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360度動画/写真の「困った!」解決。お手頃価格で手ぶれ補正など対応の「PowerDirector 16」「PhotoDirector 9」が発売

手軽な360度カメラの普及により、360度写真や動画の撮影は簡単に行えるようになりましたが、意外に困るのが撮った後の補正や編集です。例えば360度動画における手ぶれや、360度写真の微妙な傾きなど、後から修正したくてもしづらいケースは多いかと思います。

そんな悩みを解決してくれそうなのが、本日発表されたサイバーリンクの「PowerDirector 16」「PhotoDirector 9」です。手頃な価格ながら本格的な360度編集・補正機能を備えたWindows用ソフトウェアとなっています。どのような特長があるのか見ていきましょう。

360度動画の手ぶれ補正などに対応した「PowerDirector 16」

同社の動画編集ソフト「PowerDirector」は、前バージョンである「PowerDirector 15」から360度動画の編集に対応していましたが、今回発表となった最新版「Power Director 16」では、360度動画の手ぶれ補正をはじめとした便利な機能が追加されています。

ちなみに、360度動画関連の機能が使えるのは、上位版となる「PowerDirector 16 Ultimate Suite」「PowerDirector 16 Ultra」のみで、スタンダード版の「PowerDirector 16 Standard 」は対応していないので注意しましょう。

360度動画の編集に対応する「PowerDirector 16 Ultra」

前バージョンから搭載の360度関連機能

  • 360度カメラで撮影した動画や写真の読み込み/編集に対応
  • タイトル、トランジション、エフェクト、ピクチャーインピクチャーなどを追加可能
  • マウスやキーボードで360度を見回せるプレビュー機能
  • 出力した360度動画を直接YouTubeやFacebookへアップロード可能
  • 360度動画から通常の2D動画を切り出すことが可能

今回から加わった360度関連機能

手ぶれ補正

360度映像の手ぶれを検出し、安定した映像に補正。

リトルプラネット

360度動画カメラで撮影した動画をリトルプラネット形式に変換。

小さな惑星に立っているかのように見える360度映像「リトルプラネット」を作成

オブジェクトトラッキング

360動画の映像の中の特定の人物やオブジェクトを追跡し、その位置に合わせて画像や文字などエフェクトを追従。オブジェクトのサイズに合わせてエフェクトのサイズを変化させることもできる。

動いている人物などに文字や画像などのエフェクトを追従させることができる

タイトル、動画、写真などの歪み補正

動画の中に挿入したタイトル文字や画像などを360度動画中でも正しい比率で見えるように補正。

前のバージョンでは挿入したテキストなどが360度空間で微妙に歪んでしまっていたが、まっすぐ見えるように補正できるようになった

ダウンロード版は本日発売。360度動画編集可能な「Ultra」は12000円から

他にも、音声が流れている箇所だけBGM音量を下げる「オーディオダッキング」や、色合いが違う複数シーンの色調を合わせる「カラーマッチ」といった機能が追加されています。

ダウンロード版は本日発売、パッケージ版は10月13日販売開始予定となっています。参考までにダウンロード版の価格は「PowerDirector 16 Ultra」が税抜12,019円、色編集ソフトや音声編集ソフトがセットになった「PowerDirector 16 Ultimate Suite」が税抜19,426円となっています。

360度写真の歪み補正などに対応した「PhotoDirector 9」

同社の画像編集ソフト「PhotoDirector」は、今回のバージョンから360度写真の取り込み、補正、編集に対応しました。

ちなみに、こちらも「PowerDirector 16」同様、360度関連の機能が利用できるのは上位版の「PhotoDirector 9 Ultra」からです。

360度写真の編集に対応する「PhotoDirector 9 Ultra」

360度写真関連の新機能

リトルプラネット写真の作成

360度写真から2Dの「リトルプラネット写真」を作成。

このような360度写真から……
リトルプラネット写真を生成

360度写真の傾き補正

傾いて撮影されてしまった360度写真を後から手動で補正可能。

傾いて撮影された写真(左)と傾き補正後の写真(右)

360° to パノラマ

360°写真から2Dのパノラマ写真を作成可能。

このような360度写真から……
見栄えのするパノラマ写真を生成

三脚の消去

360度写真に写り込んだ三脚などを目立たないように消去。消去方法は「ミラーボール」「ぼかし」の2種類から選択でき、サイズや強度もカスタマイズ可能。

邪魔な三脚を消去

ダウンロード版は本日発売。360度写真の編集が可能な「Ultra」は税抜9,074円

他にも、360度関連以外の機能として、動画や連続写真から写真の一部分だけを動かす「シネマグラフ」を生成する機能(Ultra限定機能)や、動画から静止画やパノラマ写真、アニメGIFなどを切り出せる「ビデオ to フォト クリエーター」などを新搭載しています。

ダウンロード版は本日から発売、パッケージ版は10月13日から販売開始予定です。360度写真編集が可能な「PhotoDirector 9 Ultra」のダウンロード版価格は税抜9,074円となります。

桑野雄