エンルートラボは2017年9月29日、産業用ドローンに搭載する電子部品の開発を進める方針を示し、そのためにオーストラリアProfiCNC社と提携したと発表した。ドローンの機体を制御する「フライトコントローラー」や、プロペラを回すモーターを制御する「モータードライバー」などの部品を共同で開発する。

 エンルートラボはフライトコントローラーについて開発には「回路設計にとどまらない実装ノウハウが必要」としている。例えば機体に複数取り付ける慣性計測装置の実装方法や振動対策、コントローラー内部の温度管理などにも気を配る必要があるとしている。

図 ドローン機体底面にフライトコントローラーを実装したところ

 今回エンルートラボが提携したProfiCNC社のCEOであるPhilip Rowse氏は産業用の大型無人機の開発経験があり、現在はオープンソースのフライトコントローラー「ArduPilot」開発の中心メンバーとして活躍している。また、オープンソースのフライトレコーダー「Pixhawk」「Pixhawk 2」の設計者でもある。氏とProfiCNC社が持つノウハウを活かして、エンルートラボが設計したフレームに最適なフライトコントローラーを開発する。さらに、産業用途向けの多重化したコントローラーや、(Field Oriented Control:磁界方向制御)方式のモータードライバーの共同開発も進める。