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かしこく便利になった! AQUOSの日本語入力「S-Shoin」

2015-09-04 Reported by 法林岳之

スマートフォンでもケータイでも必ず使うのが文字入力。メールを書くとき、検索ワードを入力するとき、LINEやメッセンジャーでメッセージを送るとき、ちょっとしたメモを取るときなど、さまざまなシーンで文字を入力する。スマートフォンはハードウェアのスペックが似通ってきたと言われることも多いけど、文字入力は各社が独自の工夫を凝らしており、まさに腕の見せどころ。

2015年夏モデルのAQUOSには、「S-Shoin」(スーパーショイン)という文字入力が搭載されている。勘のいい読者のみなさんなら、もうご存知の通り、かつてシャープが販売していたワープロ専用機「書院」の名前を冠した日本語入力ソフトウェアというわけだ。ちなみに、ケータイ時代にも「ケータイShoin」という日本語入力ソフトウェアが搭載され、ユーザーにも好評を得ていたが、スマートフォンでも同じネーミングが受け継がれたことになる。

2015年夏モデルのAQUOSに搭載される日本語入力ソフトウェア「S-Shoin」

変わったのはネーミングだけではなく、ちゃんと機能的にもしっかりバージョンアップしている。予測変換の候補は従来の約3倍と大幅に強化され、フリック入力のミス補正や定型表現の予測変換などの機能も追加されている。それぞれを少し具体的に説明しよう。

まず、フリック入力のミス補正だけど、これは個人的にもかなり気に入っている機能のひとつ。AQUOSに限らず、スマートフォンは画面サイズが大きくなってきているため、日本語入力でフリック入力を使う場合、慣れていないと、ミスしてしまうことがある。たとえば、右手でスマートフォンを持ち、右手の親指で文字を入力するとき、[か][な][や][わ]や[さ][は][ら]といった画面中央より右側の位置のキーは、上下左右のフリック入力を問題なく操作できるのに、画面中央より左側の[あ][た][ま]は上下と右のフリック入力ができても左のフリック入力を失敗してしまったり、画面中央列の[か][な][や][わ]の上下フリックを失敗するといったことが起きる。

具体的な入力例としては、「おはなみ」と入力したいのに、「おはなま」と入力してしまったり、「でんたく」と入力したいのに、「でゆたく」と間違えてしまうなんていうことがある。そんなときでもS-Shoinでは「おはなま」の変換候補に「お花見」、「でゆたく」の変換候補に「電卓」が表示される。

いろいろな機種を使っているボクの感覚としては、元々、AQUOSの日本語入力のキーボードは打ちやすく、AQUOS ZETA SH-03GやAQUOS Xxなどの大画面ディスプレイを搭載した機種でもキーボードを画面幅いっぱいに使うのではなく、左右いずれかに少しシフトして配置できるため、他機種に比べると、フリック入力のミスが少ないという印象を持っている。それでも端末の持ち方などによってはミスが起きることもあり、このフリック入力のミス補正は有効だと感じられた。

また、定型表現の予測変換は、よく使う定型文を予測変換の候補に表示するというものだ。たとえば、「いつも」と入力し、その続きに「おせ」を入力すれば、「お世話に」が表示され、それを確定すると、さらに「なっております」が予測変換の候補に表示される。メールの返信などで文章を入力するときは、最初の数文字を入力するだけで、あとは予測変換の候補を選ぶだけで、書き出しの文章ができあがってしまうわけだ。

予測変換を押していくだけで定型表現ができあがる

さて、AQUOSに搭載されている日本語入力ソフトウェア「S-Shoin」は、カスタマイズの機能が充実しているので、そこもしっかりチェックしておきたい。

まず、S-Shoinの設定は文字入力キーボードの歯車のアイコンをタップするか、設定画面で[言語と文字入力]-[S-Shoin]の順にタップすると、表示される。

設定できる項目は多岐に渡っているが、まずチェックしておきたいのが[表示・レイアウト]-[キーボード調整]のところ。キーボードの高さや幅寄せ、候補を表示する行数などが選べるため、自分の手の大きさや指の長さに合ったキーボードに仕上げられる。

キーボードのサイズやデザインをカスタマイズ可能

また、フリック入力の細かい調整をしたいときは、[フリック設定・入力補助]で[フリック感度]や[ガイドの表示速度]などをチェックしてみるのがおすすめだ。ちなみに、同じ[フリック設定・入力補助]では[文字削除キー動作]や[自動カーソル移動]なども設定できる。[変換機能]のところはまさに変換方法が設定できるけど、パソコンのOfficeなどでよく使うアルファベットの先頭の文字だけを大文字にする[自動大文字変換]などもここで設定できる。

そして、最後にチェックしておきたいのが[辞書]。冒頭でも説明したように、S-Shoinは予測変換の候補が3倍に増えているため、かなり変換の効率が高められているけど、今後も継続的に使うことを考えれば、辞書のメインテナンスや追加が必要になってくる。[辞書]-[ダウンロード辞書]を選ぶと、メーカーサイト[SHSHOW]に接続されるので、そこで「地名フレーズ辞書」や「デジタル家電辞書」など、それぞれのジャンルに合った辞書をダウンロードして追加することができる。もちろん、無料で利用可能だ。さらに、[辞書]-[変換辞書の更新]を選ぶと、出荷時に搭載されている辞書が更新されるしくみになっており、必要に応じて、Playストアからダウンロードして、更新することが可能だ。

辞書を追加してさらに変換効率を高められる

ケータイ時代からも言われてきたことだけど、日本語入力ソフトウェアは端末を使ううえで、もっとも重要なソフトウェアのひとつだ。AQUOSの日本語入力ソフトウェア「S-Shoin」はユーザーが快適に文字を入力できるように、かしこく便利に進化を遂げている。自分の利用環境に合った設定を見つけ、ダウンロード辞書でさらに強化した日本語入力をぜひ試していただきたい。

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法林 岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話やスマートフォンをはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 8.1」をはじめ、「できるポケット docomo AQUOS ZETA SH-01F 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるゼロからはじめるタブレット超入門 Android 4対応」「できるポケット au Androidスマートフォン 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるWindowsタブレット Windows 8.1 Update対応」など、数多く執筆。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。ホームページはこちら