あなたが手にするスマートフォン

わずか数年の間に着実に進化を遂げてきたスマートフォン。国内市場でも順調に普及が進み、いよいよ50%近くのユーザーがスマートフォンを利用するようになった。街中でも多くの人がごく当たり前のようにスマートフォンを持ち歩き、私たちの生活やビジネスにおいても活用できるシーンが増え、すっかり社会に定着してきた感がある。

しかし、街中でスマートフォンを使う人たちを見ていると、少しずつ気になる点もある。たとえば、スマートフォンのデザインもそのひとつだ。現在、国内外で販売されているスマートフォンは、その多くがスレート型と呼ばれる板状のデザインを採用し、前面にディスプレイ、背面にカメラ、シャツの胸ポケットにも入れられるスリムボディという構成でデザインされている。ボディカラーも、国内市場はある程度バリエーションがあるものの、背面と側面くらいしかカラーになっていないため、今ひとつ個性が感じられない。かつて、ケータイ時代は各社がデザインを競い、ユーザーも選ぶ楽しみが多かったように記憶しているが、スマートフォンではカバーなどのアクセサリーなどでしか『自分のスマートフォン』らしい個性を発揮できていない。

三辺狭額縁「EDGEST」採用の「AQUOS ZETA SH-04F」

そんな中、昨年、シャープが新しいコンセプトとして打ち出した『EDGEST』は、ディスプレイの上と左右の三辺を今までよりも格段に狭い額縁で仕上げることにより、他機種にはない個性を打ち出し、注目を集めている。ディスプレイが点灯していない状態ではフラットなイメージであるのに対し、画面表示をオンに切り替えると本体前面のほとんどをディスプレイが占めるという圧倒的な迫力を演出している。近未来を描いたSF映画などで、ディスプレイのみの携帯情報端末が登場するが、まさにあの世界が自分の手のひらで再現される印象だ。スマートフォンで楽しめるWebページやSNS、写真や動画といった映像コンテンツなどを存分に楽しむことができるわけだ。この『EDGEST』デザインを採用したモデルは、昨年末から順次、市場に投入され、注目を集めてきたが、いよいよNTTドコモ向けにも待望の新モデル「AQUOS ZETA SH-04F(以下、SH-04F) 」が発売されることになった。

ところで、シャープ製スマートフォンと言えば、今年の春モデルまでは「AQUOS PHONE」というブランドネームに、各携帯電話事業者社向けの「ZETA」「SERIE」「Xx」といった愛称を組み合わせたネーミングを採用していたが、今回の夏モデルからブランドネームをテレビなどでおなじみの「AQUOS」に統一し、そこに各社向けの愛称を組み合わせたものを採用する。ネーミングをリニューアルしたシャープ製スマートフォンは、新たなスタートを切ることになる。

持ちやすく個性的なヘキサグリップシェイプ

NTTドコモ向けとしては初となる三辺狭額縁による『EDGEST』デザインを採用したSH-04Fだが、実際に手に持ったときの印象はどうだろうか。

まず、ディスプレイは約5.4インチのIGZO搭載液晶を採用しており、2013年冬モデルのAQUOS PHONE ZETA SH-01Fの約5.0インチのIGZO搭載液晶と比較すると、ひと回り以上、大きくなっている。本体前面に画面が占める比率はSH-01Fの約73%に対し、SH-04Fは業界トップクラスの約81%に達しており、この値からも「画面を持ち歩く」ようなイメージのボディであることがわかる。

表面の約8割が液晶画面となっており、液晶サイズから受ける印象よりも大幅に小型な印象

シンプルな背面がスタイリッシュさを際立たせる

これだけの大画面を採用しながら、今まで以上にグッと持ちやすく仕上げられているのもSH-04Fの見逃せないポイントだ。AQUOS PHONE ZETA SH-01Fと比べ、ボディサイズは幅が約4mm増、高さが約1mm減という違いだが、ボディを「ヘキサグリップシェイプ」と呼ばれる形状にデザインしたことで、持ちやすく、すべりにくく仕上げられている。ヘキサグリップシェイプは本体前面と背面側から側面に向かって、直線的にカットされたような形状で、断面がちょうど六角形になっており、側面に備えられた電源キーやボリュームキーなどのアクセントも相まって、手に持ったときにフィットしつつも、メリハリのある形状に仕上げている。背面もボディカラーごとに異なる素材感を演出し、しっかりとした個性を持たせている。

単なる「板」ではないシェイプがグリップ感を向上

電源キーとボリュームキーは金属製

今やシャープ製端末のみならず、ノートパソコンやスマートフォンにも拡大し、高品質・高精細・低消費電力が広く評価されてきたIGZO液晶ディスプレイだが、今回のAQUOS ZETAでは新たに「PureLED(ピュアレッド)」と呼ばれる新開発のバックライトLEDに、やはり新開発のカラーフィルターを組み合わせることにより、従来モデルよりも色鮮やかな映像を再現している。従来モデルのIGZO液晶ディスプレイをはじめ、シャープ製スマートフォンは自らが液晶パネルを製造しているということもあり、他社以上に画質に対するこだわりを持っていたが、PureLEDでは主に赤色系の発色が改良されており、人肌の色合いや食べ物の雰囲気なども再現できている。豊富な映像コンテンツをはじめ、写真なども楽しめる現在のスマートフォンの利用環境を考えると、魅力的なポイントと言えるだろう。

また、IGZO液晶ディスプレイの省電力性能については、過去に何度も解説してきているので、改めて詳しくは解説しないが、IGZO液晶ディスプレイは「インジウム(In)」「ガリウム(Ga)」「亜鉛(Zn)」「酸素(O)」によって構成される酸化化合物を液晶パネルの薄膜トランジスタに使うことで、高精細かつ高い省電力性能を実現。SH-04Fに内蔵された3300mAhという大容量バッテリーと相まって、NTTドコモが計測する実使用時間は100時間を超えており、2014年夏モデルでトップクラスのバッテリー駆動時間を実現している。さらに、以前からシャープがAndroid端末で取り組んできた省電力アプリ「エコ技」機能も搭載されており、それを併用することでさらなるロングライフが実現可能だ。

「3日間持ち」を実現した前モデル「SH-01F」からさらにバッテリー容量がアップ

ちなみに、今夏がちょうど約2年の買い換え周期を迎える2012年6月発売のAQUOS PHONE ZETA SH-09Dと比較してみると、バッテリー容量は1900mAhから3300mAhに大容量化。3Gでの連続通話時間は440分から1,380分、3G/LTEでの連続待受時間は490時間/310時間から900時間/770時間と、ゆうに2~3倍は伸びている。ディスプレイがHD対応からフルHD対応へ、CPUがデュアルコアからクアッドコアへとスペックアップしており、本来であれば、バッテリーライフは短くなっても不思議ではないが、格段にロングライフを実現していることになる。今回、実際に試用した範囲でも直前のモデルであるAQUOS PHONE ZETA SH-01Fを十分に上回るロングライフを体験することができた。

いつでも「上手い」「失敗しない」写真が撮れるカメラ

スマートフォンで利用する数々の機能の中で、もっとも多くのユーザーが幅広く活用している機能と言えば、やはりカメラだろう。もともと、日本人は写真を撮ることが好きだと言われているが、シャープが先駆けて生み出したカメラ付きケータイの文化は、現在のスマートフォンにも受け継がれ、誰もが幅広く活用している。なかでもスマートフォンではTwitterやFacebookなどのSNSが広く利用され、自分が撮った写真を気軽に投稿できる環境にあるため、カメラ付きケータイの時代以上に、カメラの利用頻度は高くなっている。日常で見かけた光景はもとより、友だちや仲間との写真、ショーウィンドウの商品、食事、そして何よりも女性ユーザー必須の自撮りと、さまざまなシチュエーションでスマートフォンのカメラが活用されている。

スマートフォンのカメラを利用するシーンの拡大に伴い、カメラ性能に対するニーズも一段と高くなっている。カメラ付きケータイの時代は、撮った写真を友だちや仲間、家族に送るなど、どちらかと言えば、一対一のコミュニケーションに利用されていた。ところが、スマートフォンで撮影した写真は一対一のコミュニケーションに加え、SNSなどに投稿することになるため、その写真の出来が自分のSNSでのコミュニケーションに大きな影響を与えてしまう。だからこそ、キレイに撮れる、簡単に撮れる、しっかり撮れるカメラ機能が求められているわけだ。

そこでシャープはスマートフォンにおいても積極的にカメラ機能を強化してきたが、今回のSH-04Fでは「失敗しないカメラ」をテーマに、新しい取り組みをしている。カメラのスペックとしてはアウトカメラが1310万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用し、インカメラはディスプレイの下側に210万画素CMOSセンサーカメラを搭載する。

カメラモジュールを構成するパーツのうち、写真の明るさを大きく左右するレンズについては、従来モデルに引き続き、F値1.9のレンズが採用されており、背面のカメラレンズカバーには指紋などが付きにくい処理が施されている。F値1.9という明るさを活かせば、暗いところでもある程度のシャッタースピードで撮影できるというアドバンテージがあるが、もうひとつの撮り方として、被写体に近づいて撮影し、背景をぼかすことで、被写体を際立たせた雰囲気のある写真を撮ることができる。

アウトカメラはF値1.9のレンズを搭載、レンズカバーは指紋がつきにくくなっている。フラッシュは、人物撮影などの際により自然な色調となるLEDを採用。輝度もアップしている

ソフトウェア面では、従来モデルからシャープ製端末のカメラには暗いところでもきれいに撮影できる画像処理エンジン「NightCatch」が組み合わされていたが、今回は「NightCatch II」にバージョンアップしている。たとえば、夜景などをバックに人物を撮影するとき、一般的なカメラでは、人物に明るさを合わせると夜景が暗くなってしまい、夜景の明るさに合わせると手前の人物が暗くなってしまうことがある。そこで、NightCatch IIでは人物はフラッシュをONの状態で撮影し、背景はフラッシュをOFFの状態で複数枚を撮影し、それぞれの画像を合成することで、背景も人物も明るく写った写真を撮ることができる。

そして、今回のSH-04Fのカメラで、個人的にももっとも有効だと感じさせてくれたのが「リアルタイムHDR」だ。

HDRは「High Dynamic Range」の略で、逆光や明暗差が激しいシーンでの撮影に効果を発揮する。一般的に写真を撮影するとき、明暗差のあるところでは暗いところと明るいところのいずれかに露出を合わせてしまうと、被写体が黒くつぶれてしまったり、白く飛んでしまうようなことが起きる。そこで、HDRでは露光を変えて、複数回、撮影し、その写真を合成することで、明るいところから暗いところまでがまんべんなく見える写真を撮ることができる。

このHDRについてはこれまでのAQUOS PHONEでも採用されてきたが、複数回、シャッターを切ることになるため、合成に少し時間がかかるうえ、場合によっては合成がズレてしまうようなことが起きるリスクがあった。そこで、今回のSH-04Fで採用された「リアルタイムHDR」では、その名の通り、このHDRをリアルタイムで処理し、1回の撮影で写真を生成できるようにしている。合成ズレもないうえ、HDRの設定を[AUTO]にしておけば、HDRでの撮影が適したシーンではHDRが有効になった状態で撮影ができる。ちなみに、HDRがリアルタイムで処理できるようになったことで、連写も可能になり、シャッターチャンスを逃したくないようにシーンでも確実に撮影することができる。

HDR処理がリアルタイムに。合成ズレなどが回避できる上、撮影結果がリアルタイムプレビューできるようにもなった

連写については、シャッターを押し続けるだけで、連続撮影ができる「押しっぱなし連写」に対応しているため、確実に撮影したいシーンでは少し早めにシャッターを押し始めれば、決定的な瞬間を捉えやすくなる。

ところで、みなさんはSNSなどに投稿された写真を見ていて、同じ食べ物、同じ場所の風景を撮っているのに、少し違うなと感じたことはないだろうか。一般的に写真には、被写体をどう見せるかを考えた構図というものが存在する。写真を専門的に勉強したカメラマンであれば、いろいろな構図を知っているため、スマートフォンで撮影しても見栄えのする写真を撮ることができるが、我々のように専門的な知識を持たないユーザーでもちょっとしたコツがわかれば、カメラマン並みとまでは行かないものの、他の人が写真を見たとき、「この写真、いいね」と言ってくれそうな写真を撮ることができる。

その手助けをしてくれるのがSH-04Fのカメラ機能に搭載された「フレーミングアドバイザー」だ。これは撮りたいシーンに合わせて、ガイドやメッセージで適切なアドバイスを表示してくれるというもので、構図バランスのいい写真を撮ることができる。たとえば人物であれば、被写体の顔がちゃんと中央に位置するようにガイドされたり、料理であれば、斜め上からカメラを向け、お皿のガイドに合わせて撮影することで、今までよりもグッと見栄えのする写真を撮ることができる。はじめてのユーザーにもわかりやすいガイドなので、SNSに写真を投稿するユーザーには、ぜひ試して欲しい機能だ。

被写体に応じて適切な構図をアドバイスしてくれる「フレーミングアドバイザー」

カメラ機能でもうひとつ面白いのが新たに搭載された「全天球撮影」だ。今年、国内メーカーから360度のパノラマ写真を撮影できるデジタルカメラが発売されて話題になっているが、SH-04Fではこれとほぼ同じような写真を撮ることができる機能だ。[SHカメラ]アプリのシーン別撮影から「全天球撮影」を選ぶと起動でき、本体を上下左右など周囲に向けて撮影することで、最終的にひとつの360度パノラマ写真を合成する。写真を撮るときは、ファインダーに白い●が表示されるので、そこにファインダーの○を合わせて撮影していく。

パズルのピースを埋めるような感覚で撮影していくことで全天球撮影が可能。表示される●印に中央のファインダーを合わせていくだけの簡単操作

撮影した写真はアルバムアプリで表示でき、360度の写真をグリグリ動かしながら再生できる。ちょうどGoogleストリートビューで街の写真を上下左右に動かすときと同じような感覚で、360度のパノラマ写真を楽しむことができるのだ。撮影した写真はGmailやGoogle+で共有したり、公開することができる。

スマートフォンのカメラ機能と言うと、どうも画質ばかりが話題になる傾向が強かったが、この360度パノラマ撮影は久しぶりに撮る楽しさ、再生する楽しさを実感できた機能だ。旅先などで撮影して、友だちにメールで送信したり、Google+で公開すれば、今までと違った反響が得られるかもしれない。ぜひ、スマートフォンのカメラの新しい遊びとして、多くのユーザーに楽しんで欲しいところだ。

実用からエンターテインメント機能も充実

シャープ製スマートフォンはこれまでも他社にない新しい機能をいち早く搭載し、話題を提供してきたが、『EDGEST』デザインによる画面内の世界と周囲のリアルの世界をシームレスにつなぐ感覚は、実用的な機能にも活かされている。

たとえば、「翻訳ファインダー」はカメラをかざすだけで、ファインダーに映し出された英文をリアルタイムで日本語に翻訳することができる。レストランのメニューや交通機関の看板などもカメラにかざすだけで、ファインダー内に翻訳が重ね合わさるように表示される。

わからない言葉にカメラをかざすだけで翻訳がAR表示される「翻訳ファインダー」

この機能を応用した新機能として、「検索ファインダー」という機能も搭載された。検索ファインダーは同じようにカメラのファインダーに映し出された言葉をなぞると、その言葉に関連するWebページや画像などをインターネットから検索することができる。もちろん、検索ボックスに入力するという手もあるが、長い文字列などもそのまま認識できるため、手軽に扱うことができる。

また、SH-04Fではカメラ機能を活用するアプリを追加できるようにしており、NAVITIMEアプリでは「周辺ファインダー」という機能が提供される。これは街中でカメラをかざすと、映し出されたファインダー内にある周辺スポットなどの情報が映像に重ね合わさる形で表示される。NAVITIMEアプリのインストールが必要になるが、これも『EDGEST』デザインのシームレスな世界観がうまく活かされたアプリであり、街に出かけたときの新しいエンターテインメントにもなりそうだ。もっとも「歩きスマホ」で周囲に迷惑をかけないように注意することは忘れないようにしたい。

エンターテインメントと言えば、SH-04Fは従来モデルに引き続き、フルセグ/ワンセグ視聴のテレビチューナーが搭載される。ワンセグはもちろん、フルセグの録画にも対応しており、深夜や早朝の番組を録画しておき、通勤や通学途中にタイムシフト視聴するといった使い方もできる。ちなみに、今回はフルセグのデータ放送にも対応しているため、番組連動のゲームやコンテンツを本体のみで楽しむことができる。

フルセグの視聴/録画に対応。アンテナ内蔵もうれしい

手とスマートフォンの関係を活かすグリップマジック

2013年冬モデルとして発売されたAQUOS PHONE ZETA SH-01Fをはじめ、昨年末以降に発売されたシャープ製スマートフォンの数機種には、本体側面に備えられたグリップセンサーを利用した「グリップマジック」という機能が搭載され、購入したユーザーからは非常に高い評価を受けた。かく言う筆者も利用し、すっかりハマってしまった感のある機能だが、端末を手に持つと、本体側面のグリップセンサーが反応し、自動的に画面をONにしたり、時計を表示することができる。

スマートフォンが「手に持っていること」を感知し、さまざまに役立てる「グリップマジック」

同様に、寝転がって端末を操作するときに、画面が回転しないようにしたり、着信時に手に持つと、自動的に着信音量がダウンするといった機能も実装されていた。改めて言うまでもないが、スマートフォンはユーザーが手に持って使うものであり、その「手に持つ」という関係性をしっかりと機能に活かしたものがグリップマジックというわけだ。

そして、今回のSH-04Fでは、このグリップマジックをさらに進化させ、さらに実用性の高い機能に仕上げている。たとえば、スマートフォン本体をズボンや上着のポケット、カバンなどに入れておいたとき、着信があったかどうかは本体をポケットやカバンから取り出さないと確認することができないが、グリップマジックの「バイブでお知らせ」を利用すれば、ポケットやカバンに手を入れ、本体を手で握れば、着信や未読メールの通知をバイブで知ることができる。

また、本体を手に持って、テレビを視聴したり、音楽を再生しているとき、机の上に置いて視聴や再生を継続することがあるが、このようなときでも「メディア視聴中音量アップ」により、自動的に音量が上がるしくみになっているため、改めて音量を調節する必要がない。

端末を机の上に置いた状態では、着信などがあると、画面には名前や相手の顔写真などが表示されるが、オフィスやカフェにいるときなど、周囲に人がいるような環境ではそうした表示を見られたくないことがある。しかし、「着信時簡易シークレット」を設定しておけば、机の上に置いている状態では名前や写真などは表示されず、手に持ったときに表示されるため、プライバシーを守ることができる。

グリップマジックで実現する機能
持つだけで時計表示/画面オン 持ったときに、数秒間時計を表示。持っただけでロック画面を表示する設定にも切り替えられる
画面回転抑止 端末を握っているときは余計な画面回転を抑止する
着信時簡易シークレット 机の上や人目のつく場所に携帯を置いている時に着信があっても、端末を握るまで着信者の名前・写真が表示されない
着信音量ダウン 着信音やアラームが鳴ったときに握ると、ボリューム最小&バイブオンにできる
メディア視聴中音量アップ テレビの視聴中に手から離して、机などに置いた時に自動的に音量が上がる
バイブでお知らせ 通勤中などのスマホを出せない場所でも、端末を握るだけで、着信や未読のメールをバイブでお知らせしてくれる

さて、冒頭でも触れたように、SH-04Fは三辺狭額縁の『EDGEST』デザインとヘキサグリップシェイプにより、手に馴染みやすいサイズ感にまとめられているが、それでも人によっては、片手操作の際に端に指が届かないかもしれないという不安が残る。特に、片方の手が荷物などで埋まっていて、どうしても両手操作ができないときは、操作感が気になるところだろう。そこで、SH-04Fでは新たに「ワンハンドアシスト」機能として「画面縮小モード」を搭載し、画面全体を左右端に寄せつつ、画面サイズも一時的に4インチクラスに縮小表示することを可能にしている。

操作はいたって簡単で、ホームキーから右斜め上に楕円を描くようにドラッグすると右側に縮小表示、左斜め上に楕円を描くようにドラッグすれば、左側に縮小表示する。もう一度、同じ操作をすれば、元のサイズで表示される。たとえば、普段は『EDGEST』デザインの大画面でコンテンツを楽しみながら、メール作成など、文字入力などの操作が必要なときは、ワンハンドアシストにより、片手でもラクに操作できる環境に切り替えるといった使い方ができるわけだ。大画面を活かしつつ、小回りの利く、賢い機能と言えそうだ。

この他にも今回のSH-04Fには、新しいものも含め、ユニークな機能が数多く搭載されている。ただ、それも内容がわからなければ、実際に使うようにはならないが、シャープでは「体験しよう!」という各機能を体験しながら知ることができるアプリを標準で搭載しており、はじめてのユーザー、他のプラットフォームから移行したユーザーでもスムーズに使いこなせるように配慮している。自分のSH-04Fを手にしたら、まずはこの「体験しよう!」アプリで体験しつつ、最新情報をメーカー公式サイト「SHSHOW」などで確認しながら、楽しんでみるのがおすすめだ。

全身スクリーンで臨場感を体験できるAQUOS ZETA SH-04Fは「買い!」だ!

この数年間で着実に進化を遂げてきたスマートフォンは、今や私たちの生活にもビジネスにも欠かせない存在だ。人々のコミュニケーションに始まり、ビジネス文書のチェックや情報収集、音楽や映像といったエンターテインメントなど、まさに24時間を共にするアイテムだ。しかし、そんなアイテムだからこそ、自分なりの個性を主張できるものを選びたいところであり、同時にスマートフォンを中心とした多彩な世界を存分に楽しめるものであって欲しいところだ。

シャープのNTTドコモ向けスマートフォン「SH-04F」は、画面内とリアルの世界をシームレスにつなぐ『EDGEST』というデザインを活かすことにより、今までのスマートフォンでは体験できなかった新しい世界観を描こうとしている。ヘキサグリップシェイプによるボディデザインは、手にすると、その機種が自分のモノであることがハッキリとわかる形状であり、本体を持つと言う行為にもグリップマジックという独特の仕掛けも用意されている。そして、リアルの世界をスマートフォン内に切り取るカメラもリアルタイムHDRをはじめ、多彩な撮影機能を搭載しており、全天球撮影のような今までにない新しい体験ができる機能も実装されている。こんなにもスマートフォン「手にする」ことが楽しい機種は、なかなか存在しないのではないだろうか。

全身スクリーンで臨場感と新しい世界観を体験できるSH-04Fをぜひおすすめしたい。

もちろん防水。microUSB端子もキャップレス防水に対応

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執筆: 法林岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話やスマートフォンをはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 8.1」をはじめ、「できるポケット docomo AQUOS PHONE ZETA SH-01F 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるゼロからはじめるタブレット超入門 Android 4対応」など、数多く執筆。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。ホームページはこちら