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Google、COVID-19感染予測(日本版)公開。28日間の陽性者数など予測

Googleは17日、新型コロナウイルス感染症の陽性者や死亡者などを予測する「COVID-19 感染予測(日本版)」を日本で開始した。予測開始日から将来28日間における感染状況を予測するもの。8月から米国で開始し、14日間の予測を出していたが、日本では28日間に拡大して公開する。

米国のCOVID-19 Public Forecastsは、AIと膨大な疫学的データを組み合わせ、さらに、時系列の予測を扱う機械学習のアプローチを採用している。今回の日本展開にあたり、新たに95%予測区間やデータセットの追加に加え、予測対象期間を拡張。また、モデルの強化による予測精度の改善を行なった。

感染の態様や広がり方(ダイナミクス)の基本条件は、米国版モデルでも日本版モデルでも同一だが、COVID-19感染予測(日本版)では、日本全国での感染の広がりに関する予測情報を提供。都道府県別に、将来28日間に予測される死亡者数、陽性者数、入院・療養等患者数などを示す。

また、全国の予測値は都道府県の予測値を足し合わせており、これらの情報はダッシュボードで確認できるほか、BigQueryやCSVファイルとして利用可能。医療機関や公的機関などの今後の対応のためので参考情報の一つとして利用されることを目的に公開する。

予測モデルを日本に対応させるあたり、日本版モデルでは、日本のデータセットのみを利用してトレーニングを行なっている。使用したデータは、厚生労働省の新型コロナウイルス感染症陽性者数および死亡者数等のオープンデータ、Googleのコミュニティモビリティレポート、平成27年国勢調査結果など。

COVID-19感染予測(日本版)によれば、11月15日から12月12日までの28日間で予測される死亡者数は512、予測される陽性者数は53,321。都道府県別では、北海道が死亡者数116、陽性者数16,877、東京は死亡者数43、陽性者数10,164、大阪は死亡者数64、陽性者数7,756。

予測モデルは、「あくまで医療機関や公的機関をはじめとするCOVID-19の影響を受ける組織が、今後に向けてより適切な対処を検討・準備する上で参考となる情報の一つとして利用されることを目的に公開する」としている。