いち早くAndroid 4.0を搭載

AQUOS PHONE SoftBank 104SH

 現在、スマートフォンやタブレットを中心に、国内外でもっとも広く利用されているAndroidプラットフォーム。商用端末が登場してからわずか3年で、2億5000万ものデバイスに搭載されるほど広く普及したが、その最新版となるのが2011年10月に発表された「Android 4.0」だ。これまでAndroidプラットフォームは1年に数回というペースでバージョンアップをくり返してきたが、今回のAndroid 4.0はスマートフォンやタブレットだけでなく、幅広いデバイスに搭載されることを目指して開発された新しい世代のプラットフォームになる。

 こうした新しいバージョンについては、これまでGoogleとごく一部の開発メーカーによって、リファレンスモデルとなる「リードデバイス」が開発され、その後、国内外のメーカーが半年から1年をかけて、新バージョン搭載モデルを投入するという流れになっていた。今回も2011年12月に国内外市場向けにリードデバイスとなるモデルが1機種発売されたが、それに続く製品としては、ごく一部のメーカーがプレス発表をするのみにとどまっている。

 今回発売されたシャープ製端末「AQUOS PHONE SoftBank 104SH」は、いち早くAndroid 4.0を搭載したスマートフォンだ。国内はもとより、世界でもかなり早いタイミングで発売されたモデルであり、国内のユーザーとしては、リードデバイスに続き、いち早くAndroid 4.0の新プラットフォームを体験できるモデルということになる。これまでAndroidプラットフォームについては、新バージョンが登場しても国内ユーザーはなかなか体験することができず、半年近く発売を待たなければならないケースが多かったが、今回は新バージョンの発表から4カ月、リードデバイスの発売からわずか2カ月というタイムラグで、日本のユーザーのためのモデルが登場したことになる。

 こうした迅速な対応が実現できた背景には、シャープ自身がかなり早くからAndroidプラットフォームに着目し、積極的に取り組んできたことが挙げられる。たとえば、他事業者向けになるが、日本のユーザーに欠かせないと言われたワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信に対応したモデルをいち早く開発し、供給したのはシャープであり、現在も国内の各携帯電話事業者向けにAndroidを搭載したスマートフォンやタブレットを供給しており、国内でもっともAndroidを熟知しているメーカーと言われている。そういった経験やさまざまなノウハウがあるからこそ、今回の新バージョン「Android 4.0」を搭載した104SHを迅速に開発できたわけだ。

 Androidプラットフォームの背景やスペックについては、すでに速報レポートで説明したので、そちらも合わせてご覧いただきたいが、ここでは実際に動作するモデルを試した印象などを中心にレポートしよう。

スリムで持ちやすいボディにハイスペックを凝縮

 104SHの本体を手に取って最初に感じるのが、ボディがスリムで持ちやすいことだ。スマートフォンは折りたたみデザインのフィーチャーフォンなどに比べると、少しボディがワイドになり、持ちにくく見えてしまう傾向にあるが、最薄部で約8.9mmという薄さに加え、背面側は周囲にうまく丸みをつけた形状により、手にしっくりとなじむ形状とサイズ感に仕上げられている印象だ。

最薄部約8.9mmのボディは、スリムで持ちやすい。背面側周囲に丸みを付けた形状で、手にしっくりとなじむ印象だ
約4.5インチの1280×720ドット表示が可能な液晶ディスプレイを採用

 ディスプレイは同社の液晶テレビ「AQUOS」で培われた技術を活かした4.5インチの1280×720ドットのHD表示が可能なNewモバイルASV液晶パネルを採用する。スマートフォンの場合、基本的にディスプレイに指先でタッチしながら操作をするため、ディスプレイサイズが全体的な操作感に大きな影響を与えるが、ボディサイズも大きくなってしまうため、そのバランスが難しいところだ。104SHはディスプレイ周囲のフレームを狭額縁で仕上げることにより、大画面と持ちやすさを両立させている。また、2011年夏モデルの「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」と比較すると、ディスプレイサイズが約4.2インチから約4.5インチへと大きくなっているにもかかわらず、ボディの高さは006SHの約130mmから約129mmへと小さくなっている。

 Android 4.0時代の傾向として、今後ディスプレイはHD表示が主流になると言われており、104SHはHD表示が可能な液晶パネルを採用することで、しっかりとキャッチアップしている。1インチあたりのピクセル数で比較すると、AQUOS PHONE SoftBank 006SHで採用されていた960×540ドット表示が可能な約4.2インチのQHD液晶は260ppiだったのに対し、今回の104SHでは329ppiになっている。人間の目で認識できるピクセル数は300ppi程度までと言われており、104SHではそれを上回る高解像度を実現していることになる。このHD表示が可能な高解像度ディスプレイはWebページを閲覧するとき、より広いエリアを確認できるというメリットがあるが、同時に最近はHDサイズで提供されるコンテンツが急速に増えてきており、そういったコンテンツを楽しむときにも有効だ。

 ちなみに、スペックだけでなく、画質やユーティリティについても充実している。液晶パネルの発色数は従来モデルの6万5000色に対し、今回はフルカラーとも呼ばれる1677万色に対応し、より自然な映像を再現することができる。屋外での利用についても液晶パネルと本体前面の保護板を密着させ、空気層をなくすことで、太陽光の乱反射や光量のロスを抑えるリフレクトバリアパネルにより、鮮やかな映像を楽しめるようにしている。視野角の広い大画面を搭載したことで、外出時の利用では周囲からののぞき見が気になるが、シャープ製端末ではおなじみのカラーベールビューが搭載されており、ステータスバーからステータス画面を表示し、アイコンをタップするだけで、簡単にON/OFFを切り替えられるようにしている。

「ダイレクトトラッキング」技術と呼ばれるタッチパネルのチューニングが施されており、画面が指に吸い付くような操作感を実現

 ディスプレイについて、もうひとつ注目すべき点は「ダイレクトトラッキング」技術と呼ばれるシャープ独自のタッチパネルのチューニングが施されている点だ。シャープは元々、PDA時代からタッチパネルを採用してきた実績があり、スマートフォンにおいても一日の長があると言われてきたが、今回のダイレクトトラッキング技術ではディスプレイをタッチしたときの指の動きと画面が反応するまでの時間を数値化し、ハードウェアとソフトウェアの双方をチューニングすることで、タッチパネルの操作感の最適化を図っているという。

 実際の操作感は、今回のモデルに搭載されたTexasInstruments製デュアルコアCPU「OMAP4460」のパフォーマンス、最新のAndroid 4.0プラットフォームとの相乗効果もあり、非常に快適にサクサクと操作できるという印象だ。特に、ブラウザで表示したWebページや写真、SNSのタイムラインなどを操作するときの指先の動きに対する追従性の良さは、今まで試してきたスマートフォンの中でもトップレベルの操作感と言って差し支えないだろう。単純に画面スクロールのレスポンスなどが速いだけでなく、切り替えや表示のなめらかさも失われておらず、まさに『快適』という言葉がピッタリ来る印象だ。ちなみに、104SHに搭載されているOMAP4460は、これまで数機種に搭載されてきた同CPUの中で、もっとも高クロックの1.5GHz動作のものが採用されている。

データ通信量を計測できる機能が用意されており、通信量によって警告を出したり、通信量の上限を設定することもできる アプリごとに詳細表示することも可能で、バックグラウンド通信の制限も行える

 通信環境については、ソフトバンクが従来から提供してきたHSDPA方式による受信時最大14.4Mbpsの「3G HighSpeed」に加え、昨年、サービスが開始されたHSPA+方式による受信時最大21Mbpsの「ULTRA SPEED」にも対応する。このULTRA SPEEDは通信速度が高速なだけでなく、周波数帯域として、3Gハイスピードの2.1GHz帯とは別の1.5GHz帯を採用しているため、2.1GHz帯しかサポートしていない他のスマートフォンに比べ、つながりやすいというメリットもある。ちなみに、Android 4.0の新機能として、データ通信量を計測できる機能が用意されており、一定量の達したときに警告を表示したり、アプリごとにデータ通信量を把握することもできる。

 Wi-Fi(無線LAN)に関しては、IEEE802.11b/g/nに対応し、最大54Mbpsの高速通信が利用できる。業界標準規格であるWPS方式によるWi-Fiの簡易設定に対応するほか、ソフトバンクWi-Fiスポットへの自動ログイン機能も搭載されている。新プラットフォームを採用しながら、従来のAndroid 2.x搭載のシャープ製スマートフォンで定評のある便利な機能をきちんと継承しているのは、ユーザーとしてもうれしいところだ。

104SHにも「エコ技」機能が搭載されており、バッテリーのロングライフを実現している

 ハードウェアのスペックが充実したことで、バッテリーの消費が気になるところだが、104SHには省電力技術の「エコ技」機能が搭載されており、安心して利用することができる。エコ技機能は2011年冬モデルの各社向けのシャープ製端末に搭載されたもので、画面消灯時もバックグラウンドで動作しているSNSなどのアプリの動きを制御したり、表示される画像や周囲の環境に合わせて、バックライトをコントロールすることなどにより、バッテリーのロングライフを実現している。エコ技機能には「通常モード」「技ありモード」「お助けモード」の3つのモードが用意されており、普段は通常モードで使いつつ、電池残量が少し減ったときは技ありモード、残り少なくなったときはお助けモードでバッテリーの消費を極力抑えることができる。電池残量や時刻に応じて、自動的にモードを切り替える設定も可能だ。エコ技機能の効果は筆者自身も実感しており、ほぼ満充電の状態で他のスマートフォンといっしょに持ち歩き、帰宅したら、ほとんど使わなかった他のスマートフォンが電池切れ寸前だったのに対し、エコ技機能を設定したシャープ製スマートフォンは電池が半分近く残っていたということもあった。シャープの計測によれば、今回の104SHは連続待受時間のカタログ値が約420時間だが、実使用時(※)は通常モードの約121時間に対し、技ありモードでは約225時間まで延ばすことができているという。
※Twitter、mixiSHのアプリケーション、および電話帳におけるTwitter、mixiのログイン、歩数計「ON」、GPS機能「ON」、ニュースウィジェットを貼り付けた状態。

Android 4.0をベースに使いやすさを追求

 104SHは最新プラットフォームであるAndroid 4.0をいち早く搭載したが、ユーザーにとって気になるのは、Android 4.0で使い勝手がどう変わるのかという点だろう。

 前述の通り、Android 4.0については、リードデバイスとして開発されたモデルが国内向けに投入されているが、プラットフォームとしてスマートフォン向けのAndroid 2.xとタブレット向けのAndroid 3.xを統合したこともあり、ユーザーインターフェイスについては戸惑ったという指摘も多い。

 そこで、104SHでは、Android 4.0の基本的なユーザーインターフェイスを継承しながら、これまでAndroid 2.x/3.xを使ってきたユーザーがしっくりとなじめるように、随所に細かいカスタマイズを施している。

 たとえば、ロック画面についてはAndroid 4.0で標準搭載された顔認証に対応するだけでなく、ロック画面に専用壁紙を設定したり、音楽再生機能のコントロールもできるようにしている。ロック画面からの各機能起動については、Android 4.0標準でカメラ機能が起動できるが、104SHではロック画面からカメラ、電話、メールという3つの機能を起動できるほか、ホーム画面のときと同じように、ステータスバーを下方向にドラッグして、ステータス画面を表示し、Wi-FiやBluetooth、GPSなどのON/OFF、マナーモードやベールビューの切り替え、画面の自動回転設定などをワンタッチで切り替えられるようにしている。ちなみに、ステータス画面は従来モデルと違い、各機能のアイコンが上部にまとめられているため、必要に応じて、表示を折りたたむこともできる。元々、シャープ製スマートフォンのステータス画面は他のスマートフォンに比べ、非常に機能的で実用的だったが、新プラットフォームにおいても使いやすさの追求に妥協がない。

104SHのロック画面。バーを下にスライドさせることで、ロック解除できる Android 4.0で標準搭載された顔認証にも対応する ロック画面で、ロック解除のつまみをタッチすることで、カメラ、電話、メールの起動アイコンが表示され、直接起動できる また、不在着信や新着メールの件数もロック画面で確認できる 104SHのステータス画面は、ロック画面からも表示することができ、ワンタッチで各種設定などを切り替えられる

 また、ユーザーインターフェイスの要となるホーム画面とランチャー画面についても使いやすさが考慮されている。Android 2.xを搭載したスマートフォンでは、ホーム画面にはさまざまな検索をするために、検索ボックスのウィジェットを設置していたが、Android 4.0ではホーム画面を左右にスクロールしても常に検索ボックスが表示される。これに加え、シャープではホーム画面下のドックデザインも一新し、標準では電話、メール、ランチャーアイコン、ブラウザ、アプリ使用履歴が並ぶ。これらの内、電話、メール、ブラウザについては、他のアプリのアイコンにカスタマイズすることも可能だ。

 ランチャー画面はホーム画面でランチャーアイコンをタップすると、最初にアプリトップメニューと呼ばれるメニュー画面が表示される。画面を見てもわかるように、「メール・電話」「コミュニケーション」「ツール」「エンタメ」のように、グループ分けされたアイコンが表示されており、アイコンをタップすると、それぞれのグループのランチャー画面が表示される。ランチャー画面も上のタブをタップすることにより、簡単に他のグループに切り替えられるようになっている。さらに、ランチャー画面左下のウィジェット一覧アイコンをタップすれば、ウィジェットがサムネイル形式で表示され、ホーム画面に貼り付けることができる。また、ブックマークのウィジェットやカレンダーのウィジェットなどは、ホーム画面に貼り付けたあとでサイズ変更も可能だ。初心者にとってはケータイライクなメニュー画面でわかりやすく、慣れたユーザーには目的のアプリのアイコンを探しやすく、使いやすいユーザーインターフェイスに仕上げているわけだ。

104SHのホーム画面。検索ボックスが常に画面上部に表示されるほか、ドックデザインも一新された ランチャー画面。「メール・電話」など、各種アプリがグループ分けされる 「カメラ」グループの画面。画面上部のタグをタップすることで、他のグループに切り替えられる ウィジェット一覧画面。ウィジェットはサイズ変更も可能だ

 アプリ使用履歴については、新たにAndroid 4.0で搭載された機能で、アプリ使用履歴アイコンをタップすると、最近使ったアプリの一覧がサムネイル形式で一覧表示され、サムネイルをタップすれば、そのアプリに切り替えることができ、サムネイルを左右にフリックすれば、履歴を消去することができる。

 電話機能については、ユーザーが日常的に使うことから、Android 4.0の環境をそのまま受け継ぐのではなく、Android 2.xのシャープ製スマートフォンで採用されてきたものを継承しつつ、さらに使いやすさを追求している。たとえば、電話帳は五十音の各行をタブで並べたデザインを標準とし、名前順、グループ、誕生日、新着順などに表示を切り替えることができる。五十音の各行のタブをタップすると、その下に「あ」「い」「う」「え」「お」と縦方向にリストが表示され、それぞれの読みの相手をすぐに探すことが可能だ。電話帳に登録する内容は相手の電話番号やメールアドレスだけでなく、Twitterやmixiなどのアカウントも登録でき、電話帳を表示すると、Twitterでつぶやいた内容が吹き出しで表示されるなどの演出もあり、なかなか楽しい。電話帳や通話中の操作についても従来モデルに比べ、ガイド表示を充実させたり、見やすくレイアウトをするなど、細かい改良が加えられている。

 さらに、他事業者の例でもわかるように、プラットフォームのバージョンが新しくなると、今まで標準的に使ってきた機能が利用できなくなるケースが多いが、104SHは新プラットフォームのAndroid 4.0を採用しながら、発売段階からSoftBankのS!メールに対応しており、ユーザーが安心して利用できる環境を整えている。機能的にはフォルダへの振り分け、フォルダのシークレット設定、送信予約など、従来モデルから好評を得ているものに加え、新たに電話帳に登録されていない相手からのメールを自動的に迷惑メールフォルダに振り分け、着信音を鳴らさないようにする迷惑メール設定も追加されている。

アプリ使用履歴の画面。サムネイルを左右にフリックすればアプリを終了できるほか、右上の[すべて消去]をタップすることで、すべてのアプリを終了することができる 電話帳は画面上部の50音タブをタップして切り替える 電話帳は、グループ表示や誕生日順、新着順などに切り替えられる SoftBankメールにも対応し、フォルダへの振り分けや、フォルダのシークレット設定、送信予約などにも対応する

エンターテインメントも充実

104SHは裏面照射型のCMOSセンサーによる1210万画素カメラを搭載

 Android 4.0という新しいプラットフォームを採用したことで、ユーザーインターフェイスも進化を遂げたが、現在のスマートフォンに欠かすことができないエンターテインメントの機能もサポートされている。

 まず、カメラは裏面照射型のCMOSセンサーによる1210万画素カメラが搭載されている。裏面照射型のCMOSセンサーは光を受ける受光部と配線層の構造を反転することにより、高感度かつ低ノイズを実現したもので、デジタルカメラなどでも採用例が増えているものだ。これにハードウェアによるノイズ除去が可能なシャープ独自の画像処理エンジン「ProPix」を組み合わせることにより、薄暗い場所でも明るい画像を撮影できるようにしている。シャープ製端末のカメラは従来から高機能でありながら、使いやすく作り込まれていることで定評があるが、今回もシーン設定やシーン自動検出、個人/ペット検出といった撮影機能に加え、魚眼カメラやミニチュアライズカメラ、連写カメラなど、便利で多彩なカメラモードを搭載する。撮影時のユーザーインターフェイスもアイコン表示でわかりやすく、縦位置と横位置を持ち替えても設定キーの位置が変わらないレイアウトを採用している。

カメラ撮影時の画面。縦位置と横位置で設定キーの位置が変わらないレイアウトとなっている 撮影直後のプレビュー画面から、簡単に写真の編集や共有などができる

 今回の104SHで新たに追加された機能としては、Android 4.0の標準機能を活かした連撮モードが挙げられる。これは、シャッターを押すとすぐに写真を撮影することができ、さらに、次の撮影もすぐにできるというものだ。撮影間隔が短くなったことで、シャッターチャンスを逃さずに、撮影できるようにしている。これに加え、動画撮影時に静止画をキャプチャしたり、撮影中に画面をタップした位置にピントを合わせるなど、実用的な機能が追加されている。

 こうして撮影した写真は撮影直後のプレビュー画面から編集や共有などの操作ができる。mixiやTwitter、Picasa™などの共有先を設定しておけば、プレビュー画面から簡単に写真を共有することが可能だ。撮影した写真は「ピクチャー」と「ギャラリー」という2つのアプリで楽しむことができるが、ピクチャーでは写真を「すべて」「人物」「イベント」「地図」の4つの方法で表示できるが、撮影した場所や日時、カメラの個人検出機能、カレンダーの予定との連携により、自動的に分類することも可能だ。

104SHはIPX5/IPX7相当の防水性能、IP5X相当の防じん性能に対応

 また、ホームネットワークとWi-Fi経由で連携できるスマートファミリンクにも対応する。たとえば、104SHで撮影した写真や動画をAQUOSに映し出したり、AQUOSブルーレイに動画をバックアップすることができる。DTCP-IP対応のDLNAにも対応しているため、AQUOSブルーレイで録画した番組をWi-Fi経由で離れた部屋の104SHで楽しむことができる。防水機能を組み合わせれば、キッチンやバスルームなど、水を扱うところでも映像を楽しむことが可能だ。

 パソコンとの連携については、PC連携ソフト「MediaJet」が2012年3月下旬以降に提供される予定になっており、ホームネットワーク機能を利用し、Wi-Fi経由でパソコンとのコンテンツ共有を可能にしている。インストールも非常に簡単で、Windowsが動作するパソコンにUSBケーブルで104SHを接続すれば、自動的にインストールできるため、あまりパソコンの操作に慣れていないユーザーでもすぐに使いはじめることができる。パソコンに取り込んだ音楽ファイルを同期したり、静止画の簡易編集機能を備えるなど、実用的な機能も充実している。

 104SHに転送した楽曲は、Android 4.0標準で提供されている最新版の「音楽」アプリで楽しむことができる。イヤホンマイクで楽しむこともできるが、Bluetoothは高音質化を可能にする「aptX」に対応しているため、aptX対応Bluetoothヘッドホンと組み合わせることで、ワイヤレスで高品質の音楽を楽しむことも可能だ。

Android 4.0でスマートフォンを加速させるAQUOS PHONE SoftBank 104SHは買い!

 スマートフォンのプラットフォームとして、世界中に広く普及しているAndroid。その最新版であるAndroid 4.0は、スマートフォン向けのAndroid 2.xとタブレット向けの3.xを融合させることにより、新しい時代へ向けたプラットフォームとして開発されている。104SHはそのAndroid 4.0を世界でもトップクラスの早さで搭載したモデルだが、単にAndroid 4.0を搭載するだけでなく、新バージョンの搭載を機に、ユーザーインターフェイスを含めた各機能を見直し、ユーザーが本当に使いやすいと実感できる端末に仕上げられている。なかでも「ダイレクトトラッキング」技術によるタッチパネルの追従性やよく研究されたユーザーインターフェイスは、これまでのスマートフォンのユーザビリティとは一線を画した仕上りであり、高く評価できるものと言えるだろう。Android 4.0の先進的なプラットフォームを安定かつ実用的な環境でフルに楽しみたいユーザーに、ぜひオススメしたいモデルだ。

プロフィール

法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 7」をはじめ、「できるポケット SoftBank AQUOS PHONE 006SH スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月30日発売)、「できるポケット docomo AQUOS PHONE SH-12C スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月16日発売)などのスマートフォン関連も数多く執筆。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。

関連情報

「AQUOS PHONE 104SH」製品情報(SoftBank)
http://mb.softbank.jp/mb/smartphone/product/104sh/

「AQUOS PHONE 104SH」製品情報(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/products/sb104sh/

シャープ 携帯電話 SoftBankラインアップ
http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/softbank/

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シャープ、「AQUOS PHONE 104SH」のコンセプトや特徴を解説
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20120209_510891.html

ソフトバンク、Android 4.0搭載「AQUOS PHONE 104SH」の予約開始
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20120209_510844.html

次期Android搭載、1.5GHzデュアルコアにHD液晶搭載の「104SH」
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110929_480230.html

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