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NECと東芝、宇宙事業統合で合意~来年4月に新会社

  NEC(6701)と東芝(6502)は13日、両社の宇宙事業を統合することで合意し、2001年4月に共同出資による新会社を設立する、と発表した。衛星やメカトロニクスなど双方がこれまでも宇宙事業を展開しているが、「世界規模での拡大を目指すには総合力強化が必要」(NEC)と判断して統合することを決めた。新会社は当初から資本金70億円、従業員1,200人体制でスタートさせ、設立から5年後には売上高1,000億円の達成を狙う。

  新会社は(1)人工衛星、有人宇宙ステーション、ロケット搭載機器などの宇宙システム(2)これらを構成する各種サブシステム、コンポーネント、地上システム―の企画、開発、設計、製造、組立試験、販売、運用と保守を事業の中心とする。また宇宙システムの利用に関するコンサルティングサービスも行う。

  新会社の名称は未定。資本金の60%はNEC、40%を東芝が出資し、社長はNECから就任する見通し。横浜市都筑区にあるNECの横浜事業場などが本社の設置場所として候補に挙がっている。

  世界の宇宙事業は年間売上高が国内で2,000億円以上、海外で3兆円以上といわれているが、近年、有力企業同士の買収や合併が進み、少数の有力メーカーに集約されつつある。NECと東芝もこのままでは先細りが懸念されることから、事業を統合化してスケールメリットを生かす道を選択した。

■URL
・ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0012/1301.html

(市川徹)
2000/12/13 15:14