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ゲームに投資(9月18日更新) [ゲームに投資一覧]

 先週はジャレコ(7954)やシステムソフト(7527)、そしてコナミ(9766)などが上昇し、トーセ(4728)、翔泳社(9478)、スクウェア(9620)などが下落した。また、TDK(6762)がゲームソフト事業に参入することが伝えられ、既存の大手ゲームソフトメーカーの周辺もにわかに慌ただしくなってきたようだ。また、ドラゴンクエストVIIの好調が週半ばに伝えられたエニックス(9684)は一時的な上昇に留まり、結局週末には安く引けてしまった。

 ●世紀末もあとわずか
 先週の上昇1位はジャレコが獲得し、2週連続1位を達成した。先々週は某外資系証券会社が中期的な株価目標を4000円に引き上げたことで株価が大幅高となったが、先週はウェザーニューズの株式を10万株取得したということが、好感されたようだ。ジャレコは、香港のインターネット企業PCCWの傘下で来年から「NOWJapan」サービスを始める予定になっている。その事業を展開する上で必要なのが、取りあえず「天気予報」ということらしい。

 ウェザーニューズ社は、既に英語版NOWの気象・自然現象関連チャンネル「Mother-ship」向けに気象情報を提供しているが、さらなる充実を目指して、プラスαの情報を提供する予定があるという。何の情報がプラスαされるかというと、昨今の日本を震撼させているあの“あるもの”を情報として提供するのである。それは「地震」と「火山」の情報である。有珠山噴火に始まった一連の火山活動に加えて、伊豆諸島の群発地震など、最近ではこの手の情報に興味を持ってきた日本人が増えてきている。通常のノーマルな天気予報では物足りない人々のために、将来この手の情報が常に提供できれば非常に強い武器になるだろう。

 さらに、この他に「洪水」と「竜巻」の情報が加えられれば「鬼に金棒」といったところか。いずれにしても、世紀末らしくない世紀末を向かえている今年もあと残すところ3カ月余り、天災という名の本当の恐怖の大王が降ってこなければ良いが・・・。

 ●株価は予言者
 エニックスの「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」がメチャクチャ売れてるらしい。2001年3月までの出荷本数が390万本となる予定で、あのスクウェア(9620)のファイナルファンタジーVIIIの360万本を抜き、プレステの単発ソフトとして過去最高となる見通しなのである。しかし、株価は先週一週間トータルでは結局下がってしまった。なぜ下がったのだろうか。それは、エニックスに対する期待が余りにも大きかったからと考えることができる。

 つまり、極端な例になるかもしれないが、「ドラクエVIIは初めから390万本売れることが分かっていた」のである。しかし、現実的にはそんなことは分かるわけないし、予言者が教えてくれるわけでもない。だが、株価というものは不思議なものであって、あたかも予め分かっていたかの如く振る舞うのである。今回のように良い材料なのに株価が下がった場合には、株式関係者は「織込み済み」という言葉を好んで良く使い、株価が企業業績や経済動向を約半年間先行して(織り込んで)動くということは良くあるのである。

 エニックスの場合、1年前の1万円という株価はドラクエVIIが390万本売れることを予見していたとも言えるのである。しかし、ドラクエはどこまで難しくなるのだろうか。連日苦戦を強いられているのは私だけなのだろうか・・・。

 ●恐いときに株価が上がる
 先週末にコナミの株価がいきなり動きだした。理由は分からないが、なぜか上昇している。そして一時ストップ高の水準まで買われた。「昨日発表されたプロ野球カードゲームフィールド・オブ・ナインを10月26日に発売するということを材料視しているのではないか」とその時は考えた。なぜならば、この野球カードゲームは、いま小学生をトリコにしているあの「遊戯王」を彷彿させるからである。

 フィールド・オブ・ナインは、選手カードが48枚入った「スターターボックス」(1500円)から9枚選び、ゲームする2人がそれぞれのオリジナルのチームを作って対戦する。そのカードに盗塁やファインプレーなどの作戦カード(18枚)を組み合わせてゲームを進行させる。さらに、5枚入りの追加セット「ブースターパック」(200円)を買い、選手を増やすこともできるのである。これはまさしく、遊戯王と同じではないか。

 始めたら最後、強いカードを求めてお金を湯水の如く使うハメになる。しかし、今回は小学生ではなく、中高生をターゲットにしている点が違うのである。何か昔の“メンコ”を思い出さずにはいられない状況ではあるが、「時代は繰り返される」ということなのだろうか。

 話が横に逸れたが、結局コナミはなぜ上がったかというと、どうやら9月21日に重大発表をするらしいのだ。その重大発表とは、マイクロソフトおよびユニバーサルスタジオと共に新作ソフトを作るということらしい。具体的には、ユニバーサルスタジオが制作した「ジュラシックパーク3」などの映画をゲーム化することらしいのだ。しかし、冷静に考えてみると、「ストップ高をするような大きな話なのだろうか?」と疑問に思ってしまう。

 「たかだか映画をゲームにするだけじゃないか。」と考えてしまうのである。しかし、「知らない話」や「初めて聞く話」に一般人は素直に驚いてしまう傾向があるようだ。「何か凄いことが始まるぞ!」とか「この会社の何とかという商品が出るぞ!」というだけで株価は上がるのである。「お化けが出るぞ~出るぞ~」と言っているときが一番恐いのと同じである。

 ●今週の展望
 今週は上昇率1位を目指してシステムソフト(7527)に注目したい。それは、8月24日の高値815円からおよそ3週間で530円まで下落し、調整局面もそろそろ終了すると判断したからである。そもそも、親会社のカテナの米国子会社(システムソフトから見ると兄弟会社)が画期的なソフト開発手法「Lyee(リー)」の特許を米国で取得したということで上昇したシステムソフトだが、周辺のソフト関連株が好調なことと、システムソフト株自体の割高感が解消したことで非常に「グットタイミング」であると思われるのである。

 株を材料で買うのも良いが、株価水準や需給関係で決めてみるのもまたひとつの手である。「材料は後からついて来る」とは良く言ったもので、グッドニュースは株価が上昇した後に発表されるものなのである。ということで、ある程度長くなってしまったし、私は「ドラクエ」がまだ終わってないので、今週は「システムソフトに期待!」ということで締めさせて頂きたい。

□関連表
・ゲーム各社騰落率
・ゲーム各社先週の動き

フィスコ アナリスト 黒岩 泰
2000/09/18
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