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まずはPalmのご紹介など


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Palmシリーズを強化するHack/DAソフト

 前回は、内蔵のアプリケーションを置き換えて便利に使う“置き換えソフト”について解説したが、今回は、Palmシリーズの機能を強化するHackソフト、DAソフトについてご紹介しよう。


■ ところで買いたくなりました?

 まだ、Palmシリーズをお持ちでない読者の方もおられると思う。すでにWindows CEとか、ザウルスとかを愛用している方は別として、「どのPDAを買おうか迷っている」という方もいるだろう。

 人によっては、簡単に使えるPDAを望む人もいるし、あるいは、とことん使い込むとか、最後には、自分でプログラムを作るところまでのめり込む人など人それぞれだが、Palmシリーズのいいところは、自分にあった使い方が可能という点だ。まず単体で、組み込みのアプリケーションを使って、住所録やスケジュールのなどの個人情報管理をする(ここまでは普通の電子手帳でもできる)。パソコンを持っているなら、入力はパソコンで行ない、パソコン上での個人情報管理も同時にできる。いろいろ機能を拡張したくなったら、インターネットでさまざまなPalmwareを入手すればよく、いろいろなソフトを使うことでPalmの世界が広がる。

 さらに、プログラミングという世界もある(Palmほど簡単に、プログラミングに挑戦できるPDAはそんなに多くない)。ある意味で「行き止まり」のない世界ともいえる。適当に使うもよし、のめり込むのもまた一興だ。


■ HackソフトとDAソフト

Palm画面
画面1:HackMaster
Palm画面
画面2:Battery Level Hack
Palm画面
画面3:PO-Box

 今回紹介するHackソフトとDAソフトは、単体のアプリケーションではなく、いわばアクセサリや機能強化モジュールのように働くソフトである。これを使うことで、他のアプリケーションすべてで便利な機能が使えたり、Palm OS標準の機能などを高機能にするものだ。これらも非常に多くのソフトがあり、ここで全部を紹介するのは難しいので、今回も筆者が日常的に利用しているものなどを中心に説明していこう。

 Hackソフトは、Palm OSの内部に機能を組み込むタイプのソフトである。多くの場合、Hackmaster(シェアウェア)と呼ばれるソフトを使うことが前提になる(Hackmasterを必要としないものもまれにある)。このHackmaterは、OSへの組み込みを助けるためのもので、Hackソフトの組み込みや設定などの管理を行なうアプリケーションだ(画面1)。

 Hackmasterを導入したら、さまざまなHackソフトが利用可能になる。たとえばMenu Hackは、アプリケーションのメニューを、画面上部のタイトル部分をタップして表示させるもの。Palmシリーズでは、メニューは、シルクボタン(Graffitiエリアの左側下にあるボタン)で表示させるのだが、ボタンは下の方にあり、メニューは上に出るので、ペンの移動距離が大きくなって、ちょっと不便を感じるときがある。ところが、このMenu Hackを使うだけで、メニューを使うのが驚くほど簡単になる。また、前回紹介したThumb Typeでは、シルクボタンが隠れてしまい、メニューを出すのに、操作が増えて(shift+Spaceで表示されたメニューボタンをタップ)しまうが、このMenu Hackを入れておくと、Thumb Type使用中もワンタッチでメニューを簡単に呼び出せる。

 Battery Level Hackは、アプリケーション画面で表示されるバッテリー表示を強化するHackソフトだ。実は、Palmシリーズはアルカリ・Ni-Cd(ニッカド)の電池タイプを切り替えることができる(この2つは、放電特性が違うので、電池切れの警告を正しく行なうには、電池の種類を指定しておかねばならない)。このソフトは、その切り替え、電圧、残り%表示などを、バッテリ表示をタップして設定ダイアログ(画面2)を表示させ、簡単に切り替えことができるもの。特に、普段Ni-Cdを中心に使っているが、ときどき、アルカリも使うようなユーザーには、切り替えが簡単で、数値表示があるので交換の目安にもなり便利だろう(ただし、場合により、電池の絵がちょっと崩れて表示されることがある)。

 文字入力についても、Hackで強化が可能だ。たとえば、PO-BOXというソフトのHack版は、ペン型携帯計算機向けの文章入力システムだ(画面3)。文字を入力すると、リアルタイムに、候補が表示され、さらに、単語の入力が終わると、その単語のあとに高い頻度で使われる単語が候補として表示される。たとえば、「い」を入れると、「行き」、「いい」、「行く」、「い」、「意味」、「いう」などの候補が現われ、「行き」を選ぶと、「ます」、「ました」、「な」などの候補が表示される。もし、「行きました」と入れたいのなら、たった3タップ(タップで50音入力が可能)で入力が可能なのだ。そして、このソフトもHack版があり、どんなアプリケーションを使っていても、呼び出して使うことが可能なのである。


■ DAは、便利なアクセサリ

Palm画面
画面4:CalCal
Palm画面
画面5:DA Train Time

 このHackソフトの機能を使ったものにDA(Desk Accesory)というカテゴリーのソフトがある。これは、他のアプリケーションを起動中にも使える、簡単なアクセサリソフトだ。基本的には、HackMasterとDAランチャソフトを組み合わせ、さらに各種の機能を実現するDAソフトを組み込むという手順で導入する。このDAソフトには、時間を表示したり、電卓や時刻表の表示など、いろいろなものがある。

 たとえば、電卓のCalCal(画面4)は、小さな電卓がいつでも呼び出せるDAソフトで、メモなどを使って、ちょっした集計が可能になる。ウィンドウのサイズを小さくすることもできるので、実行中の画面を隠さない。時刻表データから、最も近い電車を検索表示のできるDA Train Timeというソフトもある(画面5)。

 また、acLockというDAがある。Palmシリーズでは、「データ保護」アプリケーションから「電源オフ&ロック」を実行することで、電源がオフになり、次に電源を入れたときに、パスワードを要求するようになる。PDAを持っていると、中身は手帳と同じなのだが、無神経な人は、勝手に電源を入れたりすることがある。そうした意味でロック機能はなるべくなら使いたい機能なのだが、電源をオフにするときの操作が面倒だ。そこで便利なのが、acLockだ(DA Launcherに付属)。これはDAソフトとして簡単に起動でき、起動すれば、電源がオフになる。次回、起動時には、パスワードを要求するようになる。

 DAランチャソフトには、多くの種類がある。通常のアプリケーションのランチャーとしても利用できるものや、ハードウェアボタンから起動できるもの、様々な機能を集積しているものなど、機能的にもいろいろ選べる。

 HackソフトやDAソフトは、ちょっとした不満を解決してくれたり、機能は単純だが、驚くほど使い勝手が良くなるなど、Palmシリーズの機能を向上させてくれるソフトだ。また、ほとんどのDAやHackソフトは単機能なので、選択も自由にできるし、理解もしやすいのがいい。こうしたソフトによるカスタマイズが可能というのもPalmシリーズの魅力の1つといえる。

◎関連URL
■Muchy's Palmware Review!のHackソフト一覧
http://www.muchy.com/review/extensions.html
■Muchy's Palmware Review!のDAソフト一覧
http://muchy.com/review/dasoft.html
■HackMaster
http://www.muchy.com/review/hackmaster.html
■Battery Level Hack
http://muchy.com/review/batterylevelhack3.html
■menu Hack
http://www.muchy.com/review/menuhack.html
■PO-BOX
http://www.muchy.com/review/pobox.html
■DA Launcher
http://www.muchy.com/review/dal.html
■CalCal
http://www.muchy.com/review/calcal.html
■DA TrainTime
http://www.jade.dti.ne.jp/~imazeki/palm/

Palm ちょっといいもの 「Palm III Binder Attachment」


 今回紹介するのは、Franklin Coveyから発売されているシステム手帳にPalmシリーズを装着するためのBinder Attachment。単に今使っている手帳と組み合わせて持ち歩くときに使うのもいいし、リフィル(システム手帳の用紙)を入れずに、バインダ部分をPalmシリーズのケースにするというのもいい(システム手帳に挟めるビニールケースなんかと組み合わせると必要な機材一式を運ぶケースにもなる)。

 だが、これをちょっと改造するだけで、首からぶら下げるケースにもなるのだ。このケースは、バインダのリングに通す部分(説明書によるRING Attachmentというらしい)が上から抜けるようになっており、反対側に装着することができるようになっている。これを上下の2つの穴の下で切って、3つに切断する。そして、真ん中の部分は捨てて、両端の部分をケースの左右に取り付ける。あとは、穴にひもを通すだけである。

 なんで、首からかけるのにこんなケースが? と思われるかもしれないが、実際、首から下げて動き回ると、意外にいろんなものにぶつかるのである。このAttachmentは、PalmIII以降のフロントカバーを付けたまま装着できるので、カバーと組み合わせることで、Palm本体を保護するケースになるわけだ。なお、ケースを付けたとしても、ぶらぶらするのがいや、という人は、さらに短いひもを、両側の穴の間に付け、そこにネクタイピンを付けて、シャツの端などに止めておくとよい。

(塩田紳ニ)
1999/11/04


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