FINANCE Watch
今後3年で日本の売上10億ドルに~アクセンチュアCEOが会見
ジョー・フォーハンドCEO(左)
森正勝日本代表(右)

  世界屈指のコンサルティング企業であるアクセンチュア(旧アンダーセンコンサルティング)は、2001年1月1日に社名変更したのを機に、ジョー・フォーハンドCEO(最高経営責任者)が来日して12日、都内で記者会見した。同CEOは「従来の単なるコンサルティングやアドバイスを行うだけではなく、自らもリスクを負った上で企業経営やビジネスについて結果、成果を出すようなビジネスを展開していきたい」と強調した。

  日本については「ワイヤレス、モバイルでは圧倒的にリードしている市場で世界的に最重要市場のひとつと位置づけている」と述べた。

  一方、森正勝・日本代表は「2000ビジョン(2000年に社員2,000人目標)はネットバブルなどで、人材の一部が他社に流出したものの、結果的には1,950人とほぼ目標を達成し完了した。今後は社会に役立つ会社としてさらに飛躍していく」と語った。昨年は、およそ100人の社員が引き抜かれたものの、すでに20人程度が同社に復帰したという。

  アクセンチュアは、コンサルティングなどを行う「クライアント・サービス・ビジネス」、事業提携を通じた専門的サービスの提供を行う「オペレーティング・カンパニー」、デジタル分野を中心とした「ベンチャー・キャピタル」の3つの事業を展開し、シナジー効果も狙っていく。特に、日本企業が世界展開する際にはテクノロジー、経営の両面から力を発揮することができるとしている。

  日本での売上は、今後3年間で年10億ドルを目標にし、2月末までにその具体的なビジネスプランを詰めて公表するかまえ。同社の総売上に対する日本の比率は3~4%程度だが、これを世界の経済規模に占める日本の割合と同程度の約14%にもっていくことも中長期の目標にしている。

  一方、アクセンチュア資金調達を図り戦略の早期実現を実行するために株式公開を行うかどうか検討しており、詳細も含めて4月をめどに結論を出すという。アクセンチュアは「Accent on the future」の略で、「世界中の人々の仕事と生活に革新をもたらす」という意味を込めている。

■URL
・アクセンチュア
http://www.accenture.com/jp/

(別井貴志)
2001/01/12 16:32