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LINE Pay、年内にApple Pay対応。iPhoneでかざして決済

LINE Payは、2020年内にApple Payに対応。iPhoneやApple Watchを“かざして”非接触での決済に対応する。

LINE Payはコード決済や、Google Pay(QUICPay)、LINE Payカードなどの決済手段に対応していたが、Apple Payへの対応も決定。コロナ禍での非接触ニーズの高まりに対応し、非接触を推進していく。

タッチ決済に対応したVisa LINE Payカードも毎月決済額を拡大しており、LINE Pay代表取締役社長CEOの長福久弘氏は、「当初から目指していた非接触対応が(Apple Pay対応で)完成する」と説明した。

LINE Payでは、従来は「お得」で「利便性」といった側面を強調し、キャッシュレスへの移行を推進してきた。しかし、コロナ禍以降は、消費者の中に「現金は衛生的ではない」と避ける傾向が出ており、「非接触」かつ日本で馴染みがある“かざす”決済のニーズは、大幅に高まっている。

一方、LINE Payが力を入れるスモールビジネスにおいては、事業存続が厳しくなっている顧客も多い。そこで支払いサイトの短さや効率化、LINEを使ったビジネス支援などの機能を生かしていくことを強調した。

また、本人確認済みの決済サービスというLINE Payの「ID」としての特徴を、LINEの各サービスの中で本格的に展開していく。長福氏は、「LINE Pay 1.0はどこでも決済できることを、LINE Pay 2.0は決済の広がりとビジネス拡大ツールとして展開した。LINE Pay 3.0は公共性の高い認証ツールを目指す」とし、「LINE ID Passport」の構想を説明した。

決済サービスで必須の本人確認をeKYCで行なっており、このIDをLINEのサービス全体に拡大。将来的には公共機関や自治体での本人確認IDとして活用するほか、民泊やエンタメチケットのリセール、飲食店予約などで活用していく。

また、加盟店向けの施策も強化。「LINE Pay 支払いリンク」を11月に正式リリースする。加盟店が支払い用のリンクを生成し、顧客に送信すると、LINE上で支払いを完了できる。LINE公式アカウントとLINE Payを連携させることで、LINE上で接客から購入確定後の支払いまで一気通貫で可能なサービスを、すぐに提供可能になるという。

2021年春には東京ガスの払込書をLINE上で発行開始し、LINEだけで支払い完了する仕組みも導入。払込票のペーパレス化とともに、期限前にLINEで通知が届くため「支払い忘れ」を防ぐことができる。

LINE Pay、東京ガス料金をLINEだけでペーパレス支払

個人向けローンサービス「LINEポケットマネー」では、信用スコア「LINEスコア」に加え新たな与信モデルとして「LINE Activityモデル2.0」を今秋より利用開始する。LINEスコアでも、一部行動データを使っていたが、多くは収入や会社などの属性データを重視していた。

LINE Activityモデル2.0では、オンラインでの個人の行動をさらに重視して、「オンラインでなにをしたか」から信用評価する新たな与信モデルを展開。ニュースやエンタメ、コマース、金融などのサービスなどと連携することで、「信用評価の解像度が一段と高まる」とした。