ドローンジャーナル

あきる野市が自然災害対策のDJIのドローンを活用、訓練の様子などを捉えた動画が公開中

DJI JAPANは2017年6月30日、東京都あきる野市が地震や水害などの自然災害への対策としてDJI JAPANのドローンを自動運航システムなどを導入して、実地訓練などを進めていると発表した。合わせてDJI JAPANは訓練の様子やあきる野市職員が語る今後の計画などをまとめた動画を公開した。

DJI Stories - ドローンの自動飛行で進化する災害対策

 あきる野市は東西方向に長い形になっており、西部は山岳地帯となっている。人間が立ち入ることが難しい地点も多く、このようなところで土砂災害や水害が発生すると、対策が遅れてしまう。そこであきる野市はDJI JAPANの産業用ドローンと、ドローン機体の自動運航システム「GROUND STATION PRO」を導入した。導入後は、被災地地域の状況確認や空撮データの取得とそのデータの活用、さらに、被災地への救援物資の輸送などを想定してドローンの実機を使った訓練に取り組んでいる。

 例えばあきる野市には観光地として有名な渓流「秋川渓谷」がある。ここを流れる「秋川」は、強い雨が降ると増水することが多い。増水時に川の中州に人が残ってしまうということもしばしばだ。從來は中州に残った人の救助には多大な労力と長い時間がかかっていた。救助に向かった担当者が災害に遭う「二次災害」の恐れもある。

 そこでドローンを活用すれば、救助活動が容易になる。ドローンにライフジャケットなどの救援物資を載せ、川岸にいる救援担当者が持つロープの反対側の端をドローンに固定して中州に飛ばす。中州に残っている人は、救援物資を受け取り、ライフジャケットなどを身に着け、ロープの端を握る。川岸では救援担当者がそのロープを引っ張るので、川の流れが多少強くても、中州から逃げ出せる。

 また、山岳地帯の土砂崩れの現状把握にもドローンを役立てる。従来は調査に大量の人員と多数の機材を投入して、長い時間をかけて調査をしていた。ドローンを使って省力化するという方法は想定できたが、単に撮影機能付きドローンを飛ばすだけでは、ドローンが備えるカメラの解像度に応じて飛行高度や撮影感覚を計算して、それに従って操縦する必要がある。

 今回あきる野市が導入したGROUND STATION PROを使えば、アプリケーションの設定画面で指定した通りのルートをドローンが自動運航するように制御する。撮影する場所も事前設定可能だ。設定を済ませて離陸させるだけで、ドローンは設定通りのルートを飛行し、必用なデータを収集してくる。これで、被害現場の状況を正確に捉えた画像を得られるようになり、被災状況をより詳しく把握できるようになった。

 さらに、空撮データから被害現場の3次元モデルを作成することも可能だ。モデルを作成することで、地すべりが起こった瞬間をシミュレーションで再現したり、滑り落ちた土の量を計量することも可能になったという。