さて、性能に次ぐデスクトップPCのもう一つの魅力といえるのが、拡張性の高さだ。本体が大きいことは良くないイメージがある一方で、拡張性というメリットをも生んでいる。そのことは、ケースの側面を開けただけでも感じ取ることができる。光学ドライブやHDDなどが収納される写真右方向のベイ部分に、かなりの余裕があるのが分かるだろう。
とくにHDDは、動画データなどを扱い始めると、あっという間に容量不足に陥ることがある。Galleria HGは標準で1TBの容量を持っているとはいえ、不足したさいにケース内へ拡張していけるのは、デスクトップならでは魅力だ。しかも本製品のケースはHDDベイが取り出せるようになっており、メンテナンス性にも優れている。
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ケース側面カバーを開けた状態。5インチベイやHDDベイに余裕があり、拡張性の高さを感じ取ることができる |
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HDDベイは脱着が可能。HDD増設時にケース外に取り出して作業できるのが便利 |
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Windows 7の新機能「ホームグループ」。メディア共有を活用するなら、HDDの大容量化が可能なデスクトップPCをメディアハブとして利用したい |
Windows 7では、ホームグループという便利な機能が搭載された。これは個人のプライベートなネットワークを簡単に構築できるもので、ファイアウォールを越えて自分のネットワークへアクセスできるようにも配慮された作りになっている。このホームグループは単なる家庭内LANというだけでなく、メディアストリーミングの機能も用意されている。例えば、デスクトップPCに大容量のHDDを搭載して”メディアハブ”として機能させる、といったことも簡単にできるのだ。そうしたWindows 7の機能を活用するうえで、HDDの拡張性の高さとメンテナンス性の良さは強力な武器となるだろう。
ケース外の拡張性も抜群だ。ケース外拡張インタフェースの定番といえるUSBは、本体前面、背面併せて12ポート。これもIOスペースに余裕があるデスクトップPCならでは数といえる。
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本体前面。USB×2やマルチカードリーダー、DVDスーパーマルチドライブを搭載 |
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本体背面。USBポートを背面だけで10ポート装備。ケース外に接続するデバイスの拡張性も極めて高い |
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マルチカードリーダはCFやSDはもちろん、MicroSDもそのまま利用できるもの。携帯電話などとのデータやり取りに便利 |
さらに魅力なのが前面に設けられたカードリーダーだ。デスクトップPCでは珍しくないマルチカードリーダーだが、本製品に搭載されているものは、Micro SDも直接利用できるタイプになっている。携帯電話とのデータやり取りに便利だ。
さて、こうしたデスクトップPCを導入するさいに、当然”自作”という選択肢も浮かぶと思う。そのうえで、あえて完成品のデスクトップPCを導入する意味はどこにあるのだろうか。その理由はいくつかある。
一つは信頼感だ。自作PCではパーツ単位でバラバラに組み合わせて製品を導入していくため、最終的に相性問題が発生する可能性があるという問題がつきまとう。そうしたトラブルも含めて楽しい作業であることは否定しないが、買って確実に動くというデスクトップPCの価値は小さくない。もちろん、PCの製品として保証が受けられることも大きい。
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CPU冷却はダクトを使うことでケース外からダイレクトに吸気する。トップフロータイプのクーラーなのでCPU周辺の部品の冷却にも効果がある仕組みだ |
とくにドスパラのデスクトップPCはゲームの大会でも使用されるという実績がある。ゲーム大会というのは、人が多く集まる会場内で、3Dゲームという負荷の高いアプリケーションを長時間回し続けるという、非常に過酷な環境だ。そうした環境で使用され、トラブルなく動作し続けたという実績は購入を考えている人にとって心強いのではないだろうか。
この安定性を支える一助となっているのが、冷却面などの細やかな配慮だ。CPUを安定して冷却できるダクトや、前面から背面へスムースに風が流れるファンの配置。さらには、ケーブル管理もきっちりなされているところは、オーダーメイド感もあふれて嬉しくなる。大型ファンを積極的に使うことで、騒音を最小限に抑えているのも好印象だ。
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ケースファンは前面・背面ともに120mm角のものを装備。風量と静音性のバランスに優れた仕様 |
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ケーブルタイやテープを使って、ケーブル類がきれいに束ねられている。空気の流れを遮らないし、何よりケーブルがまとまっている様は見た目が良い |
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Galleriaシリーズの販売Webサイト。PCトータルとしてのバランスを考えたスペックが提示されているので、PCパーツに詳しくない人も選びやすい。一方でBTOも可能なので、PCリテラシーが高い人も自分が望むスペックのPCを購入することができる |
このほか、自作ではイチからパーツを選んでいく必要があり、マメにパーツを追いかけている人はともかく、いざ組もうと思った際の情報収集が意外に大変なものだ。ドスパラのデスクトップPCは、BTOが可能であるとはいえ、あらかじめパーツ間のバランスを考えた固定スペックが多数提示されている。ちょうどBTOと大手メーカーの間のスイートスポットにあるような姿勢であり、販売Webサイトを訪れた人のPCリテラシーを問わない柔軟なスタイルといえる。
このように、Windows 7登場に併せてPCを購入するうえで、デスクトップPCの持つ性能面は大きな意味を持つし、大容量HDDを搭載できるなどの拡張性の高さは、将来的に長く使えるPCとしてのメリットがある。
デスクトップPCのケースを開けて拡張する作業は、プラモデルのようでもあり楽しい作業だ。さらにホームグループのようなPCを使ってメディアを共有するような楽しい使い方が実用的に行えることは、PCが持つ楽しさを再確認させてくれる。Galleria HGは、そうしたデスクトップPCの良いところを具現化した製品であり、PCで楽しめ、PCを楽しめる、贅沢なハードウェアだ。
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