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Palmにちょっと似の「InfoCarry」試用!

 今回は、Palmに似たソニーのInfoCarryを入手したので、そのレポートをお届けする。


■ 情報ビューワーに徹したInfoCarry

InfoCarry
VAIO InfoCarry
オープンプライス
(購入価格19,800円でした)

 Palm OSのライセンスを受けることを発表したソニーだが、このInfoCarryは、パソコンから転送した情報を見るための「ビューワー」機能のみを持つ、かなり割り切ったPDAだ。なお、このInfoCarryは、VAIOシリーズとのみ接続が保証されており、他機種については未保証。また、付属ソフトは、Windows 98に対応している。

 本体は、WorkPad c3よりも一回り小さめだが、液晶は横240ドット、縦320ドットとPalmよりも解像度が高いにも関わらず、液晶自体の大きさはc3とほぼ同じ。グレースケールも表示できない白黒液晶ではあるが、いちおうELバックライトを装備している。

 このInfoCarryは、簡単に言うと、テキストとニ値ビットマップファイルのみが表示可能で、PC側のソフトウェアで、Webページや画像ファイルなどをすべてこの形式に変換して転送する。メモリは、2MBでPCとの接続には、USBを利用する。電源は、アルカリ単4乾電池1本。これで約20時間の稼働が可能だという。重さは、電池を除いて90g。ワイシャツのポケットに入れても気にならない重量だし、サイズ的にも問題ない。

 筐体は、正面からみると縦長の長方形だが、電池部分が後ろに盛り上がっていて、その部分にジョグダイヤルがある。カッコ良さという点でいえば、中が空いていてもいいから、厚さを一定にして、四角くなっていたほうがいいと思うのだが。

 基本的な操作は、VAIOやソニーの携帯電話などにも装備されているジョグダイヤル(ソニーの携帯電話などについている、例の“くるくるピッピッ”)で行なう。ホイールの回転で項目の選択やスクロール、ジョグダイヤルを押し込むことで「決定」する。起動直後には、フォルダの一覧が表示され、そのどれかをジョグダイヤルで選択して押し込めば、そのフォルダが開き、さらにその中のファイルを選択して押せば、ファイルが表示される。ファイルの表示中は、ジョグダイヤルで上下スクロールし、再度押せば、フォルダ表示に戻る。

 つまり、情報を選んで見るという操作は、親指によるジョグダイヤルの操作のみですべて行なえるわけだ。このほか、本体上部に3つのボタンがあり、それぞれ、「戻る(キャンセル)」、「メニュー(後述)」、「バックライトのオンオフ」となっている。「戻る」ボタンは、たとえば、フォルダの内部にいるときに、上位フォルダに復帰する場合や、メニュー表示を取り消すなどの場合に使う。

 「メニュー」は、文書に対するマークの指定(星形、ハートマーク、チェックマークの3種)を行なうもので、特に使い方が決まっているわけではないが、たとえば、多数の文書から重要なものをマークする場合などに使う。マークした文書は、別にあるそれぞれのマークごとに分けた仮想フォルダにも表示されるため、あとからのアクセスが簡単になる。ただし、このマークは、ひとつのマークあたり10個までの文書にしか付けることができない。なお、これとは別に、InfoCarry側で、文書を一度でも表示させたかどうか(既読か未読か)を文書名先頭のマーク(白抜き丸と、塗りつぶし丸)で示すことができる。電子メールなども転送可能なので、返事を出さねばならないものや後でゆっくりと読むべきメールなどに対するマークとして使うといいのかもしれない。

 このほか、文書の表示位置までを記録した「しおり」を2つまで使うことができる。このしおりを使うと、文書を読んでいる最中に他の文書を見たくなった場合でも、あとから読んだところまで簡単に復帰できる。

InfoCarry & c3 InfoCarry
InfoCarry
InfoCarry(左)とWorkPad c3(右)
筐体左側面(上)、筐体上のボタン(下)。基本的に左手だけで操作できるようにボタン類が配置されている



■ 情報取得や変換作業はPC側ソフトで

 InfoCarryは、基本的に表示機能しか持たず、データなどをインターネットから取得する機能はない。それは、PC側のソフトウェアが行なう。InfoCarryは、テキストと白黒ビットマップしか扱えないので、このPC側のソフトで、さらにテキスト化や白黒ビットマップ化も行なう。
 PC側のソフトは、InfoCarry Managerと呼ばれ、ここから以下に挙げるようなデータを扱うことができる。

・WWWのページ
・電子メール
・アドレス/スケジュール
・地図データ
・画像
・クリップボード内のテキストや画像

 基本的には、どのデータも単純なテキストもしくは、白黒ビットマップに変換される。

 InfoCarry Managerは、ローカルディスク上にInfoCarryへ転送するデータを保持しておき、ユーザーの指定により、それをInfoCarry側へ転送する。転送には、1ファイルごとの転送と、PC側に登録してあるファイルをすべて転送する2つのモードがあり、PCからInfoCarryへの転送だけでなく、InfoCarry側からPCへの転送も可能。

InfoCarry Manager

 InfoCarry Managerは、左側にPC上のハードディスクにある各種情報が表示され、右側に、InfoCarryのグラフィックが描かれている。InfoCarryを接続すると、そのメモリ内のツリーがここに表示される。ソフトウェア上は、この2つの領域の間でデータのコピーを行なうことで、実際の転送が行なわれる。なお、PC上にある情報は、InfoCarry Managerからプレビューしたり、削除することは可能だが、このソフトで編集はできない。使い方としては、すでに加工の終わったデータをInfoCarryに取り込むかたちになる。

 初期状態で、情報源(Webページ、読み物、地図、イメージ、クリップなど)ごとにフォルダが作られており、InfoCarryから各ツールを起動すると、この分類で取り込んだ情報が格納される。各ツールを直接起動した場合は、ユーザーが、保存先のフォルダを指定する。

 前記、各種の情報には、それぞれ別々のプログラム(Converterと呼ばれる)が対応しており、単独でもコンバーターとして利用できるが、InfoCarry Managerは、これらをボタン1つで起動できるようになっているため、ここから使うほうが便利だろう。

WebConverter
Web Converter

 Web Converterは、簡単なWeb巡回ソフトになっており、あらかじめ、URLや取得するリンクなどについての条件を登録しておき、ユーザーの指定や、タイマーによる実行(付属のTimeKeeperというソフトで制御が可能)により、データを取得する。その後、不要なタグなどを削除する整形処理を行ない、Managerに転送する。

 ページの取得では、Web巡回ソフトのように、テキストのみの指定(指定しないとページ内の画像ファイルも変換して取り込む)、リンクの深さ、上位リンクや外部サイトへのリンクを取得するかどうか、巡回日時(曜日もしくは日付の指定)などの条件が設定可能。

 Mail Converterは、Outlook Express 4.5〜4.6、Netscape Communicator、Eudora 3.03J〜4.1Jが受信したメールをテキストファイル化してInfoCarry Managerに取り込むもの。FromやSubject、Dateの各ヘッダフィールドを使い、ファイル名を生成することができる。また、添付画像ファイルを変換することも可能。なお、アップグレードでOutlook 97〜2000のメール機能に対応する予定だという。


AddressScheduleConverter
AddressSchedule Converter

 AddressSchedule Converterは、Outlook(97〜2000)、Lotus Organizer、Netscape Communicator(アドレスのみ)、Outlook Express(アドレスのみ)に対応し、アドレスやスケジュール情報を取り込んで、テキストファイル化する。スケジュールは、予定の開始日やメモといった項目を選択でき、日毎、週間、月間の形式でファイルを作成できる。アドレスも、勤務先電話番号などの各種項目を選択してテキストファイル化する。


Map Converter
Map Converter

 Map Converterは、付属の地図(首都圏、東海、近畿、広島、九州、仙台、札幌)をインストールしたのち、そこからの切り出しを行なうもので、地図は、1万分の1〜7万分の1までがあるが、各地区内のすべての領域で1万分の1の地図が用意されているのではなく、主要なところのみ、詳細な地図が用意され、周辺部は、粗い地図となる。たとえば、首都圏では、山手線の内側ぐらいは、1万分の1で表示可能だが、その外になると2万分の1の地図になる。実際には、各地区がビットマップファイルとして保存されており、それをソフトウェア的につなぎ合わせて全体を構成しているようである。
 起動すると、InfoCarryの一画面を表わす枠が表示され、地図をドラッグしてスクロールし、目的の地域が枠内に入るようにしたのち、Managerへ転送する。


Image Converter
Image Converter

 Image Converterは、JPEG、GIF、BMP、TIFF、PNG、PICT、MetaFile形式などのファイルを白黒(二値)BMPファイルに変換するもので、変換時のディザー方式の選択が可能。

 Clip Converterは、Windowsのクリップボード内のテキストや画像をManagerに取り込むもの。実際、テキストファイルを直接読み込むツールがないので、Web以外のテキストは、これを経由して取り込むことになる。



■ 実際の使い心地

TimeKeeper
TimeKeeper
Webなどから情報を自動取得/整形をするための設定を行なう

 USB接続でもあり、InfoCarryの容量限界に近い、1,915KBを転送したところ約1分で転送が終了した。この状態でファイル1つを転送しても、約44秒と、全件転送するのとさほど変わりない時間がかかった(PC側で1ファイルだけの転送を実行すると全件送信するのと時間に変わりがないというようなメッセージは表示される)。

 転送時間に関しては、問題はないが、接続は、USBケーブルを直接InfoCarryにつなぐ形になり、ちょっと面倒である。できれば、Palmのようにクレイドルを使って、そこに置くだけといった形のほうが使いやすいだろう。特にタイマーでWebなどの自動取得が可能で、そこには、InfoCarryにデータを転送するという選択肢もある。

 各ソフトについては、もうひとつ追求が欲しいところ。たとえば、Web Converterは、指定したURL以下をすべて取得するしか方法がなく、サイトによっては、大量のデータが取り込まれる(特にNews関係は、トップページしかURL指定ができないことが多い)。Pilowebのように特定の領域のみを指定できるようになっていないと、転送したデータのほとんどが無用な情報ということにもなりかねない。

 InfoCarry自体は、使い勝手も悪くないし、なによりもテキストを読むのに適当な解像度がある。実際、青空文庫なんかは、表示される文字数も多く、Palmシリーズよりも読みやすい。Palmシリーズもこれだけの解像度があればと感じてしまう。

 しかし、このInfoCarry、ハードはいいのだが、付属ソフトがいまいちという日本のメーカーの典型的な作りといった感じだ。もっとも前述のようにハード側はビューワーの機能しか持っておらず、情報を加工するなどの処理はすべてパソコン側になる。そんなわけで、PC側のソフトについては、Palmwareなんかを見習って、もう少しブラッシュアップしていただけると、いっそう便利になり、使い心地も良くなると思う。その点は、今後のバージョンアップに期待したい。


◎関連URL
InfoCarry製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/VAIOGEAR/vic1.html
VAIO専用周辺機器「VAIOGEAR」製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/VAIOGEAR/

WorkPad製品情報(日本IBM)
http://www.ibm.co.jp/pc/workpad/index.html
Palm Computingのホームページ
http://www.palm-japan.com/home.html

(塩田紳ニ)
2000/01/20


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