WiMAX ＆ NFC搭載！　注目機能満載の大画面スマホ
「AQUOS PHONE SERIE ISW16SH」

　ケータイ業界は夏商戦本番。そんな中、シャープ製新作スマートフォンの発売がいよいよ迫ってきた。au向け端末トップバッターを務めるのが、6月28日発売の「AQUOS PHONE SERIE ISW16SH」だ。このたび発売前の製品に触れる機会を得られたので、ファーストインプレッションをお届けする。

　ISW16SHを手にとってまず目を惹かれるのが、その画面だ。約4.6インチと非常に大きく、その一方で本体サイズはそれほど大きいと感じない。これは、従来機種と比べて狭額縁化が大きく進展したことを意味する。

　ISW16SHの額縁がどれほど狭いかは、数値からも分かる。2011年秋冬モデルとして発表されたIS13SHは、ボディの横幅が約65mm、画面サイズが約4.2インチだったのに対し、ISW16SHは横幅が約66mm、そして画面サイズが約4.6インチ。つまり、横幅が1mm広がっただけにもかかわらず、画面サイズが大幅にアップしたわけだ。画面解像度も、960×540ドットから1280×720ドットのHD表示に向上している。

　続いての注目ポイントは、WiMAX対応だ。ISW16SHは、シャープのau向け端末としては初めて、WiMAX通信機能を内蔵。これにより、通常の3G接続をはるかに上回る高速通信（下り最大40Mbps、上り最大15.4Mbps）が実現した。電波環境にもよるが、ウェブ閲覧、大容量アプリのダウンロードなどあらゆる面で、高速化のメリットを実感できた。

　加えて、WiMAX対応によるテザリングが可能となった意義も非常に大きい。ISW16SHは、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水といった従来型フィーチャーフォンで利用頻度の高い機能を継承しているだけに、肌身離さず“メイン端末”として常に持ち歩くことが予想される端末。それだけに、手持ちのノートPCや携帯ゲーム機から急にインターネット接続したくなった場合でも、ISW16SHさえあれば安心。ポータブルWi-Fiルーターなどをわざわざ追加で持ち歩く必要がないというわけだ。auのスマートフォン向けWiMAX料金プラン「＋WiMAX」は月額525円と、おサイフに優しい点も嬉しい。

　ISW16SHは驚くべきことに、NFCとおサイフケータイに同時対応している。一般的なスマートフォンは、日本ですでに普及しているおサイフケータイ、これからの発展が期待されるNFCのどちらか1つを採用するケースが大半。必然的に利用できるサービスもどちらか1つの規格に準拠したものだけとなる。

　しかし、NFC、おサイフケータイ両対応なら、従来から利用しているモバイルSuicaなどの機能を諦めることなく、将来的な拡大が予想されるNFCにも備えることができる。もちろん、ISW16SHにはNFC関連のアプリも用意されているので、NFCタグリーダー機能などはすぐにも利用可能だ。

　スマートフォンの基本性能を左右するCPU、チップセット類はどうだろうか。ISW16SHでは、デュアルコア仕様の「MSM8660A Krait」（1.5GHz駆動）を採用するが、これはシングルコア仕様だった従来モデルのIS13SHから大幅に強化された部分。さらにタッチパネル周りのチューニングが進んだことも相まって、指でのタッチに対する操作性・画面追従性も向上したという。実際に操作してみても、アプリ一覧画面やブラウザをスクロールする際、自分が指を動かした分だけ、きっちりと画面が反応してくれる印象がある。そして、OSはAndroid 4.0となり、さまざまな面でシステムレベルの改良・改善が図られ、動作も快適だ。

　ここまで見てきたように、ISW16SHは、画面サイズやCPUの性能向上、WiMAXへの新規対応といった着実なパワーアップを果たすと同時に、NFCに代表される先進機能の取り込みを実現。「従来の使いやすさを維持しつつ、進化する」という難しい課題にチャレンジした意欲的なモデルとなっている。

　国内メーカーならではの心配りも多い。端末内に録音できる簡易留守録機能、バッテリー消費設定を簡単に切り換えられる「エコ技」機能、初めてスマートフォンに触れる人にも配慮した新ユーザーインターフェース「Feel UX」などは、その代表例。カタログスペックだけでは説明しきれない、細かな部分についてもきっちり作り込んでいる。

　発売を間近に控え、ISW16SHデモ機の店頭展示が始まりつつある。大画面・快適動作の魅力を店頭で実際に体験することが可能だ。文字入力の方法や、カメラ撮影画面の挙動など、普段使う機能が、最新端末でどのように進化しているかをチェックするのもいいだろう。ぜひ一度、お近くの店頭でISW16SHに触れてみてほしい。

（森田秀一）