シャープが誇るすべての技術とノウハウを凝縮!

最高峰の真価を追求したフラッグシップモデル「AQUOS R7」

業界の最先端をリードする技術や機能、こだわりを次々と実現し、国内外の市場を牽引するシャープの「スマートフォンAQUOS」。そのフラッグシップモデル「AQUOS R」シリーズの最新モデル「AQUOS R7」がいよいよソフトバンクとNTTドコモから発売された。昨年の「AQUOS R6」ではメインカメラに業界初の1インチセンサーを搭載し、ライカとの協業を実現するなど、国内外を大きく驚かせたが、2022年モデルの「AQUOS R7」は、サイズは1インチながら全面刷新した新開発のイメージセンサーを搭載するなど、さらなる進化を遂げている。実機を見ながら、その仕上がりをチェックしてみよう。

シャープのフラッグシップモデル「AQUOS R7」が遂に登場した

スマートフォンは『進化』と『真価』が問われる時代に

スマートフォンが普及しはじめて、早くも十数年が過ぎ、今や私たちの生活からビジネスに欠かせないほど、さまざまなシーンで活用されるようになってきた。スマートフォンなくして、日々の生活やコミュニケーション、仕事などが成り立たなくなるほど、重要な存在になりつつある。

一方、スマートフォンを支えるモバイルネットワークも進化を続け、2020年3月から各社が国内でサービスを開始した「5G」は、着実にエリアを拡大し、人口カバー率も90%を超えつつある。こうした5Gネットワークを利用できる5G対応端末は、サービス開始当初こそ、機種数が限られていたものの、今や国内で販売されるほとんどのスマートフォンが5Gに対応するほどの充実ぶりだ。ハイエンドモデルはもちろん、価格性能比のバランスに優れたミッドレンジ、環境に配慮したモデル、薄型軽量を追求したモデル、長く安心して使える定番モデルなど、数多くの5G対応端末のラインアップが充実しつつある。

昨年はシャープから各社の5Gネットワークに対応した「AQUOS sense5G」が発売され大きな反響があった

ここ数年、スマートフォンの流れとして、5Gネットワーク対応であることがひとつの注目ポイントとされてきたが、これからは5Gネットワークに対応するだけでなく、5Gネットワークをどう活かすか、どれだけ有効に活用できるかなど、スマートフォンとしての『真価』が問われる時代に入りつつある。チップセットだけでなく、スマートフォンの活用に欠かせないディスプレイやカメラ、省電力性能、デザイン、ユーザビリティなど、スマートフォンとしての総合力が求められるようになるわけだ。

スマートフォンAQUOSの最高峰モデル

シャープはモバイル市場において、ケータイ時代からさまざまなイノベーションを起こし、新しいジャンルを切り開いてきたことで知られる。今や標準機能となったカメラを世界に先駆けて携帯電話に搭載し、「写メール」の文化を生み出したことは、あまりにも有名だが、スマートフォンにおいても国内市場で必須とされる防水防塵やおサイフケータイにいち早く対応したり、動画撮影が拡大することを見据え、動画専用カメラを搭載したり、ユーザーが長く安心して利用できるように、発売から2年間のバージョンアップ保証を謳うなど、さまざまな取り組みをしてきた。

直近では2021年に発売された「AQUOS R6」において、業界初の1インチ(1.0型)イメージセンサーを搭載したカメラをLeicaと共に開発する一方、Pro IGZO OLEDディスプレイを搭載するなど、ライバル製品を大きくリードするイノベーティブなスマートフォンを生み出した。発表直後には「AQUOS R6が欲しい」とする声が海外からも数多く巻き起こるほどの反響があった。

そして、その流れを受け継ぎ、シャープの2022年のフラッグシップモデルとして、NTTドコモとソフトバンクから発売されたのが「AQUOS R7」だ。製品としては昨年の「AQUOS R6」の後継モデルに位置付けられるが、カメラやディスプレイ、ボディデザインなど、内容を一新したモデルとして仕上げられている。まさに、シャープが持つすべての技術とこだわりを凝縮したフラッグシップモデルというわけだ。

シャープがすべての技術とこだわりを凝縮したフラッグシップモデル「AQUOS R7」

新開発1インチイメージセンサー搭載カメラ

スマートフォンのカメラやデジタルカメラの性能を比較するとき、イメージセンサーの画素数で語られることが多いが、イメージセンサーのサイズ、つまり、大きさも撮影する写真や動画のクオリティを大きく左右する。一般的にデジタル写真は、レンズを通してイメージセンサーに取り込まれた光を電気信号に置き換え、画像処理をすることで、最終的な写真や動画を生成している。そのため、イメージセンサーのサイズが小さければ、自ずと取り込める光の量も少なくなってしまう。

しかし、サイズの大きなイメージセンサーを搭載できるデジタルカメラなどに対し、スマートフォンはボディの大きさに制約があり、大きなイメージセンサーの搭載は難しいとされてきた。同時に、対角サイズの大きなイメージセンサーにはそれに合うレンズも必要になるため、ボディの厚みに影響が出てしまうことも開発を難しくしていた。

こうした状況に対し、昨年、「AQUOS R6」はスマートフォンとして、世界初となる1インチイメージセンサーを採用したカメラを搭載し、世界中を驚かせた。高級コンパクトデジタルカメラと同じサイズのイメージセンサーを採用し、ドイツの老舗光学機器メーカー「Leica」との協業によって、デジタル一眼レフカメラに匹敵する高品質な写真を誰でも簡単に撮影できる環境を実現し、各方面で高い評価を得た。

今回の「AQUOS R7」も同じく1インチのイメージセンサーを採用しているが、イメージセンサーのサイズこそ、同じであるものの、新開発のイメージセンサーを採用し、カメラモジュールそのものがまったくの新設計となっている。従来の1インチイメージセンサーは、元々、デジタルカメラ用として開発されたものを採用したため、高画質である一方、すばやく動く被写体にフォーカスを合わせることにやや手間取る印象があった。

「AQUOS R7」も1インチのイメージセンサーを採用する

これに対し、AQUOS R7では新開発のイメージセンサーを採用し、全画素Octa PDAFによる高速フォーカスを実現している。具体的には、イメージセンサー全体に配置されたフォーカス用位相差画素がレイアウトされているため、被写体を瞬時に捉えることができ、一般的なコントラストAFに比べ、フォーカスを合わせる速度を約2倍に向上させている。

AQUOS R7はスマホ最大級の1インチセンサーを搭載。全体に配置されたフォーカス用位相差画素がレイアウトされる新開発のイメージセンサーを採用している

たとえば、動き回る子どもやペットなどを撮影するときでもすぐに人物や顔を捉えることができ、すばやく被写体にピントを合わせられるため、シャッターチャンスを逃さない。AIによる被写体の認識も高速化され、撮影時は常に最適な画質に自動調整されるため、ユーザーは被写体にAQUOS R7のカメラを向けて、シャッターを切れば、いつでもベストな写真を撮ることができる。

急に起き上がった猫の顔にもピントが合っている。以降の作例もすべてリサイズのみでレタッチは行っていない

また、光量が少ないところや暗いところで撮影するときは、4つの画素を1つの画素として撮影するビニングが有効になるため、通常よりも明るく撮影することができる。一方、明るいシーンにおけるズーム撮影は、自動で47Mピクセルの高精細撮影に切り替わるため、細部まで美しく記録することができる。

うす暗いバーで撮影

やや曇り空の中、祇園祭の山鉾を撮影

ホテルのガラス越しに夜景を撮影

さらに、AQUOS R7のカメラには、ポートレート撮影などに有効な測距用センサーも組み合わせられており、背景をぼかすことによって、被写体を際立たせた美しいポートレート撮影を実現している。特に、夜景や夕景、ネオンなどを背景にした撮影では、背景の光源が丸くぼけて撮影でき、幻想的な雰囲気にもなる。

ポートレートで撮影。背景のネオンやライトがぼけて、人物が際立っている
モデル:井瀬遥(Twitter:@chibiharu___7、ボンボンファミン・プロダクション

近距離でポートレートを撮影。ポートレートモードはアウトカメラではAIが年齢に応じたビューティ効果をかけてくれる

インカメラで撮影。インカメラは美肌、小顔、目、鼻などパーツごとに個別調整が可能な本格的ビューティモードを搭載する

AQUOS R7のインカメラ

ちなみに、カメラのスペックとしては約4720万画素のCMOSイメージセンサーを採用し、レンズは従来モデルから継承したF1.9 SUMMICRON 7枚レンズを組み合わせるが、新たにカメラのレンズカバーにナノオーダーの低反射処理を施すことで、AQUOS R6に比べ、レンズカバーによる反射を60%も削減できている。

美しい画質と省電力性能を両立させたPro IGZO OLED

スマートフォンを使ううえで、もっとも重要なデバイスのひとつがディスプレイだ。シャープはケータイの時代から自社の液晶パネルを採用し、国内外の市場をリードしてきたが、スマートフォンにおいても自社開発のOLED(有機EL)パネルを搭載した「AQUOS zero」シリーズなどに搭載し、高い評価を得てきた。

今回のAQUOS R7には、約6.6インチのPro IGZO OLEDを搭載する。IGZOはIn(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素)によって生成される酸化物半導体で、これを利用して製造された「IGZOディスプレイ」は美しい画質を実現するだけでなく、液晶アイドリングストップなどで高い省電力性能を実現してきた。

約6.6インチのPro IGZO OLEDを搭載

このIGZOの技術を活かして開発されたのが有機ELディスプレイの「Pro IGZO OLED」だ。最大10億色表示、最大2000nitのピーク輝度、2000万:1の高コントラスト比など、業界トップクラスの性能を実現する。なかでも4倍速240Hz駆動のリフレッシュレートは、毎秒120回の表示更新に連動し、フレームの間に黒画像を挿入することにより、網膜残像を軽減し、よりなめらかな表示を実現している。

こうした優れたディスプレイ性能を実現しながら、アイドリングストップなどの独自技術を活かすことにより、優れた省電力性能も両立させている。周辺環境に合わせて、画質を最適化する「スマートカラーマッチング」、太陽光の下でも見やすい「アウトドアビュー」なども搭載されており、いつでもどこでも常に最高レベルの画質で、さまざまなコンテンツを楽しむことができる。

また、スマートフォンでコンテンツを最大限に楽しむため、「AI超解像」や「バーチャルHDR」、「動画フレーム補間」などの機能も搭載されている。AI超解像はSD画質などで公開されているやや画質の粗いコンテンツをAIを利用した超解像技術により、高精細に表示することができる。バーチャルHDRも一般的な画質で提供されるコンテンツをピーク輝度や色域を拡張することにより、HDRコンテンツに近い再生を実現する。フレーム補間は30fpsで制作された動画のフレームを補完し、60fpsのなめらかな再生を可能にする。

いつでもどこでも常に最高レベルの画質でコンテンツを楽しめる

動画のなめらかさをアップできる ※画面の内容はソフトウェアの状態によって異なる場合があります

最新のフラッグシップチップセットを搭載

スマートフォンAQUOSのラインアップにおいて、フラッグシップモデルに位置付けられる「AQUOS R」シリーズは、歴代モデルにおいて、最新かつ最高峰のチップセットを搭載してきたが、今回の「AQUOS R7」は米クアルコムの最新フラッグシップチップセット「Snapdragon 8 Gen 1」を搭載する。

Snapdragon 8 Gen 1は現在の最新技術である4nmのプロセスルールで製造されており、昨年のAQUOS R6に搭載されていたSnapdragon 888と比較して、CPUで+11%、GPUで+44%、AIで+50%の性能向上が図られている。こうしたパフォーマンス向上は放熱対策などが気になるところだが、今回試用した範囲では本体フレームで効率良く放熱されており、安定した状態で利用することができた。

チップセットは「Snapdragon 8 Gen 1」を搭載

そして、チップセットに関連する注目点としては、新たに5Gのミリ波に対応したことが挙げられる。スマートフォンAQUOSでは「AQUOS R6」や「AQUOS sense6s」、「AQUOS zero6」など、5Gネットワークに対応したモデルが販売されているが、これらのモデルは各携帯電話会社に割り当てられた5G向け周波数帯域のうち、6GHz帯以下の「Sub6」に対応している。各携帯電話会社には周波数帯域が広く、より高速な通信が期待できる28GHz帯のミリ波も割り当てられているが、高い周波数帯域は直進性がより強く、障害物やスマートフォンを持つユーザーの手などの影響も受けるため、対応機種は限られていた。「AQUOS R7」は従来モデルからアンテナや部品のレイアウトを含め、内部設計が見直され、新たにミリ波に対応したわけだ。

ミリ波が利用できるエリアは限られているが、AQUOS R7はSub6とミリ波の周波数帯域を束ねて伝送する「Dual Connectivity」に対応しているため、ミリ波に対応したスタジアムや商業施設などでは、受信時最大4.9Gbps、送信時最大1.1Gbpsの超高速通信が体験できるわけだ。

ちなみに、モバイルネットワークへの接続に欠かせないSIMカードについては、nanoSIMカードとeSIMのデュアルSIM構成となっている。nanoSIMカードに各携帯電話会社のSIMカードを挿しておき、バックアップや海外渡航時の回線として、他のモバイルネットワークのeSIMを登録するといった使い方もできる。

nanoSIMカードとeSIMのデュアルSIM構成。SIMカードはSIMカードトレイに装着し、microSDXCカード(最大1TB)は直接、本体のスロットに挿す構造

強く、美しいデザインと高い実用性

カメラやディスプレイ、チップセットなど、フラッグシップに相応しいスペックを持つ「AQUOS R7」だが、従来モデルからデザインも一新されている。

ボディは背面の中央上の部分にカメラがレイアウトされたデザインで、ボディカラーのブラック、シルバーともに、指紋の跡などが残りにくいマットな仕上げとなっている。背面の仕上げにはディスプレイ同様、Corning社製Gorilla Glass Victusが採用されており、さらにエッチング処理(サンディーシャイン)が施されている。本体やディスプレイにキズなどが付きにくいため安心して使え、滑らかな触り心地とマットな質感を実現しているのもポイントだ。

ディスプレイと背面にはキズなどが付きにくいCorning社製Gorilla Glass Victusを採用

本体を手にしてみると、背面の両サイドをラウンドさせた形状により、非常に持ちやすく、約77mmのボディ幅を感じさせない形状となっている。ボディの厚さは従来モデルよりも0.2mm薄くなった9.3mmだが、新たにワイヤレス充電にも対応し、背面内部に充電用のコイルが内蔵していることを考えると、意外にスリムな仕上がりと言えそうだ。ちなみに、バッテリー容量は5000mAhで、45WのACアダプターを本体下部のUSB Type-C外部接続端子に接続すれば、約100分でフル充電が可能となっている。ボディはIPX5/IPX8準拠の防水、IP6X準拠の防塵に対応する。

両サイドをラウンドさせている

スリムなボディとなっている

非常に持ちやすく本体が軽く感じる

本体下部のUSB Type-C外部接続端子。バッテリーは大容量の5000mAh。クイックスイッチアダプターも付属され、iPhoneからでもケーブルを挿すだけでデータを簡単に移行できる

操作ボタンの位置と大きさも変更されて操作しやすい

生体認証については、従来モデルに引き続き、ディスプレイ内にQualcomm 3D Sonic Maxによる3D超音波指紋センサーを内蔵しており、指紋認証で画面ロックの解除や決済などに利用できる。インカメラを利用した顔認証も利用できるため、外出時は指紋認証、自宅では顔認証といった使い分けもできる。

ユーザビリティについては他のスマートフォンAQUOS同様、[設定]アプリ内の[AQUOSトリック]に数多くの便利機能が用意されている。たとえば、ロック解除時に指紋センサーを長押しすると、指定したアプリが起動できるため、「d払い」や「PayPay」などの決済アプリを登録しておくと便利だ。「テザリングオート」はデータ通信使い放題の料金プランを選んだユーザーにおすすめの機能で、自宅やオフィスに着いたとき、あるいは指定した場所を出発したときに、自動的にテザリングをON/OFFすることができる。パソコンやタブレットを利用していて、「AQUOS R7」のテザリングを使いたいときに、ぜひ設定したい。この他にもSNSをスクロール表示するときに便利な「スクロールオート」、スクリーンショットを簡単に撮れる「Clip Now」、ゲームやオンライン会議などを利用中に着信や通知などの割込を制御できる「ゲーミングメニュー」など、実用性の高い機能が数多く揃っている。

また、最新OSのAndroid 12を搭載しており、Google レンズやGoogle マップのAR機能など、プリインストールアプリで便利な機能もすぐに使える。

[AQUOSトリック]にはさまざまな便利な機能が用意されているので利用したい

その手に『真価』を求めるユーザーなら、「AQUOS R7」は買い!

私たちにとって、もっとも身近なデジタルデバイスであるスマートフォン。日々の生活からビジネスまで、さまざまなシーンで活用することができる。そんな大切なスマートフォンをどう選ぶのかは、人それぞれに基準があるだろうが、スマートフォンの完成度が高められ、対応サービスが成熟し、接続するモバイルネットワークも5Gが標準となっていく状況を鑑みると、これからのスマートフォンはブランドやスペックだけでなく、本当に価値のあるモデルを選びたいところだ。

「AQUOS R7」はこれまでのスマートフォンAQUOSで培われ、積み上げられてきた技術やノウハウを活かしながら、1インチのイメージセンサーを採用したカメラ、なめらかで美しい表示と高い省電力性能を両立させたPro IGZO OLED、最高のパフォーマンスを引き出す最新のフラッグシップチップセット、ユーザーの利用環境を考えた実用性の高いユーザビリティなど、まさにスマートフォンの『真価』を追求した仕上がりとなっている。最高のユーザー体験をもたらす一台をぜひ手にとって、楽しんでいただきたい。