Aシリーズとの統合。ビデオや写真の編集機能を強化したFシリーズ!
2010年の春モデルとしてソニーが1月18日に発表したニューVAIOのラインナップ。その中でフラッグシップ機として位置付けられているのが、「VAIO Fシリーズ」だ。今まではAシリーズがVAIOノートのフラッグシップ的位置付けであったので、それに代わるかたちだ。
さて、そのVAIO Fシリーズだが、フラッグシップを名乗るだけあり、動画や写真の編集関係の強化がハードウェア的にもソフトウェア的にも強化された。そのVAIO Fシリーズをお借りすることができたので、実際に使ってどのような製品であるかを紹介しよう。
新CPU インテル® Core™ i7 プロセッサーを搭載可能
VAIO Fシリーズには、通常モデルと、よりクリエイティブ用途に特化した「クリエイティブエディション」が存在する。
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| VAIO Fシリーズの通常モデルはグレーとホワイトがラインアップ。グレーはVAIOオーナーメード限定カラーとなっている | VAIO Fシリーズ[クリエイティブエディション]のカラーはプレミアムブラック。通常モデルと異なりキーボード面までブラック | |
後者の特徴は、なんといっても液晶ディスプレイだ。VAIO Fシリーズに搭載された液晶パネルは最大解像度1,920×1,080ピクセルのフルHDだが、クリエイティブエディションに関しては、さらにAdobe RGBのカバー率が100%という高性能パネル、「VAIOディスプレイ プレミアム」が採用されている。Adobe RGBとは、アドビシステムズが定義したカラースペースで、これのカバー率が高いということは、すなわち表現できる色域が広いということで、撮影した写真などを写しだした際の色再現性を高めることができる。また、映画鑑賞などの際にも、明るい場面から暗い場面まで、ダイナミックレンジに富んだ画質で楽しめる。
クリエイティブエディションにのみ選択可能なもうひとつの新機能が「TransferJet」だ。これは、Sony独自の近接無線転送技術で、通信したい機器同士を近付けるだけの簡単操作と、理論値560Mbpsという高速転送速度がウリだ。パームレスト左下にTransferJetのステーションが埋め込まれているので、その上にデジタルカメラなどの対応機器を置くことで、メモリカードを取り出したり、ケーブルで接続したりすることなく、無線でデータをPC側に転送することができる。
実際にソニーでは、すでにソニースタイルで先行販売中のデジタルスチルカメラ「DSC-TX7」「DSC-HX5V」や対応メモリースティックなど、TransferJet対応製品をリリースしている。ソニーだけではなく、ニコンやオリンパス、キヤノン、パナソニックなどもTransferJetコンソーシアムの運営にかかわっているので、おもだったデジタルスチルカメラで将来的にTransferJetが搭載されてくることが予想される。
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| VAIO Fシリーズ クリエイティブエディション。本体カラーもクリエティブエディション専用となっている | 16.4型大画面フルHD液晶を搭載。クリエイティブエディションに採用されたパネルはAdobe RGBカバー率100%を誇る | クリエイティブエディションにはTransferJetの選択が可能。インターフェースはパームレストにある |
では、通常モデルとクリエイティブエディション共通のスペックを紹介していこう。注目したいのはプラットホームに、モバイル インテル® PM55 Express チップセットを採用していることだ。このチップセットは、インテル®初の32nmプロセス技術で製造されたモバイルCPU、インテル® Core™ i シリーズ(Arrandale)に対応した最新のチップセット。デスクトップPC向けのCPUとしてはすでに登場していたインテル® Core™ i シリーズだが、ついにそれらがノートPCにも採用されたというわけだ。しかも、Fシリーズにはその中でもとびきりハイパワーなクアッドコアのCPUを搭載することができる。インテル® Core™ iシリーズの採用で、VAIO Fシリーズは、さらなるハイパワーを手に入れたと言ってよいだろう。
グラフィックスプロセッサにはGPUコンピューティングを可能にするCUDA対応のNVIDIA GeForce GT 330M、ないしNVIDIA GeForce 310Mを搭載している(クリエイティブエディションはGT 330M、通常モデルがGT 310M)。CUDAとは、昨今、GPUコンピューティングと呼ばれる技術のNVIDIAでの機能名だ。GPUコンピューティングとは、簡単に言ってしまうと、グラフィックスプロセッサをゲームやWindows Aeroなどのグラフィック描画だけでなく、より汎用的な処理にも利用可能にする技術。具体的には動画のエンコーディングや再生時のデコード処理などをGPUが一部負担することで、CPUの負荷を減らし、より高速に処理を実行できる。各種動画関連ソフトでは採用が進んでいるほか、AdobeのPhotoshop CS4などのクリエイティブ系ソフトウェアでも採用されるケースがある。
そのほかのスペックとしては、Windows 7の64bit版を採用しているため、メモリーを最大8GB搭載することが可能だ。店頭モデルは4GBのメモリを搭載しており、直販サイトではカスタマイズによって8GBまで増やすことができる。動画や画像の処理など、メモリを大量に必要とするような場面で、大きな効果をもたらすだろう。
ハイパワーなハードでマルチメディアを使い倒す
ここまでスペックを見てきたが、VAIO Fシリーズはフラッグシップを名乗るのにふさわしいハイパワーなノートPCであることが分かるだろう。ここからは実際にVAIO Fシリーズを使ってマルチメディア機能を中心に紹介しよう。
VAIO Fシリーズでは、地デジのダブルチューナーを内蔵することが可能だ(店頭販売モデルでは標準搭載・CTOでは選択式)。 チューナーは二つ搭載されているので、二つの番組を録画しながら、録画済みの番組をみることもできる。高性能なハードを採用したVAIO Fならではの使い方と言ってもよいだろう。
テレビを見るためのソフトウェアとしては、おなじみ「Giga Pocket Digital」が用意されている。リモコンからの起動も可能で、テレビのボタンを押せば煩わしいソフトウェアの起動動作も必要ない。
Giga Pocket Digitalにはおまかせ・まる録というユニークな機能が用意されている。これは自分の興味のあるキーワードを入力しておけば、それに当てはまる番組を自動的に録画してくれるという機能。たとえばサッカーが好きなら「サッカー」。スポーツ全般が好きなら「スポーツ」でもかまわない。好きな役者の名前を入力しておけば、その役者の登場する番組を自動的に録画してくれる(もちろん、番組の説明にある出演欄に、その人の名前が出ていなくてはならないが)。電子番組表は一週間分ほどしか無いため、チェックを怠ると録り逃しなどをしてしまいそうだが、この機能を使えば、見たい番組の撮り漏れも少なくなるだろう。
また、もう一つのユニークな機能として「番組おすすめ機能」がある。これは、今までに録画している番組の傾向を、ソフトウェア側が自動で判断して、PCの利用者の趣味に合いそうな番組を自動的に録画してくれるという物。キーワードなどをとくに設定していなくても、同じような番組を何回も録画しているうちに、その番組と類似した番組を自動的に録画してくれるようになる。
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| ちょっと離れた場所からテレビを見るときに便利なリモコンが付属している。テレビアンテナは接続端子を本体に繋いで、そこに接続する。 | Giga Pocket Digitalの電子番組表。シンプルで見やすく、見たい番組を見つけやすい | キーワードを設定すればそれに沿った番組を自動的に録画してくれるおまかせ・まる録機能。番組を捜すのが大変と感じる、ものぐさな筆者にはうれしい機能だ。 |
録画した番組は、Giga Pocket Digitalのビデオとして登録されている。チャンネルだけでなくジャンル分けが自動的にされており、サムネイル表示もある。お気に入りフォルダなど、ビデオを整理する機能も揃っているため、過去に録画したビデオも簡単に見つけることができるだろう。
さらにGiga Pocket Digitalは、テレビ放送の内容を自動で分析し、録画した番組に自動でチャプターを打ってくれる。これにより、CMの部分だけを飛ばして再生したり、はたまた番組内の「コーナー」や「盛り上がり部分」をピックアップしてダイジェストで再生する機能まである。
もちろんブルーレイディスクドライブを搭載している場合には、家電などのブルーレイプレイヤーで再生できる、Blu-ray Discを作成することが可能だ。チャプターを維持したままオーサリングできるのもうれしい。
PMB VAIO Editionで写真や動画を一括管理・閲覧・編集・オーサリングまで!
VAIO FシリーズにはPMB(Picture Motion Browser)VAIO Editionというソフトウェアがプリインストールされている。このPMB VAIO Editionは、デジタルスチルカメラやハンディカムなどで撮影したデータを、一括して管理できるソフトウェア。見た目にも楽しい作りになっており、撮りためた写真や動画をスライドショー形式などで楽しむことが可能だ。ちなみにこのPMB VAIO Edition、これまでにもVAIOに採用されてきた写真・動画管理ソフトであるPMBに、VAIO Movie StoryなどのVAIOオリジナルアプリが統合され、さらに前述のCUDAに対応した様々な機能が新たに搭載されたものだ。
PMB VAIO Editionは管理からオーサリングまでカバーするワンストップソフトなので、ブルーレイディスクドライブを搭載している場合には、家電などのブルーレイプレイヤーで再生できるBlu-ray Discを作成することも可能だ。チューナーは二つ搭載されているので、二つの番組を録画しながら、録画済みの番組をみることも可能だ。高性能なハードを採用したVAIO Fシリーズならではの使い方と言ってもよいだろう。
また、画像・動画の調整・補正機能の充実ぶりも見逃せない。下記で紹介しているような様々な処理が、CUDAのハードウェアアクセラレーションによってストレスなく実行できる。
家の中に置いて使うハイパフォーマンスPC
最新プラットフォームとハイパワーなCPU。充実したマルチメディア機能。加えて、[クリエイティブエディション]では写真家プロの使用に耐える高性能パネル。およそPCに必要な機能をとことんまで突き詰めたこのVAIO Fシリーズは、まさにVAIOシリーズのフラッグシップ機にふさわしい一台といえる。
大きさを考えた場合、電車などでも持ち歩きには向かないが、家の中で移動して使うくらいには支障がなく、使わない時にはパネルを閉じて片付けられるというのもノートPCの利点といえるため、省スペースでハイパワーなPCをほしいという人におすすめしたい。また、高解像度/高品質な液晶を搭載し、処理能力も高いので、デザイン/クリエイティブ関連を中心に、仕事に使える実用的なノートPCとも言えるだろう。そういった用途には[クリエイティブエディション]のCTOでAdobe Creative Suite 4 Production Premiumを選択するのを是非ともおすすめしたい。
ノートPCを持ち歩いて使いたいというモバイル用途には向かないが、省スペースでなんでもできるPCが欲しい人には、絶対おすすめの一台だ。
(Reported by 山本倫弘)

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