法林岳之 執筆  デュアルコアCPU&ULTRA SPEEDで 快適&便利に活用できる 大画面&防水対応スマートフォン AQUOS PHONE SoftBank 102SH

スマートフォンに何を期待するか。人によって、少しずつ求めるものは違うかもしれないが、やはり、今までのケータイではなかなか体験できなかった快適なインターネットを楽しみたいという思いは、多くのユーザーに共通するところだろう。そんなユーザーのニーズに応えてくれるのがソフトバンクから発売されたシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE SoftBank 102SH」だ。ソフトバンクのSHシリーズと言えば、進化を続けてきたケータイの世界において、常に最高のスペックを追求することで業界をリードしてきたが、そのDNAを受け継ぎ、美しさと速さを追求したスマートフォンとして仕上げられたモデルだ。発売に先駆けて実機を試すことができたので、102SHをチェックしてみよう。

 この冬、もっとも注目を集めているジャンルの商品と言えば、やはり、スマートフォンをおいて、他にないだろう。これまで各社ともスマートフォンをラインアップに加えていたが、特に今年の冬はラインアップの主力がケータイからスマートフォンに移行したこともあり、そろそろ自分自身も移行しようと考えている人が多いようだ。

 スマートフォンはケータイと比較して、いろいろな特長があると言われている。たとえば、オープンなプラットフォームを採用したことで、自由にアプリをダウンロードして、機能をカスタマイズできること、Webページなどをケータイよりも快適に閲覧できること、インターネットで提供される数々のサービスと連携できること、最新のサービスにもいち早く対応できることなどが挙げられる。また、それと同時に、ケータイからスマートフォンへ移行するにあたり、ケータイで便利に使ってきた機能は失いたくない、ケータイと同じように快適に使いたいといった声も多く聞かれる。つまり、スマートフォンとしての可能性を最大限に追求しながら、機能面ではケータイで使っていたものを継承できることが期待されているわけだ。

AQUOS PHONE SoftBank 102SH

 今回、ソフトバンクから発売された「AQUOS PHONE SoftBank 102SH」は、そんなユーザーのわがままな期待にしっかりと応えてくれるモデルだ。ソフトバンクのSHシリーズと言えば、ケータイで常に最高スペックを追求することで、業界をリードしてきたが、スマートフォンにおいてもソフトバンク向けでは積極的にスマートフォンのラインアップを展開してきた。昨年12月には、他社がAndroid(TM) 2.1を搭載する中、「GALAPAGOS SoftBank 003SH」でいち早くAndroid 2.2を搭載し、3D液晶ディスプレイで3Dコンテンツを楽しめるようにするなど、新しいスマートフォンの可能性を示した。2月には「GALAPAGOS SoftBank 005SH」でQWERTY配列のフルキーボード搭載機種をラインアップに加え、6月にはブランドネームにシャープの液晶テレビ「AQUOS」の名を冠した「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」を発売し、ツインカメラと3D液晶で、スマートフォンにおける本格的な3Dエンターテインメントの世界を切り開いた。同じく6月には、今年もっともインパクトが大きかったとも言えるスウィーベルスタイルを採用したAndroidスマートフォン「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」を発売し、8月には上質なデザインと充実の機能を兼ね備えた「AQUOS PHONE THE PREMIUM SoftBank 009SH」もラインアップに加わった。こうして振り返ってみると、シャープのAndroidスマートフォンは単にラインアップが豊富であるだけでなく、他のスマートフォンにはない機能やデザインといった個性がしっかりと盛り込まれてきたことがよくわかる。

 今回発売された102SHは、これまでに登場したSHシリーズのAndroidスマートフォンをさらに進化させ、機能や使いやすさはもちろん、ハードウェアのスペック面においても新しい時代を見据えたハイエンド端末として仕上げられている。もちろん、ケータイで便利に活用されてきた機能や使い勝手は、きちんとスマートフォン向けに継承されており、スマートフォンがはじめてのユーザーでも安心して使いこなせるように作り込まれている。ソフトバンク2011年冬モデルのフラッグシップモデルに相応しい仕上がりのスマートフォンというわけだ。

昨年12月に発売。3D液晶を搭載した「GALAPAGOS SoftBank 003SH」

今年2月に発売。QWERTYキーボードを搭載した「GALAPAGOS SoftBank 005SH」

今年6月に発売。ツインカメラを搭載した「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」

同じく6月に発売。スウィーベルスタイルを採用した「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」

今年8月に発売。上質なデザインを採用した「AQUOS PHONE THE PREMIUM SoftBank 009SH」

102SHは、1280×720ドットの約4.5インチディスプレイを搭載する

 ケータイを選ぶときもスマートフォンを選ぶときも常に重要なポイントになると言われるのがディスプレイだ。これまでSHシリーズは、ケータイにおいていち早くケータイにカラー液晶ディスプレイを搭載するだけでなく、QVGAやVGA、フルワイドVGAなど、解像度の面においても市場の最先端をリードしてきた。改めて説明するまでもないが、液晶パネルはシャープにとってのお家芸であり、テレビなどと並んで、それを存分に活かしてきたのがケータイのディスプレイだったわけだ。

 今回の102SHには、1280×720ドットのHDサイズで1677万色表示が可能なNewモバイルASV液晶が搭載されている。この1280×720ドットという解像度は、モバイルノートPCと同等以上の表示能力を持ち、2012年のAndroidスマートフォンのハイエンドモデルは、このサイズが標準クラスになると見られている。ディスプレイの対角サイズも約4.5インチとなり、2011年夏モデルのAQUOS PHONE SoftBank 006SHよりもひと回り大きい。一般的に、人間の目で識別できる1インチあたりのピクセル数は300ppi程度だと言われているが、102SHに搭載されている液晶パネルは同等以上の329ppiに達しており、限界とも言える高精細さを実現している。4.5インチ1280×720ドットのディスプレイは、大画面でYouTubeのHD動画も存分に楽しめる。

 また、画面サイズが約4.5インチと大きくなると、街中で利用しているとき、周囲からののぞき見が気になるところだが、102SHの液晶ディスプレイはカラーベールビューに対応しており、プライバシーフィルムなどを貼らなくても安心して使うことができる。のぞき見防止効果は従来モデルよりもアップしているが、フィルタのパターンはアニメパターンを含む6種類から選ぶことができ、フィルタをONにしたときの見え方や濃さなども調整することができる。

フォントマネージャーが搭載されており、プリインストールの4種類のほか、ダウンロードでフォントを追加することもできる

 画質については、高精細液晶専用の高画質エンジンを搭載し、境界線や輪郭をクッキリさせる「鮮鋭化技術」、自然な色彩を再現する「色彩調整技術」に加え、映像に合わせたバックライトの制御などにより、高画質化と低消費電力化を両立させている。ちなみに、バックライトについては表示する画像や周囲の環境に合わせ、明るさを調整するecoバックライトコントロールを搭載することにより、バックライトの消費電力を最大50%まで抑えることができる。シャープ製端末の液晶パネルではおなじみの液晶面とガラス面を密着させ、太陽光などの乱反射を抑える「リフレクトバリアパネル」と新たに採用された「アウトドアビュー」により、屋外でも美しく鮮やかな映像を楽しむことができる。もちろん、映像だけでなく、文字なども非常にクッキリと表示させることが可能だ。ちなみに、102SHには新たにフォントマネージャーが搭載されており、読みやすいモリサワ 新ゴ Mをはじめ、4種類のフォントがプリインストールされている。ダウンロードでフォントを追加することも可能だ。

 実際に102SHを使いはじめたときは、画面の大きさにちょっと圧倒された感もあったが、使っているうちに、広々とした画面で気持ち良く使えるようになり、もう従来のサイズや解像度には戻りたくなくなるくらい快適に使うことができた。

 スマートフォンをケータイのときと変わらないレベルで快適に使うには、やはり、スピードも重要なポイントになってくる。

 まず、もっとも重要なのがスマートフォンの心臓部であるCPUの速さだ。102SHにはTexas Instruments製のデュアルコアチップセット「OMAP4430/1GHz」が搭載されており、快適なパフォーマンスを実現している。デュアルコアCPUについてはすでにパソコンなどでもおなじみのアーキテクチャだが、パソコンのデュアルコアCPUが主にパフォーマンス向上に活かされたのに対し、スマートフォンをはじめとしたモバイル機器では複数の作業を同時に処理できるため、パフォーマンスを向上させるだけでなく、高負荷の稼働時間を短くすることによる省電力を可能にするという側面もある。

102SHは、ソフトバンクの「ULTRA SPEED」に対応する

 次に、スマートフォンを快適に使ううえで欠かせない通信速度だが、これまでに登場した3G対応のケータイやスマートフォンは、基本的にHSDPAによる3Gハイスピードに対応していたため、受信時の速度は最大7.2Mbps、最新のモデルでも14.4Mbpsまでだった。これに対し、AQUOS PHONE SoftBank 102SHはソフトバンクが新たに提供する「ULTRA SPEED」に対応しており、受信時に最大21Mbpsという高速通信を可能にする。このULTRA SPEEDはHSPA+方式を採用し、一部の海外メーカー製端末が対応していない1.5GHz帯を利用するため、快適な高速通信が期待できる。今回試用した端末では、従来端末で受信時に1~1.5Mbps程度の環境において、102SHでは受信時に4Mbpsを超える速度を記録し、その差を十分に体感することができた。特に、1.5GHz帯の対応は混雑することが多い都市部で効果を発揮するため、実際に使ったときの感覚はさらに差が開く傾向にある。ULTRA SPEED対応エリアは今後、順次、拡大することになるが、従来の3Gハイスピードのエリアでも利用できるため、今までのエリアで通り使いながら、ULTRA SPEED対応エリアでは快適なインターネットアクセスが可能になるわけだ。

 また、スマートフォンの場合、3Gネットワークなどに接続する通信以外に、重要になってくるのがWi-Fi、つまり、無線LANだ。102SHも従来モデル同様、IEEE802.11b/g/nに対応しており、自宅やオフィスなどに設置された無線LANアクセスポイントに最大54Mbpsという速度で接続できる。Webサイトの閲覧などが快適なのはもちろんだが、YouTubeのような動画コンテンツもストレスなく、閲覧することができる。Wi-Fiのセットアップについても業界標準のWPSに対応しているため、市販の無線LANアクセスポイントとの接続設定も数回、ボタンを押し、画面をタップするだけで、簡単にセットアップができる。公衆無線LANサービスの自動ログインもサポートしており、カフェやファストフード、ホテル、空港、ショッピングモール、駅など、さまざまな場所で快適にインターネットに接続することが可能だ。

102SHでも「エコ技」機能を搭載し、バッテリーのロングライフを実現している

「技あり」モードでは、個別の項目を自分の好みにカスタマイズできる

 大画面ディスプレイ、デュアルコアCPU、高速通信と来れば、当然、誰もが気になるのがバッテリーの持ちだ。スマートフォンは元々、バックグラウンドで通信をしたり、アプリが動作することがあるため、どうしてもケータイに比べ、バッテリーを消費してしまう傾向にある。

 そこで、シャープでは今冬に発売されるスマートフォンで、独自の省電力技術を活かした「エコ技」という機能を搭載し、バッテリーのロングライフを実現している。内容としては、表示される映像や周囲の環境に合わせ、液晶ディスプレイのバックライトの明るさをコントロールしたり、バックグラウンドで動作するアプリが自動的に通信をするようなときでもアプリを終了させることなく、動作を自動で制御することにより、バッテリーの消費を最小限に抑えている。設定も非常に簡単で、「エコ技」機能を起動し、あらかじめ用意されている「通常モード」「技ありモード」「お助けモード」という3つの動作モードを選ぶだけで使うことができる。フルに速さを求めるときは「通常モード」、普段は「技ありモード」、バッテリーの残量が厳しいときは「お助けモード」を選ぶように使い、技ありモードについては自分の好みに合わせて、個別の項目をカスタマイズすることも可能だ。電池残量に応じて、「エコ技」機能の動作モードを自動的に切り替えたり、自分のライフスタイルに合わせ、昼間は技ありモードで使い、夜、自宅に帰宅したら、通常モードに切り替えるといったこともできる。「エコ技」機能を簡単に切り替えるためのウィジェットも用意されており、初心者にも操作しやすく、わかりやすくしている。

102SHはIPX5/IPX7相当の防水性能、IP5X相当の防じん性能を実現している

 実際の効果についてだが、102SHは、カタログ値の連続使用時間が約420時間となっている。カタログ値は移動せずに、アプリを起動しないなど、もっとも好条件で計測したときの値であるため、実際にはもっと短時間しか利用できないが、実使用時(※)で「エコ技」機能の通常モードでは約105時間となっているのに対し、技ありモードでは約1.6倍に相当する約171時間の連続待受を可能にしている。実際の使用でも従来のスマートフォンに比べ、電池残量のゲージが少なくなるペースが緩やかで、長く利用できるというのが率直な印象だ。

※Twitter、mixiSHのアプリケーション、および電話帳におけるTwitter、mixiのログイン、歩数計機能「ON」、ニュースウィジェットを貼り付けた状態。

 また、102SHはIPX5/IPX7相当の防水性能、IP5X相当の防じん性能をそれぞれ実現しており、キッチンなどで水仕事をしているときでも濡れた手のまま、端末をつかんで、着信に応答することができる。もちろん、お風呂で半身浴をしながら、インターネットや映像コンテンツを楽しんだり、チリやホコリが気になる屋外での作業中にも安心して利用することが可能だ。

1210万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載

 スマートフォンにケータイと変わらない使い勝手を求めるという点において、多くのユーザーが気にするのがカメラ性能だ。今さら説明するまでもないが、ケータイのカメラはSHシリーズが先駆けて搭載したものであり、写メールという言葉と共に、世界のトレンドを生み出した機能のひとつだ。ケータイでも初のメガピクセルカメラや光学ズームの搭載など、次々と新しい機能を搭載してきたことでも知られる。

 今回の102SHには、新たに開発された1210万画素の裏面照射型CMOSセンサーによるカメラが搭載され、高画質撮影を可能にしている。従来の一般的なCMOSセンサーは受光部の前面に配線層を配した構造であるのに対し、裏面照射型CMOSセンサーでは構造を反転し、配線層をセンサー受光部の裏側にレイアウトする構造にすることで、より多くの光を受光部に取り込めるようになり、その結果、薄暗いところでも高感度・低ノイズの写真を撮影できるようにしている。この1210万画素の裏面照射型CMOSセンサーによるカメラに、ケータイのカメラでも搭載されてきた画像処理エンジン「ProPix」を組み合わせ、一段と美しい写真や映像の撮影を可能にしている。

 撮影時の機能としては、従来モデルから好評を得ているシーン自動検出やシーン別設定、個人検出、ペット検出などを搭載する。シャッターについては、笑顔検出や振り向きシャッターなどを設定することもでき、オートフォーカスも被写体を追うチェイスフォーカスや人物の顔を優先する顔優先AFなどを選ぶこともできる。

 また、スマートフォンのカメラ用アプリでは、ちょっと違った雰囲気の撮影ができるアプリが人気を集めているが、102SHには魚眼カメラやミニチュアライズカメラなどの多彩なカメラモードが用意されている。液晶ディスプレイが3D表示に対応しているため、本体を左から右に水平に動かして撮影することで、3D写真を撮ることも可能だ。ちなみに、名刺を読み取って電話帳に登録できる「名刺リーダー」、文字を読み取って、意味を調べる「ラクラク瞬漢/瞬英ルーペ」、バーコードリーダーなどの機能が利用できる読み取りカメラも標準で搭載されており、購入直後から使うことができる。

 そして、今回の102SHで新たに強化されたのが光学手ぶれ補正だ。手ぶれ補正についてはケータイをはじめ、これまでのスマートフォンにも搭載されてきたが、ISO感度を上げた状態で複数枚の画像を撮影し、それらをソフトウェア的に処理することで、1枚の写真を生成する手ぶれ補正を採用していた。これに対し、102SHでは、ジャイロセンサーで撮影時の手ぶれを検出し、レンズ駆動で補正する光学手ぶれ補正を採用する。ソフトウェア的な手ぶれ補正はISO感度を上げる関係上、ノイズが増え、画質が劣化してしまう傾向があったが、光学手ぶれ補正であれば、夜景などの暗いところでの撮影にも十分な効果が発揮できるうえ、子どもを追いかけて撮影する動画撮影でも手ぶれがすくなく、見やすい映像を撮影することが可能だ。

 102SHのカメラは静止画だけでなく、最大1920×1080ドットのフルHD動画の撮影にも対応する。毎秒30フレームのなめらかな映像を撮影することができ、撮影した映像をYouTubeにアップロードして、友だちや家族と共有するといった使い方もできる。

 動画の新しい機能としては、撮影時の1/4の速度でスローモーション再生ができるスロービデオカメラが搭載されている。スポーツのフォームをチェックするときなどに便利だが、動きのある被写体を撮って再生してみると、今までとは少し違った雰囲気の動画を楽しむことができる。子どもやペットなどを撮影してみるのがおすすめだ。

同梱の卓上ホルダー

 撮影した画像はSHシリーズのスマートフォンに搭載されている「ピクチャー」アプリで楽しんだり、「ブログモード設定」を登録しておけば、あらかじめ設定した送信先にも簡単にアップロードすることができる。アップロード先としては、S!メールやGmailなどのほか、mixiSH、Picasa、Twitter、Facebookなどを設定することが可能だ。さらに、102SHは前述のように、防水対応のスマートフォンだが、パッケージに卓上ホルダーが同梱されており、本体を卓上ホルダーにセットしたときに撮影した写真を好みのエフェクトで再生する3D対応チャージングシアターも利用できる。

 102SHはシャープの液晶テレビ「AQUOS」の名を冠しているだけに、Audio&Visualの機能も充実している。

 まず、もっとも注目されるのは2011年夏モデルでも搭載され、スマートフォンの新しい取り組みとして、高い評価を得た「スマートファミリンク」がさらにバージョンアップして搭載されている。スマートファミリンクではDLNAのしくみを利用し、AQUOSブルーレイで録画した番組を有線LANや無線LANによるホームネットワークを経由し、離れた部屋で視聴できることを可能にしていたが、102SHでは新たにAQUOSブルーレイのチューナーで受信中の地上デジタル放送やBS/CSデジタル放送の番組を102SHで視聴したり、102SHで撮影した動画をAQUOSブルーレイにアップロードして、バックアップ保存するといった使い方を可能にしている。従来モデル同様、102SHをリモコンとして使い、AQUOSをコントロールしたり、102SHで撮影した動画をAQUOSに映し出すこともできる。AQUOSブルーレイと102SHを同梱のPC接続用microUSBケーブルで接続し、AQUOSブルーレイで録画した番組を本体にコピーし、高画質のまま、外出先でも楽しめる「高画質番組持ち歩き」も利用可能だ。AQUOSやAQUOSブルーレイを持っているユーザーにとっては、かなり世界の拡がる使い方ができるわけだ。

 もちろん、ワンセグにも対応しており、本体側面に装備された可倒式アンテナを立てれば、移動中でもクリアな画質で映像を楽しむことができる。番組表からの予約録画や繰り返し録画、ジャンルに合わせた画質で視聴できるAVポジションなど、機能面も充実している。

 また、Audio&Visualを楽しむうえで、パソコンとの連携も欠かせないが、102SHでは新たにPC連携ソフト「MediaJet」に対応し、自宅などのホームネットワーク経由でパソコンとWi-Fiで接続し、パソコンのコンテンツを共有したり、102SHで撮影した写真や動画、ダウンロードしたコンテンツなどをバックアップできるようにしている。MediaJetは音楽ファイルにも対応しており、音楽CDから取り込んだり、音楽配信サイトから楽曲を購入して、転送することも可能だ。Windows Media Playerなど、他の音楽ソフトのライブラリをインポートすることもできる。

 ところで、音楽再生というと、多くのユーザーはステレオイヤホンで楽しんでいるかもしれないが、片手に端末を持ちながら、ステレオイヤホンのケーブルが耳のあたりまで伸びているのは、ちょっと邪魔に感じるかもしれない。そこでBluetoothヘッドホンがおすすめなのだが、102SHはBluetoothの高音質化技術「aptX」に対応しており、別売のaptX対応ヘッドホンと接続すれば、クオリティの高い音質をワイヤレスで楽しむことができる。

 そして、さまざまな機能について、使いやすさもしっかりと追求されている。たとえば、日本語入力は従来同様、iWnn IME-SH editionが採用されており、入力時の季節や時間帯に応じた予測変換候補を表示する「状況適応予測」、入力時にありがちな入力ミスの修正候補を表示してくれる「入力ミス補正」、最初の数文字を入力した後に[→]をタップして、文字数に応じた変換候補を表示する「ワイルドカード予測」などに対応する。ソフトウェアキーボードはQWERTYソフトウェアキーボードと12ソフトウェアキーが用意され、12ソフトウェアキーボードではフリック入力にも対応するほか、音声入力や手書き入力も利用できる。

デザインが一新された通知パネル

 実用的な機能としては、おサイフケータイ、赤外線通信、緊急地震速報、歩数計、スマートリンク辞書、簡易留守録などがサポートされている。ステータスバーをタップしたときに表示される通知パネルもデザインが一新され、より詳細な情報をすぐに把握できるようになっている。スマートフォンがまったく初めてというユーザーのための「使い方ガイド」もチュートリアル形式で非常にわかりやすい。

 プリインストールのアプリについては、ソフトバンクのコンテンツが楽しめる「ムービーLIFE」や「ビューン」、撮影した写真を編集できる「フォト編集」、自分に合ったコンテンツをパックで選べる「スマセレ」などが用意されているほか、シャープの電子ブックストア「GALAPAGOS STORE」、シャープのメーカーアプリ「GALAPAGOS SQUARE」も利用できる。特に、102SHのように、大画面のディスプレイを搭載したスマートフォンでは、電子ブックなどもかなり読みやすくなっているので、これを機に無料のコンテンツからでも電子ブックを楽しんでみるのも面白いだろう。

  この1年ほどの間に、国内ではスマートフォンが急速に拡大しつつあるが、あまりにも展開のペースが早すぎ、戸惑うユーザーも多かったはずだ。各社のハイスペックケータイを利用してきたユーザーでもどのタイミングでスマートフォンに移行しようかと悩んでいたかもしれない。ソフトバンクから発売された102SHは、そんなユーザーの期待とニーズにもしっかりと応えられるように作り込まれたモデルだ。スマートフォンとして快適に使えるように、約4.5インチの大画面ディスプレイとデュアルコアCPUを搭載し、通信環境についてもソフトバンクが新たに提供するULTRA SPEEDにも対応することで、スマートフォンのポテンシャルを最大限に引き出せるようにしている。そして、ケータイで培われてきた使いやすさやノウハウを活かすことにより、スマートフォンがまったくはじめてのユーザーでも安心して使いこなせるように仕上げられたモデルだ。この冬、ケータイのハイスペックモデルからスマートフォンへのステップアップを狙うユーザーに、ぜひおすすめしたい。

 

法林岳之
1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 7」をはじめ、「できるポケット SoftBank AQUOS PHONE 006SH スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月30日発売)、「できるポケット docomo AQUOS PHONE SH-12C スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月16日発売)などのスマートフォン関連も数多く執筆。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。

 

■関連情報
□「AQUOS PHONE 102SH」製品情報(SoftBank)
 http://mb.softbank.jp/mb/smartphone/product/102sh/
□「AQUOS PHONE 102SH」製品情報(シャープ)
 http://www.sharp.co.jp/products/sb102sh/
□シャープ 携帯電話 SoftBankラインアップ
 http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/softbank/

■関連記事
□4.5型HD液晶にデュアルコアCPU、ULTRA SPEED対応の「102SH」
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110929_480227.html

 

*ULTRA SPEED、ムービーライフ、S!メールは、ソフトバンクモバイル株式会社の登録商標または商標です。 *SOFTBANKおよびソフトバンクの名称、ロゴは日本国およびその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標または商標です。 *「GALAPAGOS」ロゴおよびマーク「GALAPAGOS」「GALAPAGOS STORE」ロゴおよびマーク「GALAPAGOS STORE」「GALAPAGOS SQUARE」「AQUOS PHONE」ロゴおよび「AQUOS PHONE」「AQUOS」」「エコ技」マークおよび「エコ技」「ファミリンク」「FAMILINK」「ベールビュー」「VeilView」「ProPix」「スマートリンク」「ASV」「アウトドアビュー」「MediaJet」は、シャープ株式会社の登録商標または商標です。 *Google、Google ロゴ、Android、Android ロゴ、Gmail、Gmail ロゴ、YouTube および YouTube ロゴは、Google Inc. の商標または登録商標です。 *「mixi」は株式会社ミクシィの登録商標です。 *「Twitter」はTwitter, Inc.の登録商標です。 *「Facebook」は、Facebook, Inc.の登録商標です。 *Wi-Fi®、Wi-Fi Alliance®、Wi-Fi CERTIFIED™、Wi-Fi CERTIFIEDロゴ、Wi-Fi Protected Setup™はWi-Fi Allianceの登録商標または商標です。 *文字変換は、オムロンソフトウェア株式会社のiWnnを使用しています。iWnn © OMRON SOFTWARE Co., Ltd.2008-2011 All Rights Reserved. iWnnIME© OMRON SOFTWARE Co., Ltd. 2009-2011 All Rights Reserved. *ビューンおよびVIEWNの名称、ロゴは株式会社ビューンの商標です。

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