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アドビ、iPad版Illustratorや“Sensei“活用の新フィルタなど

アドビは20日、Creative Cloudの最新アップデートやIllustratorのiPad版など、クリエイティブ製品の多数の新機能・新製品を発表した。21日から開催される「Adobe MAX 2020」と連動し、クリエイターの制作を手助けする新機能を提案していく。

Illustrator iPad登場。FrescoはiPhone対応

新製品として登場するのが、「Illustrator」のiPad版と、スケッチ&ペイントアプリの「Adobe Fresco」のiPhone版。

Illustrator iPadは、デスクトップ版の主要機能を継承しながら、Apple Pencilでの入力に対応。Apple PencilとIllustratorの描画環境を活かして、ベクターならではの正確さでロゴやイラスト作成が可能。1.8万点のAdobe Fontsにも対応する。

Illustrator iPad

iPad版Photoshopやクラウド経由でのデスクトップ版Illustratorと連携も可能で。Illustratorが入っているデバイス間で作業を共有できる。

IllustratorとPhotoshopのiPad版では新たに「ライブストリーミング」機能を追加。すでに対応済みのFrescoとあわせて、ツールの使い方やテクニックをユーザー間で共有できるようにする。また、Behanceにアクセスし、プロの仕事のライブストリームも確認できる。

ライブストリーミング

FrescoにはiPhone版が登場。すでにiPad、Surface ProタブレットやWindows対応していたが、iPhoneでも利用可能になった。クラウドドキュメントに対応し、iPhoneで描き始めた作品の続きをiPadで引き継げる。

Fresco iPhone版

LightroomやPhotoshopも強化

Photoshopには、「見つける」パネルを新搭載した。AIエンジンのAdobe Senseiを活用し、プロジェクトの進行状況を検知、次のステップをおすすめする。

また、新たに「ニューラルフィルター」を追加。Adobe Senseiにより、複数の操作による効果を想定した「フィルター」を作成し、複雑なワークフローを、数クリックもしくはスライダーの操作だけで実現する。

ニューラルフィルター。2つのスライダー操作だけで背景だけに奥行きや暖色を追加

例えば、「人物の表情を変える」、「肌を滑らかにする」、「画像のノイズを除去する」などの編集作業が簡単に行なえるようになる。第1弾は「肌をスムーズに」「スタイルの適用」で、「スマートポートレート」「視線」「顔の向き」など6種類のベータフィルターも提供。今後様々なフィルターを追加予定。また、自分だけのニューラルフィルターも作成可能になる予定。この機能はNVIDIAとの協力のもと実現されている。

ニューラルフィルターのスマートポートレート
照明の向き

Lightroomには、フォトグラファーとつながり、学べる機能を追加。また、ハイライトとシャドウに加え、中間調のカラーコントロールも可能なカラーグレーディングツールを搭載した。透かしのグラフィック対応やバージョンの自動保存などの機能も強化した。

Lightroomのバージョンの自動保存

また、大量の写真から“ベスト”と思われる写真を提案する「ベストフォト」を搭載。まず、選択された写真の中で類似したもの同士を特定してグループ分けし、写真のグループごとに、技術面(フォーカスや露出)、被写体(人物が写っているか、顔が正面を向いているか、目が開いているか)、一般的な審美的基準(フレーミング、被写体)といったいくつかの軸で評価し、ベストな写真を選び出す。

ベストフォト

ここで、品質のしきい値のスライダーを操作すると、残される写真のパーセンテージを変更することもできる。選から漏れた写真をベストフォトのグループに手動で追加したり、使い慣れたLightroomのツールでさらに整理整頓することも可能。ベストフォトは、iOS/iPadOS/Android/Chrome OS/Webの各Lightroomで利用できる。

Creative Cloudライブラリはコラボレーションを強化。Photoshopなどのコアアプリだけでなく、Webページやシンプルなビデオを作成できる「Adobe Spark」とも連携。また、Webデザインなどに使われるAdobe XDのデザインシステムもCreative Cloudライブラリ上に構築可能になり、Google WorkspaceやVisual Studio Code、Microsoft Teamsなどとも連携可能となる。

Creative Cloudライブラリ

Premiere Proベータ版に音声テキスト起こし機能

映像編集ソフトの「Premiere Pro」は、ベータ版に音声からのテキスト書き起こし機能を追加。Adobe Senseiを活用し、キャプションや字幕の作成を支援する。

Adobe After Effectsの新しい3Dデザインスペース

AR作成ツールのAdobe Aeroは、新たにデスクトップ版のベータを公開。モバイル版も2.0にアップデートする。