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マイナンバーと銀行口座の紐付け義務化へ準備。高市総務相

高市総務大臣は9日、マイナンバーと銀行口座の紐付けの義務化に向けて取り組むことを明らかにした。一人1口座のマイナンバーに紐付けを「できれば義務化したい」としている。

8日に自民・公明・維新の共同提案により、「特別給付金等の迅速かつ確実な給付のための給付名簿等の作成等に関する法律案」が国会に提出。同法案は、政令で指定する「緊急時の給付金の事務」について、マイナンバーを利用可能とし、個人の申出に基づいて、振込口座情報をマイナンバー付きで国に登録することで、緊急時の給付金の迅速な確実な給付を目指すもの。

「特別定額給付金」では、マイナンバーと紐付けた給付が行なわれたが、各種の事務において、振込口座情報を個人から申告する必要があり、申請者や確認作業を行なう職員などの大きな負担となった。現状、法律に基づかない給付金の事務は、マイナンバー法に「番号利用事務」として規定できず、非効率が生まれており、これらの解消を目指す。

議員立法では、振込口座情報の登録は、「個人の申出に基づく」としているが、高市大臣は、「登録が一部の方にとどまるのであれば、緊急時の給付金事務の簡素化が限定的」として、登録の義務化を進める方針を強調。「『一生ものの口座情報』を、1口座のみ、マイナンバーを付番して登録していただくための制度に発展することができれば、『プッシュ型の迅速な給付』や『行政コストの削減』に資する。政府提出法案としての準備を進めたい」と述べている。

なお、全口座のマイナンバー紐付けについては、「希望者だけで良い」としている。