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東京ドーム 巨人戦で顔認証入場/決済、電子チケット、現金決済全廃

東京ドームで3月3日に開催されるオープン戦(巨人対ヤクルト戦)より、顔認証技術を使った入退場管理や電子チケット、モバイルオーダー等、来場者の利便性を高めるための「ジャイアンツ×東京ドーム デジタルトランスフォーメーション プロジェクト」が開始される。

読売新聞東京本社、読売巨人軍、東京ドームの3社による取り組み。顔認証技術を使った入退場管理や電子チケットなどを試行し、2020年よりコロナに関する情報を提供するシステムとして導入した「TOKYO DOME ALERT」と併せて、試合後も来場者にコロナの感染状況を通知できるようにする。

顔認証技術はパナソニック システムソリューションズ ジャパンとの協業によるもので、入場は関係者、決済は一般来場者を対象に、実証実験を実施する。

顔認証入場は、2022年シーズンからの一般来場者を対象とした本導入を目指した検証。管理者が利用者の顔写真や氏名等の情報を事前に登録し、事前登録した顔情報で照合を実施。OKの場合のみ入場可能とする。対象は関係者およびスタッフ約200人。

効果として、スムーズな認証による待ち時間の減少、入場時の接触機会低減、チケット紛失やなりすまし等のリスク低減を見込む。

顔認証決済は一般来場者を対象として4月より、東京ドーム内店舗「Dome Shop 104」および「G-STORE」にて実施する。利用者は専用Webページから必要情報を登録し、顔写真を撮影・登録。買物では会計時に購入金額を確認し、顔照合とPIN(暗証番号)の二要素認証により、支払いが完了する。

効果として、接触機会の低減(感染リスク低減)、手ぶら決済による顧客体験の向上、待ち時間の削減を見込む。

一般来場者の入場に関しては、バーコード認証によって入退場できる「自動ゲート」を配置。係員によるチケット半券回収(もぎり)を全廃し、非接触化によって感染防止、入場チェックのスピードアップを図る。

チケットについても新たに、球団公式アプリ「GIANTS APP」から購入できる、二次元バーコードを使った「電子チケット」を導入。スマホに表示されたバーコードをかざして自動ゲートを通過するもので、電子チケットをLINEや電子メールを通じて同行者と共有することもできる。

また、来場者の中に新型コロナ感染者がいたことが判明した場合、その座席近くにいた電子チケット利用者に注意喚起の通知が届く。電子チケットを利用していない場合も、来場時に「TOKYO DOME ALERT」を登録すれば、同様のサービスを利用できる。

モバイルオーダーに関しては、スマホやタブレットから弁当や飲み物を注文できる売店を場内8カ所に設置。支払いを注文時に完了できることから、売店での待ち時間を削減できるとしている。さらに3月19日のオープン戦から、試合3日前の午前中までの予約注文(弁当のみ)も受け付ける。

自動ゲート、電子チケット、モバイルオーダーは、イープラス等との協業による取り組み。

また2022年からは、場内の全ての売店において完全キャッシュレス化を予定。この取り組みに向け、2021年はクレジットカードや電子マネーのほか、コード決済を導入する。対応するコード決済は、Smart Code対応ブランド、PayPay、d払い、楽天ペイ、Alipay、WeChat Pay。

キャッシュレス決済手段がない来場者に対するサポートとして、現金でチャージ可能なプリペイドカードを場内に用意する。

そのほか、「TOKYO DOME ALERT」によりゲート付近およびトイレの混雑状況を確認可能とした。混雑状況はそれぞれ3段階、4段階で確認できる。なお、トイレ待ちの列と混雑解消のため、トイレを増設している。

東京ドーム場内には「GIANTS Wi-Fi」を整備。メールアドレスのみで登録できる「GIANTS ID」を使って利用できる。球団公式アプリ「GIANTS APP」からのWi-Fi接続もこれまでと同様に継続する。

GIANTS × TOKYO DOME DX PROJECT