

1.簿記って?
■簿記を簡単に表すと
簿記とは、簡単に言ってしまえば、事業経営で起こった取引を「借方」と「貸方」に分類し、その取引を元に元帳を作成する仕事です。正規の簿記とは、通常、「複式簿記」をさします。複式簿記とは、取引が起こったらそれを必ず借方・貸方の2つに分類して仕訳し、資産・負債・費用・収益 ・元入金(資本)の増減すべてを記入していく方式です。この複式簿記では、借方・貸方の合計は常に同じになるので、計算間違いした場合でもすぐに見つけることができます。


■仕訳のポイントは?
●借方/貸方の分類
基本的には「入ったお金は借方」「出たお金は貸方」です。相手勘定は、その反対と考えます。
●勘定科目
例えば同じ支払いでも、現金での支払いと手形での支払は分けて記録します。このように項目を仕分ける分類を「勘定科目」といいます。
どんな取引がどの勘定科目に入るか、の詳細については、書籍が多数市販されていますのでご利用ください。
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例:次のよう取引があるとき、12/5までの仕訳帳の記述は、矢印の下に示すようになります。 12/1 個人的支出のため、\10,000を現金で支払った。
たとえば、12/5の取引は、「入ったお金」なので「借方」です。したがって、「借方科目」に現金と記入し、摘要を書き、貸方科目の項目に勘定科目「売上」を書き、金額を記入します。また、12/4の取引は「出たお金」なので「貸方」です。したがって、「貸方科目」に現金と記入し、摘要を書き、借方科目の項目に勘定科目「仕入」を書き、最後に金額を記入します。 |
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●簿記の手順
簿記の手続きは、通常、取引→仕訳→元帳→決算書の順序で行います。
これを要約して図にしてみましょう。
個人事業の年度は1月1日から12月31日までです。その年の分の申告の時期は、翌年の2月16日から3月15日までです。したがって、決算書の作成は年度が終わってから申告の時期の前に行います。しかし取引は日常行われますから、仕訳や元帳への転記は、ある時期にいっぺんに行うわけにはいきません。正確な帳簿を作成するには、仕訳は毎日行うのがよいでしょう。

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[資産って?負債って?元入金って?] 「資産」とは、経済活動に必要な財貨(現金・商品・建物・備品など)や債権(売掛金・貸付金)をいいます。 「負債」とは、将来的に返済しなければならない債務(買掛金・借入金)をいいます。「元入金(資本)」とは、「=資産-負債」であり、純資産のことをいいます。 |
●コンピュータで「簿記」をする
コンピュータで「簿記」をするということは、以上の流れの一部分や大半をコンピュータに処理させることになります。ソフトウェアによっては、取引の入力だけで仕訳から決算書の作成までを処理してしまうものもあれば、表計算ソフトで作られた帳票の雛形が入っており、仕訳は自分でやるものもあります。ソフトウェアに添付されているマニュアルを良く読んでお使いください。
次にコンピュータで「簿記」をする場合のフローの一例を挙げます。

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