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「AQUOS R2」レビュー。動画専用&静止画のツインカメラと EDGEST fit DESIGNの快適IGZOディスプレイでスマートフォンの新しいエンターテインメントを楽しめる

昨年、各事業者向けなどに供給するスマートフォンのブランド統一を実現し、Androidスマートフォンで販売数No.1を獲得したシャープのスマートフォンAQUOS。そのフラッグシップモデルに位置付けられるAQUOS Rシリーズの2018年モデル「AQUOS R2」がいよいよ発売された。ひと足早く実機を試すことができたので、そのインプレッションをお届けしよう。

AQUOS R2

ポテンシャルを実績で示したスマートフォンAQUOS

さまざまなメーカーのモデルが販売されている国内市場のスマートフォン。ここ数年は各携帯電話会社が販売するモデルに加え、MVNO各社などが取り扱うSIMフリースマートフォンなども増え、市場は拡大しており、各社の競争は激しさを増している。

そんな国内市場において、昨年、Androidスマートフォン販売数No.1を獲得したのがシャープのスマートフォンAQUOSだ。シャープはそれまで各携帯電話会社向けに個別のブランドネームを冠したモデルを供給していたが、昨年、スマートフォンのブランドを統一し、フラッグシップモデルの「AQUOS R」シリーズ、普及モデルの「AQUOS sense」シリーズを展開し、両シリーズともに100万台という大台をクリアする販売を記録している。

まず、主要3社から発売された「AQUOS R」は、スマートフォンAQUOS初のWQHD対応IGZO液晶や最新チップセットを採用するなど、ハイスペックを追求したモデルだが、使う楽しさや快適さ、高いユーザービリティにより、幅広いユーザーに支持された。かく言う筆者自身もこのモデルを一年間、愛用し続けた。昨年後半には、AQUOS Rの高い性能をひと回り小さなボディに凝縮し、快適性とユーザビリティをバランスさせた「AQUOS R Compact」をau向けとソフトバンク向けに加え、SIMフリー端末としてもオープン市場向けにも供給した。一方、普及モデルの「AQUOS sense」は、NTTドコモのdocomo with対象端末に採用されたほか、auやUQモバイルでも販売され、外装などの仕様を一部変更したバリエーションモデルをソフトバンクやSIMフリー端末にも展開した。こうした幅広くバランスのいいラインアップ戦略が功を奏し、2017年のAndroidスマートフォン販売数No.1という結果を生み出したわけだ。

ただ、スマートフォンAQUOSの販売数No.1は、ブランド戦略や販売戦略だけで成功したものではない。元々、シャープは国内外のメーカーの中でもいち早くAndroidプラットフォームの開発に着手し、Googleとも連携を取りながらさまざまなモデルを世に送り出してきた。なかでも昨年発売されたAQUOS Rでは発売から2年間、最新のAndroidプラットフォームのアップデートを保証し、セキュリティアップデートなどもできるだけ迅速に提供することを掲げている。現に、昨年からアップデートが始まったAndroid 8.0については、スマートフォンAQUOSが国内でもっとも早い段階でOSのアップデートを公開している。一般的にAndroidプラットフォームのアップデートについては、「グローバルに展開しているメーカーが強い」「SIMフリー端末が早い」「シンプルなAndroidスマートフォンが確実」などと言われることが多いが、昨年の国内市場ではスマートフォンAQUOSが一歩も二歩も先んじてOSアップデートを公開し、これまでシャープがAndroidプラットフォームで積み重ねてきた実績が本物であることを証明してみせた。

そして、今年5月、シャープは夏商戦へ向けたフラッグシップモデルとして、渾身のフラッグシップ第二弾となる「AQUOS R2」をひと足早く発表。5月に入り、NTTドコモ、au、ソフトバンクから2018年夏モデルとしてラインアップされることが発表された。昨年のAQUOS Rで好評を得た基本コンセプトを継承しながら、内部設計も改めて見直し、シャープならではの新しい数々のチャレンジを盛り込むことで、昨年のAQUOS Rを超える最強のモデルに仕上げられている。動画専用カメラと高画質標準カメラで構成する「ツインカメラ」をはじめ、フルHDの約1.8倍の高解像度を実現した約6.0インチWQHD+対応IGZOディスプレイ、最高のエンターテインメント体験を実現する「Dolby Vision」「Dolby Atmos」両対応、高評価を得たAQUOS Rを超える放熱性能と安定したプラットフォームなど、ユーザーがスマートフォンを最大限に楽しむ機能が満載となっている。

ドコモ版のカラーはPremium Black、Platinum White、Coral Pinkの3色

SoftBank版のカラーはプレミアムブラック、プラチナホワイト、ローズレッドの3色

au版のカラーはPremium Black、Platinum White、Aquamarineの3色

動画専用カメラと高画質標準カメラによるツインカメラを搭載

動画専用と標準、二つのカメラを搭載したツインカメラ構成となるAQUOS R2

さて、今回のAQUOS R2で、まず最初に注目されるのが背面に備えられた二つのカメラの存在だろう。本誌読者ならよくご存知のように、ここ数年、スマートフォンのメインカメラは複数のカメラを搭載したモデルが増え始めている。ただ、製品によって、その手法はさまざまで、一般的なデジタルカメラのように、標準と望遠、あるいは広角と標準というように、焦点距離の違うカメラを搭載するモデルもあれば、カラーイメージセンサーとモノクロイメージセンサーを組み合わせるモデルなども存在する。

こうした状況に対し、シャープはスマートフォンでカメラが利用されるシーンを分析し、今回のAQUOS R2には動画専用カメラと高画質標準カメラで構成する「ツインカメラ」を搭載した。マルチカメラにはいろいろな手法があるとは言え、シャープはなぜ動画専用カメラを搭載してきたのだろうか。

まず、スマートフォンでカメラを使うとき、動画と静止画のどちらを撮っているのかというと、シャープによれば、意外に動画の撮影が多く、約半数を占めているという。しかもスマートフォンで撮影された動画の約6割はSNSなどに投稿され、シェアされている。確かに言われてみれば、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSで、動画の投稿を目にする機会は急速に増えており、個人のやり取りが中心のLINEでも動画が扱われることがある。

ところが、実際に動画を撮ってみると、うまく撮れなかったり、ビデオカメラで撮ったものに比べ、今ひとつ仕上がりが良くないように感じられることも少なくない。逆に、静止画で撮ってみたものの、思いの外、動きのあるシーンだったため、あとで「動画で撮っておけば……」と後悔してしまうこともある。

なぜ、こういうことが起きるのかというと、根本的な問題として、動画と静止画ではカメラに求められる要素がまったく違うからだ。たとえば画角を考えた場合、静止画はメインの被写体にクローズアップすると迫力のある写真が撮影できるが、動画は背景も含めた広い範囲の様子が撮影できたり、臨場感が伝わることが大切になってくる。

カメラの性能で言えば、静止画を撮影する場合はメインの被写体にしっかりフォーカスすることが望ましいため、高速なオートフォーカスと浅い被写界深度が求められる。これに対し、動画は映っている全体にまんべんなくピントが合っているように見えることが大切なため、深い被写界深度が求められるうえ、被写体が動いたときはちゃんとフォーカスが安定していることが求められる。

また、手ぶれ補正も静止画と動画では求められるものが異なる。たとえば静止画の場合はシャッターを押すとき、端末本体がぶれやすいため光学式手ぶれ補正が適しているが、動画の場合はカメラをパン(縦横に移動)したときにぶれやすいため、電子式手ぶれ補正の方が効果的だ。さらに、カメラはイメージセンサーで得た光の信号を電気信号に置き換え、最終的な画像を生成するが、この画像処理のソフトウェアは当然のことながら、動画と静止画で異なる要素が求められる。

こうした動画と静止画で求められる数々の要素の違いに着目し、「それなら、動画専用と静止画専用のカメラを搭載しよう」ということで開発されたのがAQUOS R2に搭載された「AQUOSツインカメラ」というわけだ。

AQUOSツインカメラ

まず、LEDのすぐ隣に備えられているのが動画専用の「ドラマティックワイドカメラ」で、1630万画素のイメージセンサーにF2.4のレンズを組み合わせ、広角19mm相当で135度という超広角での撮影に対応する。AQUOS Rの約2倍の補正角に対応した電子式手ぶれ補正も搭載しており、子どもやペットなど、被写体が動き回るようなシーンでもぶれを抑えつつ、ピントの合った臨場感のあるムービーを撮影できるようにしている。屋外での動画撮影では周囲の音が気になることがあるが、AQUOS R2の動画専用カメラではステレオの風切り音を低減する機能も組み込まれている。

AQUOS R2の「ドラマティックワイドカメラ」の画角は35mm換算で19mm相当。スマートフォンで採用の多い28mm相当前後の画角と比較すると、より広範囲を映す事ができる

画角が広いと臨場感あふれる映像を捉えやすくなる。動きのある被写体を撮影中、途中でフレームアウト・・・ということも少なくなる

動画撮影時の手振れ補正は、移動しながらの撮影で生じるブレを相当軽減してくれる

実際に撮影してみても今までのスマートフォンとは違った安定したムービーが撮影でき、動画を撮ることが楽しくなってくるほどだが、やはり、手軽に写真もいっしょに撮りたいところだ。

AQUOS R2はそこもしっかりと考えられており、世界初となる「動画を撮影しながら、もうひとつの高画質静止画用カメラで写真が撮れる機能」を搭載。しかも、AIがおすすめの写真を自動的に撮ってくれる。たとえば動画を撮影していると、被写体が笑顔になったり、美しい構図のシーンなどで自動的に静止画が撮影されるため、ユーザーは動画の撮影に集中しつつ決定的な瞬間の静止画をも得ることができる。

動画撮影中に、ここぞという瞬間で自動で静止画も撮影してくれる「AIライブシャッター」

動画撮影中にユーザー自身がシャッターを押して静止画を撮ることも可能だが、かなりの確率で良い静止画が撮れる印象だ。市販のビデオカメラでも動画撮影中に静止画を保存することができるが、AQUOS R2が決定的に違うのは、動画と静止画を別々のカメラで撮っているということだ。一般的なスマートフォンなどの機能は、撮影した動画から静止画を切り出す形のため、画質は基本的に動画ベースのクオリティでしかない。これに対し、AQUOS R2は動画専用カメラで撮影中に、高画質標準カメラの方で静止画を撮っているため、普段、静止画を撮っているときと変わらないクオリティで撮影できるわけだ。

動画撮影中に撮影された写真は上部にサムネイルが出現。AIとマークがついたものは自動撮影されたもの、ついていないのは自分でシャッターボタンを押した写真だ

そして、撮影した動画と静止画はストーリー再生により、いっしょに楽しむことができるうえ、AIが自動撮影した決定的瞬間の前後5秒の動画をショートムービーに切り出すこともでき、SNSなどでシェアすることもできる。

再生時には動画と静止画を組み合わせたストーリー再生が可能

動画専用カメラの隣に備えられている高画質標準カメラは、2260万画素のイメージセンサーに、F1.9/22mmの広角レンズを組み合わせた構成で、新画質エンジンのノイズリダクション効果により、暗い場所でもノイズの少ないきれいな写真を撮ることができる。人や犬、猫、料理、夕景、花火など、9種類の被写体やシーンなどを自動的に認識し、最適な設定で撮影できる「AIオート」も搭載される。また、ユーザー自身が撮りたいイメージに合わせた撮影方法を選ぶこともできる。たとえば、一眼レフで撮影したような「背景ぼかし」では、撮影後のプレビュー画面でぼかし具合いを調整したり、「逆光」や「残像」といった光を活かした設定で撮影したり、「くっきり」や「ふんわり」では写真の雰囲気を大切にした撮影もできる。もちろん、「マニュアル」に切り替えて、露出やISO感度などを設定して撮影することも可能だ。任せるところは任せつつ、ユーザーがこだわりたいところはこだわって撮影できるわけだ。

また、スマートフォンのカメラでもうひとつ忘れてはならないのがインカメラだが、AQUOS R2のインカメラは昨年のAQUOS R Compactと同じように、ディスプレイの上部を半円状にくり抜いた位置に内蔵される。カメラのスペックとしては、1630万画素のイメージセンサーにF2.0のレンズを組み合わせており、約90度の広角撮影が可能だ。

特徴的なインカメラ

たとえば、複数人でセルフィーを撮るとき、今までは2〜3人でギリギリか、少し見切れてしまう程度だったものが、AQUOS R2では3人程度をしっかり収めて撮影ができる。背景ぼかしの機能も搭載されているので、人物がくっきりとした写真を撮ることも可能だ。このほかにもインカメラについては、セルフィー撮影時にインカメラの位置をわかりやすくガイドする「アイキャッチセルフィー」、画面を光らせて、顔を明るくできる「セルフィーフラッシュ」など、実用的な機能が搭載される。これに加え、女性ユーザーを中心にニーズの高い「美肌補正」や「小顔補正」も用意されており、存分にセルフィーを楽しむことが可能だ。

さらに広範囲を写せるようになったインカメラ

本体前面のほとんどを占める大画面

スマートフォンAQUOS初のツインカメラが注目されるAQUOS R2だが、もうひとつ注目すべき点が挙げられる。それはシャープ製端末のDNAとも言うべきディスプレイだ。

今回のAQUOS R2にはシャープ独自のフリーフォームディスプレイの技術を活かした約6.0インチのWQHD+対応IGZOディスプレイが搭載される。フルHDの約1.8倍を超える1440×3040ドット(※画面を完全な長方形として算出した解像度)の高精細な表示が可能だ。

本体のエッジに沿った四隅の丸みが特徴的なフリーフォームディスプレイ

AQUOS R2のディスプレイに採用されたフリーフォームディスプレイは、液晶ディスプレイの形状を自由に変えられる技術で、AQUOS R Compactでは画面上部にカメラモジュールを内蔵するための半円状の切り欠きを作っていたが、今回のAQUOS R2ではインカメラ部分の切り欠きに加え、画面の四隅の部分もラウンドさせることにより、本体前面いっぱいまでディスプレイを拡げることに成功している。これにより、ディスプレイは縦横比19:9の縦長の形状になった。本体を縦向きに持ったときは、WebページやSNSの画面でもより多くの情報が表示されるためスクロールの回数が減り、本体を横向きに構えたときは、映像コンテンツなどを迫力ある大画面で楽しむことができる。ちなみに、従来のスマートフォンAQUOSの多くのモデルに搭載されながら、昨年のAQUOS Rには搭載されず、ユーザーから復活が期待されていた「のぞき見ブロック」は復活しており、通知パネルから簡単にオン/オフを切り替えられるようにしている。

AQUOS R2に搭載されるディスプレイは、シャープならではの高画質と高品質も追求されている。たとえば、DCI-P3準拠のリッチカラーテクノロジーモバイルによる広色域表示をはじめ、モバイルコンテンツでも増え始めているHDR10への対応などが挙げられる。生産時にばらつきが出てしまう画質については、従来モデルから本体組み込み時に調整を行なうしくみを取り入れているが、今回のAQUOS R2ではその調整の範囲を52万4288分の1まで精密化し、どの端末でもほぼ均一した美しい画面を表示できるようにしている。

再現の難しい赤色も美しく表現するディスプレイ

HDR動画に対応。通常の動画の色域も広げて表示する「バーチャルHDR」機能も

そして、最近、増えてきたスマートフォンで映画やドラマなど、映像コンテンツを視聴するユーザーにとってうれしいのが「Dolby Vision」&「Dolby Atmos」対応だろう。Dolby Visionはドルビーが手がける独自のHDR技術で、対応コンテンツを視聴したとき、従来よりも輝度と色域が拡がるため、色鮮やかで美しい映像を楽しむことができる。また家庭用テレビでも採用が始まったばかりの技術だが、AQUOS R2ではいち早くスマートフォンに取り入れられたわけだ。Dolby Atomosは映画やドラマ、音楽などのサウンドをより高音質かつ立体的に再現できる音質向上技術で、あたかもその場所に居るかのような臨場感を楽しむことができる。AQUOS R2ではイヤホンやヘッドホンを接続し、対応コンテンツを再生時に利用できる。ちなみに、この「Dolby Vision」と「Dolby Atmos」に両対応したスマートフォンは、AQUOS R2が世界初になる。

Dolby Atmosでは映画などのセリフを聞き取りやすくする「ダイアログエンハンサー」も利用できる

ところで、昨年発売されたAQUOS Rはさまざまな新機能が注目を集めたが、ユーザーからの反響が多かった機能のひとつにハイスピードIGZOの高いフレームレートと応答性能が上げられる。

ハイスピードIGZOは、通常の液晶ディスプレイよりも画面の描画頻度が多いためWebページなどをスクロールしても残像感が少なく、画面が「ヌルヌル」とスクロールし、「サクサク」と応答するという快適な仕上がりを実現している。また、IGZOディスプレイは一般的な液晶パネルに比べ、ノイズの発生が少ないため、タッチパネルのレスポンスがよく、操作が快適だと言われてきた。

今回のAQUOS R2ではディスプレイのサイズが大きくなったこともあり、レスポンスと省電力のバランスをはじめ、全体的なチューニングの最適化が図られている。加えて、ヌルサク感アップのためにディスプレイの応答速度についても昨年のAQUOS Rから25%アップを実現している。 AQUOS Rよりも古い機種のユーザー、他機種のユーザーは、ぜひ店頭のデモ機を触って、業界トップレベルとも言える快適な操作感を試して欲しいところだ。

また、AQUOS R2は従来モデルに引き続き、IPX5/8の防水に対応しているが、手が濡れた状態での操作もできるなど、実用面もしっかりと考慮した防水仕様となっている。たとえば、キッチンやお風呂など、濡れた手でも操作したいシチュエーションでもいつもと同じように操作できるため、レシピを見ながらの操作をはじめ、映像や音楽、コミック、書籍などをじっくりと楽しみながらのバスタイムなど、さまざまなシーンで活用することができる。水に近いところで使うことが多いシーズンには心強い仕様と言えるだろう。

高精度なタッチ性能を活かして、ディスプレイに水滴が付着しても誤動作を起こしにくいようになっている

安定した最高性能と安心して使えるバージョンアップ対応

さて、こうした多彩な機能を凝縮したAQUOS R2だが、実際に利用するユーザーとしてはパフォーマンスも気になるところだ。NTTドコモ、au、ソフトバンクの3社から発売されるAQUOS R2は、いずれも基本仕様が共通で、チップセットは米Qualcomm製のSDM845、4GB RAMと64GB ROMを搭載し、最大400GBのmicroSDXCメモリーカードを装着することができる。従来のAQUOS Rと比較して、CPU性能とGPU性能のいずれも約30%アップしている。

昨年のAQUOS Rでは、同じチップセットを搭載する他機種に比べ発熱が少なく、安定した動作が実現できていたが、今回はチップセットが新しいものに進化したこともあり、放熱なども含め、内部設計が見直されている。一般的にスマートフォンの場合、パソコンのような冷却ファンを搭載できないため、チップセットから発生した熱は、本体のフレームやボディなどを通じて、周囲に効率良く逃がす必要があるが、ひとつ間違えると、ユーザー自身に熱を体感させることになってしまう。また、発生した熱が十分に放熱できず、内部の温度が上昇したときはチップセットの動作を抑えるため、結果的にパフォーマンスの低下を招いてしまう。AQUOS R2では本体の内部構造や設計などを見直し、放熱性を従来モデルの約2倍に高めたことなどにより、チップセットの最高性能を維持しながら利用できる時間を従来の約7倍にまで延ばしている。

操作性や放熱など、技術的なノウハウが凝縮したAQUOS R2だが、ボディは従来モデルよりもさらに持ちやすく手にフィットする形状に仕上げられている。ボディのアルミフレームは側面側が曲線を描く構造になっており、机に置いた状態でもスッと持ち上げられる。おそらく、ネイルなどを施している女性ユーザーでも持ちやすい形状だろう。デザインも背面は特殊コーティングを施した3Dガラスを採用しており、光沢感の美しいボディに仕上げられている。本体前面に備えられた指紋認証センサーは、机の上に置いた状態でもロック解除ができるなど、操作性も非常によく考えられている。

6インチという大画面にも関わらず、手にすっとフィットする

流麗なラインと、持った際の取っ掛かりとなるエッジが共存する側面

表側に指紋認証センサーを搭載。Androidのナビゲーションキーとしても利用できる

そして、冒頭でも触れたように、スマートフォンAQUOSの隠れた魅力のひとつでもある「OSバージョンアップ対応」は、今回のAQUOS R2でも継続される。出荷時のAndroidプラットフォームはAndroid 8.0が搭載されているが、5月に行なわれたGoogleの開発者イベント「Google I/O」では次期バージョン「Android P」が公開されている。この次期バージョンも含め、AQUOS R2は発売から2年間のバージョンアップが保証されているため、ユーザーとしては長く安心して使うことができるわけだ。

また、長く付き合うという意味では、スマートフォンAQUOSおなじみの「エモパー」も継続して搭載されている。最新版の「エモパー8.0」では電車の遅延情報なども知らせてくれるように進化を遂げている。最近はプラットフォームやキャリアが搭載するものも含め、さまざまなエージェント機能がスマートフォンで利用できるようになってきたが、そのほとんどがユーザーから話しかけたり、問いかけたりする仕様であるのに対し、エモパーはユーザーに役立つ情報をエモパーから音声や文字で話しかけてくる仕様のため、はじめてのユーザーでも気軽に楽しめるという特徴を持つ。筆者も初期バージョンから愛用しているが、エモパーのデータは機種を買い換えても引き継げるため、付き合えば、付き合うほどに愛着のわいてくるものとなっている。ぜひ、他のエージェントとは違った楽しさを体験して欲しいところだ。

ツインカメラと最強ディスプレイで新しいエンターテインメントを切り開く「AQUOS R2」は買い!

昨年、ブランドを統一し、2017年のAndroidスマートフォン販売数No.1を記録したスマートフォンAQUOS。国内外でもっとも早くからAndroidプラットフォームを利用した開発に着手するなど、高いポテンシャルを持っていたが、昨年は販売面だけでなく、Androidプラットフォームのバージョンアップなども含め、その実力をしっかりと証明することができた。

今回発売されたAQUOS R2はこうした成功に留まることなく、さらなる高みを目指し、開発されたモデルだ。シャープ初となるツインカメラは、世界初の動画専用カメラと高画質標準カメラを使った動画撮影中のAIライブシャッターを実現する一方、シャープのお家芸であるディスプレイではフリーフォームディスプレイの技術を活かし、本体前面のほとんどを画面が占めるというIGZOディスプレイを搭載することにより、今までのスマートフォンにはない存在感のあるデザインを実現している。Dolby Vision&Dolby Atmos対応など、映像コンテンツなどを楽しむ機能も充実している。動画を撮る楽しみからSNSでのシェア、エンターテインメントまで、多彩な機能でユーザーを楽しませてくれる一台と言えるだろう。ぜひ、店頭で実機を手に取り、その楽しさを実感していただきたい。

Frosted Coverと呼ばれるユニークな純正アクセサリも用意される

AQUOS R2を購入するともれなくポイントや電子マネーもらえる!

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2018年6月8日(金)~2018年7月1日(日)
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2018年6月8日(金)~2018年7月8日(日)

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執筆:法林岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話・スマートフォンをはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるゼロからはじめるiPhone X/8/8 Plus超入門」、「できるゼロからはじめるAndroidタブレット超入門」、「できるゼロからはじめるAndroidスマートフォン超入門 改訂2版」、「できるポケット HUAWEI P10 Plus/P10/P10 lite 基本&活用ワザ完全ガイド」、「できるWindows 10 改訂3版」(インプレス)など、著書も多数。ホームページはこちらImpress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。