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Mobile Centricな家をつくろう! その4

鈴木英雄
鈴木英雄(すずき ひでお)
 使い道のなさそうな安物ジャンク品を衝動買いする悪癖の持ち主。ゼロ・ハリ氏が遊び飽きたガジェットの下取り担当係と噂の、AMD386を積んだ自作互換機が最初のPCというハードヲタク。最近は200LX倍速6MB仕様かCE機を物色中らしい。


 18日からの3連休を利用してやっと新居に荷物を持ち込みなんとか住み始めるところまでいきました。が、カーテンがまだなので夜になると家の中が外から丸見えというのがちとつらいところ。まだまだ段ボールが散乱しているし、LAN配線も一部仮設状態のまま束ねもしないでいるなど、落ち着くにはまだ少々かかりそうだ。何回やっても引っ越しは面倒だなぁとつくづく感じる次第である。


■ CATVの導入は事前準備が大切

 話は少し戻ってしまうが、CATVの引き込み工事は思ったよりも簡単だった。ただし、工事に来てくれた方によれば、我が家の場合、建築中にあらかじめ引き込み口の設定や、ケーブル引き込み用のパイプ配管、予備配線の仕込みなどを行なっていたから簡単なのであって、普通の家の場合はもっとややこしく、手間のかかるものなのだそうだ。

引き込み工事風景 ケーブル引き込み口

 一軒家の場合に限った話になるが(マンションなどの集合住宅だとさらに厄介な話があるのでここでは割愛)、一番のポイントは、ケーブルモデムの設置場所とケーブルを持ってくる最寄りの電信柱との位置関係を考えながら、ケーブルの引き込み場所と室内での取り回しレイアウトを事前に考えてあるか否かだという。

 例えば、実際にあった困ったケースとして、このあたりをよく考えずに工事依頼がされたため、電信柱とケーブルモデム設置場所が家の反対側同士に位置してしまい、部屋の中を露出配線したうえ、各部屋の間は壁に貫通穴をあけて通すなど悲惨な例があったらしい。家の外壁をぐるっとケーブルがはい回って、反対側の窓のサッシの一部を切り取ってケーブルを入れたこともあるという。こうなると、工事代がかさむし、外観上もみっともない(壁に穴あけた日には家族から非難ごうごうだろう)。

 第一、ケーブルモデムまでの配線をむやみに長くすると、ノイズがのったり、信号の減衰率が上がってしまって、せっかくの通信速度が実質的に下がってしまう(配線の仕方で減衰率は5%くらいは変わってくるらしい)。

ケーブルモデム

 そうした意味に置いては筆者はかなりラッキーで、壁の引き込み口から予備配線に引っかけてケーブルを引き込み、階段下の収納に設置済みのハブに隣接するように置いたケーブルモデムに直結したので、ケーブル長10メートル弱、減衰率は12%程度で済んだらしい(CATV局のセンターから自分の住んでいる地域までのケーブル施設の新旧の度合いによっても結構変わるらしい)。

 ここまでしなくてもよいが、事前の打ち合わせをしっかりやって置いたほうがあとあとのことを考えれば得策だろう。



■ ケーブルモデム+無線LANはむちゃくちゃ快適!

 予定通りに1階のリビングには、メルコ製無線LANを導入した。予算と入手性から2Mbps版の方を入れたのだが、これでもケーブルインターネットの128kbpsよりはるかに広帯域なのだから、全く問題は感じられなかった。早速、手持ちのノートPCを使って設定、MSKKのサイトからIE 5.01をダウンロード/セットアップしてみたが、これが速いのなんの! 概ね30MB近いファイルのダウンロードが約15分程度で終わってしまった時には、ほとんど感動もの。筆者の勤務先の環境(専用線接続でメガビット級のバックボーンに直結している)とほとんど変わらないパフォーマンスなのだから「128kbpsといってもあなどれないなぁ」と感じられた。

 しかもこれは、ワイヤレスで自宅の庭で試しての結果なのだから驚きも2重だった。直線距離で20mくらい離れた公園でも試してみたが、有線と比べても違和感のない操作感覚には全くおそれ入る。さすがに大きなサイズのファイルの転送には時間がかかるものの、実用上はなんの問題もなさそうだ。これなら自宅付近ならどこでも課金に悩まされることなく快適な運用が出来そうである(とはいえ、筆者の契約しているケーブルインターネットの契約者数が少ないからこの速度がでているのかもしれない)。



■ 広帯域接続だからルーターでシェア。
 グローバルアドレスだからファイアウォールは必須?

 自宅にある数台のPCでアクセスするためと、ファイルシェアを目的としてLINKSYS社の「Instant GigaDrive」を導入したことは前回ご紹介した通りだ。Instant GigaDiveをDHCPサーバーとしてIPアドレスをシェアすることで回線共有を実現することにしたわけだが、これだとNAT機能がないなど、全てのアプリケーションが動く環境を実現できるわけではなかった。

 それに関しては、必要に応じて設定を変えるなどしてカバーすればよいとの考えだったのだが、会社の同僚との話からちょっと心配なことができてしまった。

 会社の同僚も最近ケーブルインターネット環境を導入したのだが、手持ちのWindows 98パソコンの「ネットワークコンピュータ」アイコンを開いたところ、よその家にある他人のPCの共有ドライブが見えてしまったらしい。
 おまけにいたずら半分でダブルクリックしたところ、ドライブの中身まで見えてしまったらしいのだ。あわてて接続は切ったそうなのだが、CATVをインフラとする環境ではどうやらこういったことはしばしばあるという話も聞く。

 CATVのインフラから外に出てゆくときには、きちんとしたファイアウォールがあるので中に対する管理が逆に緩んでしまっているということも考えられるが、ということはそこさえ抜けてしまえばあとはどこにでも入り込めるということになりかねないわけだ。

 幸か不幸か筆者はグローバルアドレスを取得しており、サーバーを常時ONにして、外部からもFTPでサーバーを使おうかとも考えていた。あまり管理が緩いとまずいことになりかねないなぁということで、急ぎ自前のファイアウォール設置を検討しだした次第である。

 いろいろ探していたのだが、Instant GigaDriveと同じLINKSYS社がいい物を出していた。「EtherFast Cable/DSL Router」がそれだ。

LINKSYSの「EtherFast Cable/DSL Router」

 実売価格3万5千円のコレは、値段の割にはかなり高機能で、ケーブルモデム/DSLモデムに接続するルーターとしての機能のほか、NAT機能、DHCP機能、4ポート100/10スイッチングハブ機能とさらにファイアウォール機能まで提供している。サイズも結構コンパクトで、ターミナルアダプタ(TA)程度の大きさしかでしかないので設置場所もあまり必要としない。

 実は買ったのが昨日のことなので、まだなんの設定もしていないのだが、いろいろ勉強してうまく使っていこうと準備しているところだ。
(と言う話を前記の同僚に話したところ、「どのくらいしっかりしてるかテストしてやるからアドレスを教えろ」と言われてしまった。教えたら、なにをされるかわからないので教えないが、知り合いだけに結構容赦のないアタックをかけられそうである……。(^^;)



■ しめていかほど?

 ここまでの4回、筆者の自宅と家庭内LANの話を続けさせていただいたが、いま読み返すに、毎回「あれを買った、これを買った」という買い物話ばかりで、反省する次第だ。

 いったいいくら使ったのか、自分でもあまり考えたくはないが、だいたい前回ご紹介した機器とケーブル/コネクタ代に無線LAN費用を合わせて22万円くらい。それと、自宅建築費用の割増金(CD管敷設料や、電源増設費用)が合わせて50万円くらいで、合計72万円。これにCATVの契約料と工事量があわせて5万円程度かかるので、なんだかんだで80万円くらいだろうか。ケーブル敷設を自分でやったので、ここまで業者に頼むと100万円を超えたかもしれない。

 まぁ、それでもこれからモトを取れるよう使い倒していけば、“それほどの出費ではない”と思えるようになるかもしれない。それを期待していろいろと試してみようと考えている次第である。その第1回目は、来週末あたり公園で無線LANを使った「お花見しながらメール」だろうか。

(鈴木英雄)
2000/03/30


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