松下電器、デジタルシネマ産業に本格参入
様々な企業が開発を進めるデジタルシネマ産業に、松下電器が本格的に参入することを26日発表した。
デジタルシネマは、フィルムを使わずに映画を撮影し、衛星や通信回線を経由して劇場に配信するという技術で、開発が進めば、既存の映写システムより高画質な映像や音声の上映が実現するほか、製作や配給にかかるコストが削減されることから、チケットの価格が下がる可能性もある。
同社は、10月1日付で国内に子会社を3社設立し、企画から制作、配給までを総合的にプロデュースすることで、今後各社よる競争が予想されるこの分野で、いち早く市場の獲得を目指すようだ。デジタルシネマの制作では、年内に東京都内に編集スタジオを開設し、撮影には松下電気製のデジタルカメラを使用する。スタッフとしてハリウッドの関係者も参加する予定だ。また、映像ソフト制作のオメガ・プロジェクトと共同で、デジタルシネマの配給を受ける劇場を東京と那覇に開館し、衛星や光ファイバーを経由した配信も検討している。
フィルムによる映写に代わる、新たな技術として成長が期待されるこの分野では、傘下にソニー・ピクチャーズ エンタテインメントを有するソニーや、米AOLタイム・ワーナー・グループと提携を結んだ東芝など、デジタル技術開発力を持った大手電機メーカーの参入が相次いでおり、加速的に普及していくことが予想される。
【関連サイト】
・松下電器産業株式会社
http://www.matsushita.co.jp/
|