシーホテルは、星野リゾートが運営。行政棟を保存活用した「横浜探訪の拠点」と位置づけ、ホテルスタッフが地域に住み、地元の店に宿泊者を案内する「地域探訪ツアー」も実施する。

レガシーホテル

交通結節拠点は、京急電鉄、東急、WILLER EXPRESSの高速バスなどが乗り入れ。羽田空港や箱根、鎌倉からの直行便を導入。また地域内で運行しているオープントップバスの乗り入れや、街歩きをサポートするグリーンスローモビリティ(時速20kmで公道走行可)などの導入を促進する。

タワー棟は駅から53mセットバックし、約2,000m2の駅前広場を創出。開放感を生み出し、高層棟の周辺のインパクトを抑制する。また、現在の「くすのき広場」を継承した「くすのきモール」なども開発し、みどり豊かな開放空間での回遊を促す。