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「iPhoneで使えるデビット」。みずほWalletがApple Payデビット払い対応
2019年8月29日 11:41
みずほ銀行は、iPhoneアプリの「みずほWallet」において、29日からバーチャルデビット「Smart Debit」を開始する。みずほWalletから即時に発行でき、みずほ銀行の口座から即時に支払い(デビット払い)できる決済サービス。QUICPay+とJCBコンタクトレスの加盟店で利用できる。
みずほWallet for iOSは、2018年8月にサービス開始。口座の残高や入出金明細表示などの機能に加え、Mizuho Suicaにも対応したスマホ決済・ウォレットアプリとなる。ここにデビット払いの機能として「Smart Debit」が追加された。Apple Payにおけるデビット対応は、みずほWalletが日本初となる。
Apple Payでのデビット払い対応により、Apple Payを使ってiPhoneやApple Watchでの店舗払いだけでなく、iPhoneやiPad、Macなどでのインターネットでの買い物にも利用できる。また、「みずほJCBデビット」も8月29日からApple Payに対応した。
みずほWallet for iOSは、QRコード決済や個人間送金ができる「J-Coin Pay」との連携も開始。みずほWallet上で、スマホのNFC決済とQRコード決済に対応可能となる。
みずほWallet for iOSのSmart Debit利用条件は、みずほ銀行の普通預金口座をもつ、15歳以上(中学生を除く)の日本在住者。利用限度額は、預金口座の残高の範囲内で任意に変更可能。初期設定では1回10万円、1日10万円、1カ月50万円が上限となる。年会費や利用料は無料。
また、みずほWalletのデビット決済対応を記念して、利用金額の最大20%をキャッシュバックするキャンペーンも実施。期間中にSmart Debitを新規発行し、専用ページでエントリーし、QUICPay+加盟店で利用すると、利用金額の20%(最大1万円)をキャッシュバックする。期間は12月15日まで。
デビットの安心かんたんをiPhoneに。J-Coinは使い分け
みずほ銀行 リテールデジタル開発部長の手嶋高史氏は、デビットの決済金額の年平均成長率が19%とデビット以外(10%)よりも高く、成長余地があることを紹介。キャッシュレスは「お得」「便利」の両面で普及が進みつつある一方、未使用者からは「浪費しそう」「難しそう」、利用者からも「少額だと申し訳ない」「使えるかわからない」という声が多いという。
デビットの特徴として「少額決済での使いやすさ」を紹介。また、「使いすぎ」への不安の声に対し、残高をその場で確認できるデビットならではのメリットを強調し、「使いすぎの心配なく管理できる」という「安心」と、QUICPayとSuicaであわせて200万箇所以上で使える「使いやすさ」をアピールした。
なお、AndroidのみずほWalletにおいては、すでにSmart Debit機能が提供されている。iOSにおいてはみずほWalletが初のデビット対応事例となる。パートナーとの関係もあり、詳細は明きらかにしていないが、みずほWalletのトランザクション量や、Suica対応などの取り組みなどの実績を積んできたことから、日本初のApple Payによるデビット対応を実現できたという。みずほWalletの利用者数は非公開だが、みずほWallet全体(AndroidやSuica、デビット含む)のトランザクションは「月間100万件を超えている」(みずほ銀行 リテールデジタル開発部 デジタルチャネルチーム 次長 若宮太郎氏)という。
みずほWallet for iOSは、JCBの「モバイルデビットサービス」と、バーチャルカード発行機能にDNPの「DNPモバイルWalletサービス」を採用している。他社のスマホデビットにおけるApple Pay対応について、JCBは、「まずは、最初に組んだみずほさんと協力。本件を含めデビット決済のApple Payを広げていきたい」とした。
みずほ銀行が推進するQR決済「J-Coin Pay」との棲み分けについては、「基本は銀行の口座を便利に使っていただくこと。クレジットカード、デビットカード、スマホのそれぞれに対応し、スマホはNFCを中心にやってきた。QRの普及にあわせてJ-Coinも用意したが、基本はお客様に選んで頂くもの。個人間送金やQR決済の場合は、みずほWalletからJ-Coinを使ってほしい」とした。
